安息日学校部

第8課 聴覚しょうがい者用:藤田昌孝

2021年第2期「約束」(神の永遠の契約 

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第8課 契約の律法 藤田昌孝

1.安息日午後

今週は、神様から与えられた契約と律法の関係について学びます。

「魂を生き返らせてくださる。主は御名にふさわしく/わたしを正しい道に導かれる。」(詩編23:3)

神様は私たちの魂を生き返らせ、正しい道に導かれます。これは神様から私たちへ与えられた約束です。

神様は私たちを最初の人アダムとエバの状態に回復してくださいます。アダムとエバは自分から進んで正しい道を歩むことができました。心に律法が刻まれていたからです。律法は彼らの喜びでした。私たちもやがて、心に律法が書き記され、喜んで、神様と人を愛することができます。これが神様から与えられた救いの約束つまり契約でした。

 

2.日曜日:イスラエルの選び(申7:7)

「あなたたちは、わたしにとって/祭司の王国、聖なる国民となる。これが、イスラエルの人々に語るべき言葉である。」(出エジプト19:6)

祭司とは人々に、神様のみ言葉を伝える働きをします。聖なる国民とは、神様の御用を果たす国民です。神様は神様の約束を全世界に伝えるために、ユダヤ人をお選びになりました。

ただし、それはユダヤ人が立派だったからではありません。当時のユダヤ人たちは、エジプトの奴隷でした。政治的にも軍事的にも弱い民でした。何代にもわたるエジプトの奴隷生活のため、多くのユダヤ人は、神様の道を忘れてしまっていました。申命記7:7はそのことを語っています。

「主が心引かれてあなたたちを選ばれたのは、あなたたちが他のどの民よりも数が多かったからではない。あなたたちは他のどの民よりも貧弱であった。」(申命記7:7)

ユダヤ人たちが選ばれたのは、まさに神様の愛と恵みによるものでした。

現代の私たちセブンスデー・アドベンチストもまた、神様から選ばれた民です。使命が与えられています。終わりの時代に、イエス様の救いを受け入れるよう、人々に告げ知らせる役割が与えられています。また、神様の律法を大切にするよう人々に伝えることが任せられています。

そのために、私たちは教会を支え、伝道にかかわります。人々のために祈ります。安息日に創り主をお礼拝します。安息日を守る私たちの姿は、世の人々に、創り主なる神様と神様の律法を告げ知らせることになります。

 

3.月曜日:結び合わせるもの

「主は契約を告げ示し、あなたたちが行うべきことを命じられた。それが十戒である。主はそれを二枚の石の板に書き記された。」(申命記4:13)

確かに神様は私たちをありのままで愛し、救ってくださいます。しかし、神様は私たちをそのままにはしておきません。私たちを回復させ、癒してくださろうとします。罪と自己中心に沈んだ私たちを引っ張りあげて、真の幸せに導かれます。最初の人(アダムとエバ)の状態に回復させようとします。その回復された姿が十戒に表されています。

そのような意味で、私たちに与えられた救いの約束は、律法の回復でもあるのです。

 

4.火曜日:契約の中の律法(申10:12、13)

「イスラエルよ。今、あなたの神、主があなたに求めておられることは何か。ただ、あなたの神、主を畏れてそのすべての道に従って歩み、主を愛し、心を尽くし、魂を尽くしてあなたの神、主に仕え、わたしが今日あなたに命じる主の戒めと掟を守って、あなたが幸いを得ることではないか。」(申命記10:12、13)

神様の戒めは、人間の最も人間らしい生き方を表しています。この戒めに近づけば近づくほど人は幸せになります。

神様の戒めは、私たちの生活すべてを整えてくれます。神様のお心にかなった行動が繰り返されると、繰り返された行動は、やがて、私たちの習慣になります。良い習慣は、私たちの人柄をつくります。人柄は、周りの人々に良い影響を及ぼします。私たちが良い習慣を身に着け、良い人柄をつくり、光を輝かすことを神様は望まれています。

そのため、現代の預言者エレン・ホワイトもまた、私たちの生活全体にわたってメッセージをお語りになるのです。

 

5.水曜日:神の律法の不変性

神様の律法は、いつからあったでしょうか? はじめからありました。神様と共にありました。なぜなら、神様の律法は、神様のご品性の表れだからです。

最初のエデンの園には、神様の律法が完全に表されていました。人間の人格にも、神様の律法が完全に表されていました。ですから、神様の律法を文字にする必要がありませんでした。律法は人間の心に書き記されていたからです。

ところが、罪を犯してからは、人間は神様の律法を表すことが難しくなりました。神様の律法を教えてもらわなければならなくなりました。そのために文字に表された神様の律法の一つが十戒です。

しかしやがて、イエス様のご再臨の後、私たちの心には、もう一度神様の律法が完全に表されます。世界にはもう一度、神様の律法が完全に回復されるのです。

そのようなわけで、神様の律法は、永遠の昔から、永遠の未来に至るまで、決して変わることはありません。変わることのない神様のご性質として、神様と共に存在し続けるのです。

 

6.木曜日:もし……

「わたしはあなたの子孫を天の星のように増やし、これらの土地をすべてあなたの子孫に与える。地上の諸国民はすべて、あなたの子孫によって祝福を得る。アブラハムがわたしの声に聞き従い、わたしの戒めや命令、掟や教えを守ったからである。」(創世記26:4、5)

神様に用いられる人は、神様の戒めを守ろうとする人です。神様の律法を大切にする人です。なぜなら、神様の救いの目的は、私たちの内に神様の律法を完全に回復することだからです。そのために、神様は私たちの罪を赦し、救ってくださいました。

私たちは、恵みによって救われました。イエス様の身代わりの償いによって、私たちは義とされ、今や神様の家族の一員です。そこで、私たちは救われた者として、神様の戒めを守ってゆくのです。失敗したり、罪を犯したりすることがあるかもしれません。しかしやがてイエス様のご再臨の後には、完全に戒めを守ることができるようになります。

反対に、もし、私たちが「救われたのだから、罪を犯そう」「赦されたのだから律法はいらない」と言うならば、それは神様の救いではありません。サタンの惑わしです。

 

7.金曜日:さらなる研究

「イエスは言われた。『「心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。」これが最も重要な第一の掟である。』」(マタイ22:37、38)

私たちはすでに救われた者として、神様を愛し、神様の律法を愛し、喜んで主に従おうではありませんか。