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第7課 シナイでの契約 平賀和弘
1.安息日午後
アブラハムの子孫は、ヤコブの時代にエジプトに住むようになりました。イスラエルの民は、はじめは70人でした。しかし、400年の間に、イスラエルの民の数は、とても多くなりました。神様の祝福のおかげです。ところが、エジプトの王は、イスラエルの民の数が増え、強くなっていくのを恐れました。そして、エジプトの王は、イスラエルの民を奴隷にし、無理やり働かせました。さらに、生まれてきた男の子を殺すように命じます。エジプトの王は、イスラエルの民を迫害し、なくしてしまおうとしたのです。
2.日曜日:鷲の翼に乗って
神様は、イスラエルの民が迫害されるのを見、イスラエルの民の叫びを聞かれました。そうすると、神様は、アブラハムに立てた契約を思い起こされます(出エジプト6:5)。そして、神様は、イスラエルの民をエジプトから救い出されました。神様は、契約を守られたのです。神様は、イスラエルの民に「あなたたちは、偶像礼拝をしている。だから、わたしは、あなたたちを救わない」とは言われませんでした。また、「あなたたちがわたしの戒めを守ったなら、わたしは、あなたたちを救い出そう」とも言われませんでした。イスラエルの民に対する神様の愛のゆえに、イスラエルの民は、救われたのです。
3.月曜日:救いの型
イスラエルの民を救ったのは、神様でした。聖書に見られる救いの型とは、神様ご自身が、人々を救ってくださるということです。イエス様は、救い主としてこの地上に来てくださいました。神様に背いてばかりのわたしたちにどれほどの価値があるでしょうか。それでも、イエス様は、ご自身の命をかけてわたしたちを救ってくださいました。
神様は、モーセに、神様ご自身がイスラエルの民を救うことを約束されました。「わたしはまた、彼らと契約を立て、彼らが寄留していた寄留地であるカナンの土地を与えると約束した。わたしはまた、エジプト人の奴隷となっているイスラエルの人々のうめき声を聞き、わたしの契約を思い起こした。それゆえ、イスラエルの人々に言いなさい。わたしは主である。わたしはエジプトの重労働の下からあなたたちを導き出し、奴隷の身分から救い出す。腕を伸ばし、大いなる審判によってあなたたちを贖う」(出エジプト6:4−6)。
4.火曜日:シナイの契約
神様は契約を守ってくださるお方です。イスラエルの民は、神様のおかげでエジプトを脱出することができました。その後、イスラエルの民は、荒野をとおって、シナイ山へとやって来ました。シナイ山で、神様とイスラエルの民は、契約を結びます。神様に救われたイスラエルの民は、神様の恵みにこたえて、神様の戒めを守って生きることを決心するのです。
また、シナイの契約には、十戒の他に、聖所についての指示もありました。聖所は、神様の救いの計画を教えています。聖所でささげられる動物は、わたしたちの罪を取り除くために十字架につかれたイエス様をあらわしていました。
5.水曜日:神とイスラエル
神様がイスラエルの民を救われたのは、イスラエルの民が神様のみ言葉に従って生きるようになるためでした。エレン・ホワイトは、次のように言っています。「私たちは服従によって救いを買うのではありません。救いは神から値なしに与えられる賜物であって、信仰によって受けるのです。服従は信仰の実です」(『キリストへの道 改訂第3版文庫版』p85)。
また、神様は、モーセを通してイスラエルの民に次のように言われました。「今日、あなたたちは、全員あなたたちの神、主の御前に立っている。部族の長、長老、役人、イスラエルのすべての男子、その妻子、宿営内の寄留者、薪を集める者から水をくむ者に至るまでいる。それは、あなたがあなたの神、主の契約に入り、あなたの神、主が今日あなたと結ばれる呪いの誓いを交わすためであり、今日、主があなたを立てて御自分の民とし、自らあなたの神となられるためである。主がかつてあなたに告げ、先祖アブラハム、イサク、ヤコブに誓われたとおりである。」(申命記29:9−12)
6.木曜日:約束、そして約束・・・(出19:8)
わたしたちは、イエス様の恵みによって救われます。そして、そのおかげで、神様のみ言葉に従って生きることができるようになります。しかし、イスラエルの民は、イエス様のおかげで救われるという「神の義」ではなく、自分が律法を守ることによって救われるという「自分の義」を求めるようになりました。
7.金曜日:さらなる研究
イスラエルの民は、繰り返し神様にそむいて罪を犯しました。イスラエルの民は、神様から見放されたり、滅ぼされたりしてもおかしくありません。しかし、神様は、それでもなお、イスラエルの民を愛し、救いました。イエス様は、罪人であるわたしたちを救うために十字架についてくださいました。わたしたちも、イエス様に感謝して、喜んでイエス様に従ってまいりましょう。