セブンスデー・アドベンチスト教会

アドベンチストグループ

アドベンチストグループ

「イエスはガリラヤ中を回って、諸会堂で教え、御国の福音を宣べ伝え、また、民衆のありとあらゆる病気や患いをいやされた」(マタイによる福音書4章23節)。
キリストの働きは、教育と宣教と癒しであったと聖書は明言します。私たちの教会、セブンスデー・アドベンチスト教会は創立当初より教会の宣教を中心に、それを支える学校の教育、病院の医療を展開してきました。教育伝道、医療伝道は福音宣教に欠くことのできない大切な分野なのです。そこに出版伝道が加わり、さらに食品伝道、福祉伝道が加わりました。これらはみな教会の主であるキリストを頭とする宣教の共同体です。どれもが大切な広い意味での教会の体の一部です。
この日本においても多種多様な伝道機関が与えられていることは大いなる祝福です。それはまさに神の導きと配慮のゆえに置かれています。しかし最近、学校も機関もその経営に苦しむようになってきました。社会的なさまざまな変化が対応を困難にしています。また日本では、学校も福祉もそれぞれに法人格を持たねばなりません。病院も場合によっては別の法人となります。時にアドベンチストグループとしての一体感が薄れそうになることがあります。しかし、苦しい時にこそ共に次の聖句を思い出すべきでしょう。
「体は、一つの部分ではなく、多くの部分から成っています。……もし体全体が目だったら、どこで聞きますか。もし全体が耳だったら、どこでにおいをかぎますか。そこで神は、御自分の望みのままに、体に一つ一つの部分を置かれたのです。すべてが一つの部分になってしまったら、どこに体というものがあるでしょう。だから、多くの部分があっても、一つの体なのです。目が手に向かって『お前は要らない』とは言えず、また、頭が足に向かって『お前たちは要らない』とも言えません。それどころか、体の中でほかよりも弱く見える部分が、かえって必要なのです。……それで、体に分裂が起こらず、各部分が互いに配慮し合っています。一つの部分が苦しめば、すべての部分が共に苦しみ、一つの部分が尊ばれれば、すべての部分が共に喜ぶのです」(コリントの信徒への手紙一・12章14~26節)。
5月の教団理事会で、私たちはアドベンチストグループとしての一体性、一体感をより強めていくことについて話し合いました。そして、できるだけすべての機関がセブンスデー・アドベンチスト教会のロゴマークを使用すること、また英語名に「Adventist」を入れることを確認しました。このロゴも名前も、世界教会組織としてのセブンスデー・アドベンチストのアイデンティティーを表すメッセージとなります。また日本社会に向けては、教会と学校と機関の関連性、一体性を伝えるメッセージともなります。
すべてのセブンスデー・アドベンチスト教会は、共通の聖書理解のもとに立てられています。そして、同じ使命が与えられています。同様に、すべてのアドベンチスト教育機関もアドベンチスト伝道機関も、同じ主のもとに、主の体の一部として同じ使命を共有して立っているのです。この異教国日本にあって、苦しい今こそ教会も学校も機関も、一つのグループとして一丸となって伝道に邁進することが主の御心であると信じています。

教団総理 島田真澄 アドベンチスト・ライフ2019年7月号