ひとりぼっちの什一
アラビア人女性メロピ・ジカは、米国人ダニエル・ルイスによって、1940年代にアドベンチストの真理に導かれました。しかし、第2次世界大戦後アラビアは共産主義体制となり、すべてのキリスト教会が閉鎖され、ルイスは逮捕されてしまったので、バプテスマを受けることができませんでした。その時からメロピは50年もの間、一人で信仰を守っていました。
1991年、ついに政府による宗教の制限が撤廃され、世界総会からレイ・ダブロスキーがアラビアを訪ねた折に、メロピと出会いました。彼女はダブロスキーに、3つの願いを告げました。第1にバプテスマを受けたいということ、第2に、彼女がそのわずかな収入から、40年間取り分けてきた什一と諸献金を教会に届けたいということ、そして3番目に彼女の国にアドベンチスト教会の建物が建つのを見たいというものでした。初めの二つの願いは、2001年2月17日、彼女が97歳で亡くなる前に叶いました。
ルイスが教えた聖書の固い原則をメロピはしっかりと学び、それを実行しました。その原則とは、①什一は正しい割合(10パーセント)で献げるべきこと、②それを神の倉に携えるべきこと、③それは公認された宣教の働きに用いなければならないこと、そして④その宣教の働き中で平等に配分されなければならないということでした。
*聖句は©️日本聖書協会