安息日学校部

20220110安河内アキラ解説

2022年第1期「終わりの時代に生きる」

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第10   垂れ幕を通って道を開かれるイエス   3月5日

 

暗唱聖句  「なぜならキリストは、まことのものの写しにすぎない、人間の手で造られた聖所にではなく、天そのものに入り、今やわたしたちのために神の御前に現れてくださったからです。」 ヘブライ人への手紙 9:24

                                           

今週の聖句
ヘブライ 9:24、出エジプト記 19:3、4、ヘブライ 12:18~21、
レビ記 16:1、2、 ヘブライ 10:19~22、コロサイ 3:1

                                           

今週の研究     イエスの昇天はヘブライ人への手紙の神学の中心をなすテーマです。それはイエスの統治の始まりと、私たちのための大祭司としての奉仕の始まりを意味します。更に重要なことは、最終的にイエスの昇天は、私たちが信仰によって 大胆に神に近づくことができるようにする新しい契約の開始の瞬間でもあったということです。イエスとイエスの義の功績によって、確信をもって神に近づくことができるのは、今を生きる私たちの特権です。

                                           

日曜日:ヘブライ9:24は神の御前に出るためのイエスの昇天を記しています。彼は、「まことのもの」として御自身の血である「これらよりもまさったいけにえ」を携えて「神の御前に現れ」るために天の聖所に入りました(ヘブ9:23、24)。

イエスは驚くべき正確さをもって、この巡礼される三大祭を実現されました。 彼は、過越しの小羊がいけにえとなる時である、過越祭の準備の日の午後3時 (直訳では第9時)に死なれ(ヨハ19:14、マタ27:45~50)、3日目によみがえり、 彼の犠牲が受け入れられた保証を受け取るために天に昇られましたが(ヨハ 20:17、1コリ15:20)、それは祭司が収穫された大麦の初穂を御前に差し出す行為に象徴されました(レビ23:10~12)。そして復活から40日後に、神の右の座に着くために昇天され、そして五旬祭の日に〔聖霊降下によって〕新しい契約を開始されたのでした(使徒1、2章)。

                                           

水曜日:ヘブライ人への手紙は、イエスは天の聖所に入られたことを述べ、そして彼の導きに従うよう私たちに語りかけます。この考えは前に紹介された、イエスは信じる者たちの「指揮官」であり先駆者であるという考えと一致するものです(ヘブ2:10、6:19、20、12:2)。「新しい生きた道」とは、彼の犠牲と昇天によっ てイエスが開始された新しい契約を指します。「新しい生きた」という表現は、 古い契約を表す「年を経て古びた」という表現とは対照的です(同8:13)。私たちが大胆に神に近づくことを可能にするのは、私たちに罪の赦しを与え、私たちの心に律法を置いた新しい契約です。それは、私たち自身の功績によるのではなく、ただイエスが私たちのために契約の義務を果たしてくださったことによるのです。

                                           

木曜日:神の目的はイエスにおいて成就するだけでなく、私たちの中にも成就します。 イエスの昇天は、過越祭と五旬祭というイスラエルの最初の二つの年毎の祭り の成就であることはすでに学びました。ヘブライ人への手紙と黙示録によれば、 最後の祭である仮庵祭はまだ成就されていません。私たちはこの祭りをイエスと共に祝うのです。それは私たちが、天の故郷で「神が設計者であり建設者 である……都」に入るときに成就します(ヘブ11:10、13 ~ 16)。私たちは仮の住まいを建てませんが、神のお建てになる住まいが天から下ってきて、私たちはそこで主と共に永遠に住むことになるのです(黙7:15~17、21:1~4、22:1 ~5、民6:24~26)

                                           

今週の学びで、日曜日と木曜の学びで、キリスト在世当時の三大祭り、過ぎ越しの祭り、ペンテコステ、仮庵の祭りについて、それぞれの祭りには意味があります。イエスキリストの十字架、復活においてそれが成就したと教えています。

過ぎ越しのまつりは、出エジプトの時に彼らは裁きを下す天使から逃れるために、こひつじの血を家の門柱に塗りました。その血を見て、天使は過ぎ越して行きました。これは、自分たちの力では罪から救われることができないわたしたちのために十字架に架かってくださった、キリストの血を表してもいます。

ペンテコステは、出エジプトから50日が過ぎて、シナイ山でモーセが神さまから十戒を受けた日でもあります。それがキリスト昇天後に聖霊が降下した日になりました。神さまは十戒を通してわたしたちに語られています。そして聖霊の働きも、神さまのみこころをわたしたちに示す働きでもあるのです。

そして最後の仮庵の祭りだけが、まだ成就していません。それは天国に入れていただいて、神さまのもとでわたしたちの住まいが与えられ永遠に住むことによって、イスラエルの三大祭りがわたしたちに示そうとするものが成就します。このように神さまがわたしたちに与えてくださる、すばらしい大きな賜物について、この三つの祭りは示しているのです。