第12課 伝えられていない人々への宣教(その2) 12月16日
暗唱聖句:わたしはあなたを国々の光とし/わたしの救いを地の果てまで、もたらす者とする。 イザヤ 49:6
今週の聖句:ダニエル 1:1~12、ダニエル 6:2~10(口語訳 6:1~9)、 エステル記 2:1~10、20、 エステル記 3:1~15、エステル記 4:1~14、 エステル記 9:1~12
今週の研究:このような役割の中で、多少不本意であったものの、エステルは聖書の歴史において重要な役割を果たすことができました。この物語は、たとえ異国の地にあっても、神の民が真理のために証しすることができることを、独自の方法で示しています。
今週の学びのために、時間の許す限り、エステル記を読んで(あるいはざっと目を通して)みてください。
水曜日:モルデカイの信仰は、エステルの信仰を呼び覚まそうとしました。エステル記の核心は、モルデカイがエステルに言った言葉の中にあります。「モルデカイは再びエステルに言い送った。「他のユダヤ人はどうであれ、自分は王宮にいて無事だと考えてはいけない。この時にあたってあなたが口を閉ざしているなら、ユダヤ人の解放と救済は他のところから起こり、あなた自身と父の家は滅ぼされるにちがいない。この時のためにこそ、あなたは王妃の位にまで達したのではないか」(エス4:13、14)。
モルデカイが同胞への愛を訴えたとき、彼女の信仰は真価を問われました。彼女がユダヤ人であることは、モルデカイ以外、誰も知りません。彼女は関わることを決めると、自分の命を危険にさらすことをためらいませんでした。
木曜日:何千年もの間、聖書注解者たちは、エステル記の中に神の名前が出てこないことに注目してきました。このような現象が見られるのは、聖書の中でこの書巻だけです。しかし、ユダヤ人は自分たちのためになされた偉大な解放の中に神の行為を認めることができたので、この書巻は神の民によって聖書の正典として選ばれました。
私たちは日々の暮らしの中に、神の存在を見いだすことができるでしょうか。神の行為は、普通の自然な出来事のように見えることがあり、それに細心の注意を払わなければ、神の存在に気づくことはできません。
金曜日:旧約聖書の時代における神の働きに関連して、女性たちの働きを研究することは、今日の働きにおける緊急事態に対応するための教訓を与えてくれるだろう。私たちは、エステルの時代の神の民のように、重要で目立つ場所に立たされることはないかもしれないが、回心した女性たちは、もっと目立たない立場 で、しばしば重要な役割を果たすことができる。多くの人がそうしてきたし、今もそうする用意がある」(『神の娘たち』45、46ページ、英文)
今週はエステル記について学びます。今週の学びにもありますが、エステル記は物語なので読みやすいです。ぜひ通して読んでみてください。その時に木曜日の引用文に書かれていますが、エステル記には「神とか主」という神さまを直接表す言葉が書かれていません。その理由は引用文をご覧ください。ここも気をつけてお読みください。
エステル記において、彼女は王様のもとに嫁ぐことになりましたが、それがユダヤ人を危機から救うことになるとは思ってもいませんでした。神さまは王様に働きかけることができる立場へ彼女を導かれました。けれども危機が訪れた時に彼女がその力を使うことを決めるのは彼女です。モルデカイは彼女に促しましたが、決断したのは彼女自身だったのです。
同じようにわたしたちも、想定外の状況に陥ることがあるかもしれません。その時に、この窮状を救うために動くことは、わたしにしかできないことと思える時が来るかもしれません。それは決して大きな働きではないかもしれませんが、神さまはみなさんの幸せのために働くようにわたしたちを召しています。そのために働こうとするあなたを神さまは必ず導かれます。
エステルやモルデカイは宣教をしたいと思って、この大役を引き受けたのではありませんが、この行為によって多くの民が救われました。わたしたちは、チャンスがやってきた時に、勇気を持って前進をして行きましょう。結果は神さまが与えてくださいます。