安息日学校部

20230312安河内アキラ解説

2022年第4期「永遠の命」

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     第12課   立ち上がれと呼びかけ   9月16日

 

暗唱聖句:最後に言う。主に依り頼み、その偉大な力によって強くなりなさい。悪魔の策略に対抗して立つことができるように、神の武具を身に着けなさい。 エフェ ソ 6:10、11

今週の聖句:エフェソ 6:10~20、申命記 20:2~4、ローマ 13:11~14、 1 テサロニケ 5:6~8、    1 コリント 15:23、24

                                                               

今週の研究:エフェソ6:10~20を書き記す際、パウロは、信徒たちが大争闘の現実を完全に見ることができ、その明らかにされたことから希望を見いだすことができるように、信徒たちの目がよく見えるようになるように、と祈っています。

                                                               

日曜日:旧約聖書の戦いについての勧告(例えば申20:2~4、士師7:15~18、代下20: 13~20、32:6~8、ネヘ4:14、19、20参照)は皆、イスラエルの戦いでの成功は、自らの武器や軍隊が優れているとか、数で勝るからではなく、神の臨在と力によることを強調しています。成功の鍵は、自分自身への信頼ではなく、神の力 と神の備えに対する確固たる信頼でした。パウロはこれらのことを踏まえて信徒たちに、(1)教会の使命を積極的に遂行し、(2)自分たちの生活と証に影響 を及ぼす見えない次元によく警戒し、(3)成功のための神が備えておられることを認識し、(4)信徒の一致と協力の重要性に常に注意を払うよう勧めています。

                                                               

水曜日:パウロの武具を身に着けなさいとの呼びかけは、兵士たちが「一つの塊になり、至近距離で何百もの打撃を与えたり、受けたりする」(同上152ページ)戦い を想定しています。このことは、パウロが教会とその敵との戦いを格闘技にたとえていること(エフェ 6:12、木曜日の研究参照)と、13節で「立つ」という動詞に強意語が用いられていることからも確認できます。「邪悪な日によく抵抗し、 ……しっかりと立つことができるように」

これは決してリラックスした状況ではありません。したがって、「立つ」とは、 あらゆる武器を使用して接近戦を行い、果敢に戦いに挑むことです。このことは、パウロの以前の勧めにあった「あなたがたは一つの霊によってしっかり立ち、心を合わせて福音の信仰のために共に戦っており」(フィリ1:27)との軍事的な表現からも明らかです。

                                                               

木曜日:パウロの広範な記述(「あらゆる名」〔エフェ 1:21〕、「天にいる悪の諸霊」〔同6: 12〕)を通して、パウロはすべての悪と超自然的な力はキリストに屈服している(エフェ 1:21)と断言しています。しかし、どのような戦いにおいても、敵の戦力を甘く見ることは良い戦術とは言えません。パウロは、私たちは、人間の敵だけでなく、悪魔というずる賢い将軍が率いる(同6:11)「天にいる悪の諸霊」 (同6:12)とも闘っていると警告しています。しかし、私たちは強力な敵に警戒しなければなりませんが、敵にたじろぐ必要はありません。神が私たちと共に戦いに臨まれ(同6:10)、最上の武器であるご自身の武具、すなわち「神の 武具」(同6:11、イザ59:15~17と比較)を備えてくださっているからです。神は私たちが自由に使えるように、真理、正義、平和、信仰、救い、そして聖霊 (エフェ 6:13~17)を備えられています。神が私たちの前を進み、私たちは神が備えてくださった武具を頭からつま先まで身に着けているので、滅ぼされることはありません(ロマ16:20、1コリ15:23、24、2テサ2:8)。

                                                               

今週はパウロが信仰の戦いに進んで行くようにわたしたちを招いています。聖書は目には見えない善と悪との大争闘が行われていることを教えています。神さまは圧倒的な力を持って悪の力に勝利する力があります。キリストを前に、多数の悪霊たちがおののいて何もできなかったことがありました。(マルコ5章、ルカ8章を参照)彼らも自分たちの力の差ははっきりとわかっているのです。けれども悪魔は、わたしをまちがった道を選ぶようにそそのかすのです。

ここでいつも書いていますが、神さまの働きとわたしたちのやることがあるのです。神さまは、わたしたちに戦うための武具を用意して、それを用いれば勝利できることを約束しています。けれどもそれを着用することを選び、それだけでなく信頼して戦おうと立ち上がるのはあなたの決断なのです。これをあなたが選ばねば、神さまは何もすることができません。悪魔のまどわしは、心の隙間に入っていることが多いのではないでしょうか。そのためにも忠実に謙虚にみことばから聴いて、祈ることが大切ではなのです。