第10課 神にお返しする 3月11日
暗唱聖句:「また、わたしは天からこう告げる声を聞いた。「書き記せ。『今から後、主に結ばれて死ぬ人は幸いである』と。」“ 霊 ” も言う。「然り。彼らは労苦を解かれて、安らぎを得る。その行いが報われるからである。」 黙示録 14:13
今週の聖句:ルカ 12:16~21、コヘレト 2:18~22、箴言 27:23~27、2 コリント 4:18、 コヘレト 5:9(口語訳は 5:10)、コロサイ 1:15~17
今週の研究:現役時代が終わりに近づくと、私たちの経済的な関心は、人生の終わりを見据えて資産をどう残すかに向けられます。現役世代から退職後への移行は、大きな苦痛を覚える衝撃的な経験になりえます。経済的な面で、移行するための 最善な方法は何でしょうか。
今週、私たちは、人生の終わりの時についての神の勧告を学びます。私たちは、何をすべきで、何を避けるべきで、どのような原則に従うべきなのでしょうか。
日曜日:もし、人生の最後の時期に、自分のことだけを考え、他者の必要や神の目的を無視するなら、私たちはこの愚かな金持ちと同じになります。イエスのたとえ話は、金持ちが怠け者であるとか、不誠実であるかは、述べていません。問題は、神から預けられたものを、どのように用いたかです。私たちは、自分が死ぬ日がいつか分からないのですから、利己的な人生を追い求めるのではなく、神の御心を行うことによって、常に死の備えをしなければなりません。
イエスは、主の再臨を待ち望む者たちは、何もしないのではなく、働き続けるように勧告されました(マタ24:44~46)。
火曜日:今日、この聖句をどのように言い換えることができるでしょうか。「出納帳を見直して、状況を把握しなさい」、あるいは「貸借対照表を見て、負債資本比率を理解しなさい」ということになるでしょう。現役期間のうちに、時々、遺言書やその他の文書、現在の資産を見直して、必要に応じて書き直すことが適切なことでしょう。遺言や資産に関する書類は、突然の死や健康上の理由で、 あなたの資産の行き先を決めることができなくなることを避けるために、遺産計画の早い段階で作成しておきます。自分の財産が自分のものでなくなる前に、あらかじめ計画しておくのです。
要するに、神が祝福してくださったものに対する良い管理は、生きている間だけでなく、死んだ後のことについても考慮することです。なぜなら、私たちが生きている間に主がおいでにならない限り、私たちはいつか死に、多少にかかわらず物質的な財産は後に残されるからです。ですから、私たちは今、自分が受けた恵みを、他の人たちへの祝福と神の働きを前進させるために備えることが大切です。
木曜日:今、生きている間に寄付をすることには、多くの利点があります。そのいくつかを挙げてみましょう。
1.寄付者は、新しい教会の建物、大学で学ぶ若者、資金提供をした伝道活動など、寄付の結果を見ることができる。
2.最も必要とされているとき、宣教師が恩恵を受けることができる。
3.あなたの死後、家族や友人の間で争いが起きない。
4.他者への寛大さと愛という家族の価値観の良い模範となる。
5.相続税の影響を最小限に抑えることができる。
6.寄付が希望する団体に行われることが保証される(裁判所や不満を持つ親族からの干渉を受けない)。
7.寄付者の心が利己的から利他的に変わったことを示すことができる。
8.天に宝を積むことになる
今週は、人生の終わりに向けての財産について学びます。火曜日の引用文に書かれていますが、わたしたちの人生には必ず終わりがやってきます。そしてその時と方法を選ぶことができません。そのために自分の意思で、どのように財産を受け継ぐかについて計画を立てておくことが大切です。わたしはいろいろなところで話していますが、この財産の計画を立てたことを、そして記録されたものがどこに保存しているかについて、必ず誰かに伝えておいてください。それが必要になった時に、家族が存在を知らなかったら、あなたの遺志を実現することができないからです。
今期の学びは、神さまから与えられた祝福である財産について学びますが、何度も書いていますが、わたしたちが何を土台として生きているかを問われています。人生の終わりを迎えている時に、最後まで社会保障を用いながら、自分の財産を用いて生きることは大切なことです。そしてその期間がどのくらいかわからないために、ある程度の資産を残しておくことは重要です。けれどもその中で、什一や教会を支える献金をした後で、何か社会のために貢献をすることは大切なことではないでしょうか。その方法はいろいろあると思いますが、あなたが心の中で支えたいと思った組織や運動などを選んで支援をしてください。そしてその働きをできるだけ継続して支えてください。献金をすることによって、その働きに興味や関心を持つことができます。継続して支援をすることで、その団体を通してなされる神さまの働きが見えてきます。それは例えば毎月1000円でも、一ヶ月で12000円、十年で12万円になるのです。また経済的に恵まれていない国の働きを支援することは、双方の国のお金の価値が違うために多くの必要に応えることもできるのです。
それは災害支援でも同じことが言えます。東日本大震災が発生後、社会福祉法人として何かができないか探るように法人から命じられて、ADRAが活動していた宮城県山元町を訪れました。そこで仮設住宅を訪問してのプログラムと特産品の購入を始めました。訪問プログラムは終了しましたが、特産品の購入は現在でも続いています。このようなつながりを続けることができたのは、現地を訪れて顔の見える関係を作ることができたからかもしれません。これからも細くても長いお付き合いができればと願っています。