安息日学校部

20210403安河内アキラ解説

2021年第4期「申命記に見る現代の心理」

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第3    永遠の契約      10月16日

 

暗唱聖句
「わたしは、あなたとの間に、また後に続く子孫との間に契約を立て、それを  永遠の契約とする。そして、あなたとあなたの子孫の神となる。 創世記 17:7

                                           

今週の聖句
創世記 12:1~3、ローマ 4:1~5、出エジプト記 2:24、
申命記 5:1~21、 申命記 26:16~19、申命記 8:5、マタイ 28:10

                                           

今週の研究   聖書が「永遠の契約」(創17:7、イザ24:5、エゼ16:60、ヘブ 13:20)について述べていることも不思議ではありません。なぜなら、福音の本質は契約であり、契約の本質は福音であるからです。神はその恵みと愛ゆえに、あなたが受けるに値しない救いをあなたに提供してくださるのです。その愛に応えて私たちは、「心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くし、力を尽くして」主を愛するのです(マコ12:30)。「神を愛するとは、神の掟を守ることです」(1ヨハネ5:3)とあるように、この愛は主の律法に従うことによって表されます。

今週、私たちは、申命記に表現されている契約という思想と、そこに明示されている契約に含まれる意味を学びます。

                                           

月曜日:神の救いの恵みの大いなる象徴であるエジプトからの救出も、主が彼らの祖父たちと結ばれた契約に基づくものでした。つまり、その契約の受益者たちが生まれる前に、約束は彼らのために交わされていたのです。したがって、彼らは、(控えめに言っても)自らの功績なしに、神による奇跡と出エジプトの出来事を通して、約束されていた救出にあずかったのでした。

もちろん、この物語はここで終わっていません。彼らはエジプトを出て、どこへ行ったでしょうか。契約が「正式に」制定されたシナイへ行ったのでした (出20章参照)。その契約の中心は、福音と律法(十戒)であり、彼らは十戒に従うために召され、その十戒は、彼らをすでに救出しておられた主との救いの関係(福音)を世に示すものでした。そのようなわけで、申命記の中では何度も何度も、シナイで批准された契約のうち、彼らが果たすべき部分である律法に従うように召されているのです。

                                           

水曜日:モーセがこの4節の中に「今日」という言葉を、「今すぐ」という意味を込め て3回も用いていることに驚きます。彼は17節に再度、神が命じておられることを繰り返し、これらすべてを行うよう民に命じます。忠実で聖なる民となることによって、契約の民として召し出された真の理由である特別な民となるように迫っているかのようです。彼らこそが、真の神を知り、その神についての真理を知り、神が民に望んでおられる生き方を知っている唯一の民でした。真の意味において、彼らは「現代の真理」を持っていただけでなく、彼ら自身を 通して、「真理」そのもの(ヨハ14:6)であるイエスがおいでになるときまで、その真理を世にあって体現する民となるのでした。

                                           

木曜日:それぞれのたとえに共通するのは家族という考えです。理想的には、そこには最も近しい、親密な、そして最も愛しい絆があるはずです。神はいつでもその民との間に、そのような関係をお望みになります。十字架を前にした、弟子たちの恥ずべき否認の後でさえ、復活されたイエスはマリアに次のように言われました。「行って、わたしの兄弟たちにガリラヤへ行くように言いなさい。そこでわたしに会うことになる」(マタ28:10)。復活された後でさえキリストは、 弟子たちを「兄弟たち」とお呼びになりました。それは愛の模範であり、間違いなくそれを受けるに価しない者たちへの、愛から流れ出る恵みでした。それは神と人類の間に常にある関係の本質、すなわちそれを受けるに値しない者に与えられる恵みと愛なのです。

                                           

今週は、永遠の契約について学びます。何度も書いていますが、聖書は神さまとわたしたちの契約について書かれています。今週の研究で「福音の本質は契約であり、契約の本質は福音であるからです。」と書かれています。福音は、わたしたちに無償で与えられますが、それを受けるか受けないかは、わたしたちが選ぶことができます。それは神さまのとの契約関係に入ることです。けれどもその契約を結ぶためにわたしたちが何か代償を払う必要がありません。この契約そのものが福音なのです。

それだけでなく、それが永続しているのです。天地創造直後に、最初の人類が罪を犯してから、神さまはすぐに福音を提示されました。(創世記3章15節参照)そして今週の学びにあるようにくりかえして契約を更新されてきました。そして契約の内容は永遠に続く祝福なのです。このような契約を結ぶことができるのは、神さまだけにしかできません。だからこそ神さまは、いのちの創造主であり、そして天国を用意してくださっている方なのです。わたしたちの教会は、このいのちの始まりと、永遠の約束を信じているのです。