安息日学校部

20200305安河内アキラ解説

2020年第3期「神のためにたくさんの友人をつくる」

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第5課              聖霊に力づけられてあかしする     8月1日

 

 

暗唱聖句
「祈りが終わると、一同の集まっていた場所が揺れ動き、皆、聖霊に満たされて、大胆に神の言葉を語りだした。」 使徒言行録4:31

                                           

今週の聖句

ヨハネ15:26、27、使徒言行録2:41、42、8:4、ヘブライ4:12、
使徒言行録17:33、34、18:8

                                           

日曜日:弟子たちは、イエスが自分たちを残して天に戻られることを心配していました。その心配に、イエスは聖霊の約束で応じられました。「わたしが去って行くのは、あなたがたのためになる。わたしが去って行かなければ、弁護者はあなたがたのところに来ないからである。わたしが行けば、弁護者をあなたがたのところに送る」(ヨハ16:7)。「弁護者」と訳されているギリシア語は、「パラクレートス」です。それは、助けるために「そばに寄り添う人」を意味します。聖霊の主要な働きの一つは、すべての信者のそばに寄り添い、彼らがあかしをする際に力づけ、導いてくださることです。聖霊は私たちのかたわらにいて、真心から探し求める人たちのところへ導いてくださいます。私たちが出会う前から、聖霊は彼らの心を準備し、私たちの語る言葉を導き、求める人の心に罪の意識をもたらし、聖霊の促しに応じるよう彼らを強めてくださるのです。

聖霊は、イエスについてあかしをなさいます。聖霊の最終目的は、可能な限り多くの人をイエスのもとへ連れて行くことであり、聖霊の使命は、イエスに栄光を帰すことです。その役割を果たす中で、聖霊はすべての信者に、あかしをする責任を自覚させてくださいます。聖霊は私たちの目を開き、周囲にいるあらゆる人の可能性を見せ、福音のメッセージを受け入れる素地をつくりだすために、舞台裏で働かれるのです。

                                           

火曜日:使徒言行録の隅々にまで、聖霊が力強く存在しておられます。信者たちがさまざまな方法で主をあかししたとき、聖霊は彼らを助け、彼らを通して働かれました。敵意を持つ文化の中で、あかしすることへの試練や挑戦を受ける彼らを、聖霊は力づけてくださいました。真心から真理を探究する人のもとへ信者たちを導き、彼らが町々を訪れる前に、その町にいるすべての人の心を準備してくださいました。彼らが夢にも思っていなかった機会の扉を開き、彼らの言葉と行動に力を与えてくださったのでした。

聖霊は、新約聖書時代の教会の中で活躍されましたが、今日の教会生活の中でも活躍しておられます。聖霊は私たちを力づけ、教え、導き、一致させ、この世で最も重要な使命のために私たちを派遣したいと願っておられます。その最も重要な使命とは、人々をイエスとイエスの真理に導くことです。私たちが忘れてはならないのは、使徒や初代教会の時代とまったく同じように、聖霊が今日もなお働いておられるという点なのです。

                                           

木曜日:使徒言行録を注意深く研究すると、神が聖霊によって人間の生活の中に奇跡を行っておられることが明らかになります。使徒言行録は、福音が文化的偏見を乗り越え、生涯にわたって深く身に沁しみついた習慣を変え、全人類にキリストの恵みと真理を教えるということに関する事例研究です。聖霊は、人々のいる場所で彼らにお会いになりますが、彼らを置き去りにはなさいません。聖霊のもとで、彼らは変えられます。彼らの人生は一変するのです。

                                           

今日、日本での伝道はとても難しいと言われています。けれども初代教会の伝道が最も難しかったと思われます。文明は高い方から低い方へ伝播します。かつて日本は中国や韓国、そして江戸時代あたりからは西洋からの様々な文化が伝えらえてきました。それは高い文明を持っている国から、良いものが日本へ伝えられて行ったのです。けれども初代教会の時代、政治や文化の中心はローマやギリシャでした。イスラエルは辺境でした。そこでの新しい教えを伝えていくことは、わたしたちが考えている以上に困難なことだったでしょう。けれども弟子たちは全世界へ出ていくようにという主の命令に従ったのです。各地に教会が誕生したのは、聖霊がともに働いてくださった結果でした。

今週は、その聖霊の働きについて学びます。聖霊の働きというと、ペンテコステの日に起きた奇跡などを考えてしまいますが、日曜日の引用文にも書かれていますが、聖霊は「そばに寄り添う人」として、福音を語ろうとしているわたしたちに必要な言葉や知恵を与えてくださいます。そして求めている人に光を与えてくださるのです。奇跡を見せて信じさせるのではなく、わたしたちと一緒に働きてくださるのです。

同時に、悪魔も働きます。各時代の大争闘を読んでください。ホワイト夫人は悪霊の働きについて、もっと教会で語られなければならないと勧めています。悪霊は選民をも惑わそうといろいろなことをしています。「キリストが来臨していると聞いても見に行くな」(マタイ24章25~29節参照)と言っているのは、目の前に起こる現象を見せられることに人間が弱いからこその警告なのです。

聖霊も悪霊も、人間に自分たちの声に従うように導き、そそのかします。わたしたちが聖霊の声を選び続けるためには聖書の言葉に従うことと、日々のお祈りは欠かせません。聖霊はわたしたちを通して働かれるのです。