第1課 聖書の独自性 4月4日
暗唱聖句
あなたの御言葉は、わたしの道の光/わたしの歩みを照らす灯。
詩編119:105
今週の聖句
申命記32:45~47、創世記49:8~12、イザヤ53:3~7、
Ⅰコリント15:3~5、51~55、ローマ12:2
今週の研究 聖書全巻の焦点、目標はイエスです。メシアとして彼が肉体を取って来られたことは、旧約聖書の約束の成就でした。イエスが生き、死に、再び生きておられるがゆえに、私たちは裏づけられた聖句だけでなく、さらにすばらしいことに、まったく新しい存在としての永遠の命という大いなる約束をも持っているのです。
月曜日:聖書は、さまざまな種類の背景を持ち、さまざまな状況の中にいる人たちによって書かれました。王宮で書いた人もいれば、牢獄で書いた人、捕囚の身で書いた人、福音を伝える宣教旅行の途中で書いた人もいます。これらの人たちは、受けた教育も、従事する職業も異なりました。モーセのように王になるはずだった人や、ダニエルのように高官として働くことが運命づけられていた人もいれば、身分の低い羊飼いもました。とても若い人もいれば、かなりの高齢者もいます。こういった違いにもかかわらず、彼ら全員には一つの共通点がありました。神によって召され、聖霊によって霊感を受け、いつどこで生きていたとしても、神の民へのメッセージを書いたという共通点です。
火曜日:聖書は、有名なほかの宗教書の中でも類まれな存在です。というのも、内容の30パーセント近くが預言や預言的文書だからです。預言とその成就が、聖書の世界観の中心を成しています。なぜなら、歴史の中で働かれる神は、未来をご存じであり、それを御自分の預言者たちに示してこられたからです(アモ3:7)。聖書は、生ける言葉や歴史に関する言葉であるだけでなく―預言の言葉なのです。
木曜日:聖書の力に関して最も説得力のある証拠の一つは、人の変えられた人生です。御言葉は人の罪と堕落を切り裂き、私たちの本当の人間性と、私たちがキリストを必要としていることを明らかにします。人間の歴史、預言、人生を変える力を持つ聖書のような類まれな書物は、解釈もまた、類まれな方法でなされねばなりません。ほかの本のように解釈はできません。なぜなら、神の生ける言葉は、「真理をことごとく悟らせ」(ヨハ16:13)てくださる聖霊を遣わすと約束された生けるキリストの光に照らして、理解されねばならないからです。さらに、神の真理の啓示である聖書には、解釈のための内部原則が含まれているに違いありません。その原則は、聖書記者たちがどのように〔旧約〕聖書を用い、また(聖書に聖書を解釈させることで)彼らがどのように聖書によって導かれたのかを研究することで見いだされます。
今週は聖書の解釈を学ぶ前提として聖書が特殊な本であることを学びます。今週の引用文で、月曜日には長い年月をかけて書かれた本であること、火曜日には預言と成就、木曜日には聖書を通して多くの人の人生が変えられたことなどが書かれています。その今週の学びでわたしが驚かされたのは、安息日の午後に書かれていた「西暦4世紀までに書かれた新約聖書の写本は、2万4600点以上現存しています。プラトンの写本の中で残っているのは7点、ヘロドトスは8点、ホメロスの『イーリアス』は少し多くて263点。それゆえ、私たちは新約聖書の文章が損なわれていないことを裏づける強い証拠を持っているのです。」とありました。聖書は写本によって今日まで受け継がれて来ていますが、他の書籍と比べてこんなに多くの写本が残されていたのは驚かされました。それは、いつの時代も聖書が救い主キリストをあかしする本だったあかしではないでしょうか。(ヨハネ5:39参照)