安息日学校部

障がい者友の会の活動

障がい者友の会の活動

さまざまな障がいを持っておられる方をサポートするために、4つの友の会と、それぞれの団体の活動を円滑に進めるため障がい者福祉センターが教団の任意団体として活動しています。それぞれどのようなことをしているのでしょうか。

視覚障がい者友の会
視覚しょうがい者のための交わりと伝道の働きは、目の不自由な荒木あい先生の入信と証に始まりました。先生に導かれた鹿児島の山口睦夫さんが約60年前に「SDA福音盲人センター」を開設、安息日学校聖書研究ガイドやトラクト、預言の声聖書通信講座の点訳、テープ録音の音訳もして伝道しました。以来、多くのボランティアの助けを頂き、サインズなどの音訳も加えながら、「SDA盲人センター」として活動を続けてきました。近年、ボランティア友の会「Blind & Volunteer」と統合、現在は「視覚障がい者友の会」として活動しています。その中核の一つである録音作業は、主に大阪センター録音奉仕会、一部、広島三育学院高校宗教部の皆さんにして頂き、音訳CDを提供しています。盲老人施設の慰問、互いの交わりなどと共に、これから取り組んでいきたいことは、ほぼ揃っている証の書の点訳に音訳も加え、伝道的図書をも音訳、点訳し、図書貸出の体制を整えることです。機関紙「マラナ・タ」を発行しています。

〈視覚障がい者友の会会長 本郷武彦〉
私たちの友の会の方では、視覚に障害のある皆様のために光をお届けしたい、特にみ言葉の光をお届けしたいと思っております。そのために安息日学校のガイド、あるいはサインズ、また今日の光などの点訳や音訳を作成してお届けしております。そのために全国においでになるところの録音奉仕のボランティアの皆様が活動してくださっておられて、その働きは本当に欠かせないものでございます。また全国から寄せられる支援金、献金のサポートも大きく、私たちの活動を支えてくれています。この場を借りて御礼を申し上げ、またこれからもよろしくとお願いしたいと思います。ありがとうございました。

肢体障がい者友の会
今から47年前の1975年10月、身障者であった故森八重子姉が肢体障害者の皆さんや健常者の有志の協力を得て、同じ障害に悩む人々に、福音を伝えつつ、互いに励まし合うことを目的として活動を始めました。名称も「SDA福音身障者友の会」とし、機関紙「バンビ」の発行を始めました。「バンビ」第1号はガリ版で手書きでした。
翌年の1976年に会則を制定し、名称も「SDA肢体障がい者友の会」と改めました。
その後も「バンビ」発行と友の会の各地での集会での交流を中心に活動を続けて来ましたが、当初の会員が亡くなられたり、高齢化により、集会に集まることが困難になりました。またここ3年はコロナ禍のため会員訪問もままならず、現状は電話、手紙等の通信による励ましが活動の中心となっています。
別な活動ですが、身障者が安心して出席できる教会を支援するためにトイレ等バリアフリー化をされた8か所の教会に経済的援助をし、肢体障害者の方がより快適な教会生活をする手助けさせていただきました。

〈肢体障がい者友の会会長 有吉康二〉
肢体障がい者友の会につきましては、年に3回、機関紙バンビを皆様方のお手元にお送りしていますので、ご存知の方も多いかと思います。肢体障がい者友の会は、体に不自由なところがある方々が相互に親睦と交わりを通して、互いに励まし合いながら、共に福音伝道の完結を目指して活動を行っております。会員の高齢化とコロナ禍のために交流が難しくなっている今頃ですが、新たな交流、親睦ができないかと、いろいろ試行錯誤しながら活動を考えてまいりたいと思っています。これからも皆様方のご理解とご支援をよろしくお願いいたします。

聴覚障がい者友の会
約50年前に、三育関町教会の青年がろう者伝道を始めました。牧師と山梨県で開拓伝道をし、甲府駅で一人のろう女性と出会い、バプテスマに導きました。その後、次々とろう者が導かれ、聴覚しょうがい者友の会の設立につながりました。
現在の活動をご紹介します。
1 毎月第1安息日は、手話によるろう者だけの安息日学校、礼拝、聖書研究を行い、ろう者一人ひとりの理解度に合わせて聖書の内容を説明しています。また若年、中年層の伝道にも力を入れています。
2 コロナ前は、ろう者が大阪や沖縄の教会に行って手話指導や交わりをしていましたが、現在は休止している状態です。若い通訳者を育てるために、ZOOMや対面で個人的な指導をしています。
3 ろう者には、ろう者が手話で伝道するのが一番良い方法です。そのために、手話通訳、UDトーク、ノートテイクなどのサポートを受けて、信徒伝道師養成コースを受講しています。

〈聴覚しょうがい者友の会会長 蒔田和子〉
聴覚障がい者友の会は
ろう者 難聴者 大人になって聞こえなくなった方々
そして 手話通訳者など 大勢の方々と活動しています
教会に 聞こえない人が いらした時
手話ができなくても
「ようこそ いらっしゃいました」と
優しく 笑顔で 迎え入れてください
そして 聴覚障がい者友の会に ご連絡ください

沖縄障がい者友の会
引退された中垣隆牧師が沖縄の南部で、石川教会の国吉ケイ子姉が中部で障がい者伝道をしておられ、お二人を中心に1985、6年頃、沖縄障がい者友の会が発足しました。
今まで続けてきたいくつかの伝道活動をご紹介します。
ピクニックによって、障がい者同士、またボランティアや健常者との交流、親睦、励ましがなされてきました。春と秋のピクニックは、外出の難しい障がい者の皆さんにとって、とても楽しいプログラムで、沖縄本島内の有名な行楽地にはほとんど回りました。海岸でのもずく狩りや、北部での野草会、クリスマス会も好評でしたが、コロナのため、ここ2年間はほとんど行われていません。
聖書研究会や手話研究会、料理講習会なども開催し、小さなキャンプ・ミーティングでは、20名くらいが集まり、熱心な学びがなされています。
友の会としての希望が2つあります。
1 世界総会も障がい者伝道をアドベンチスト・ポシビリティー・ミニストリーとして推奨し始めていますので、その理念や具体的な活動を通して、友の会の活動を進めていきたいと考えています。
2 各教会における障がい者の実情を把握し、援助のための働きかけをお願いしたいと思っています。

〈沖縄障がい者友の会会長 畠中徳男〉
私共の働きは、沖縄教区の教会員の皆さんや教会、そして全国の教会また沖縄教区や教団の温かいご支援によって続けられて参りました。本当に心から感謝申し上げます。どうかこのした働きに皆様方が更に興味を、また関心をもってくださって、ご支援・ご協力くださるようにお願い申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。

障がい者福祉センター
〈障がい者福祉センター長 東海林正樹〉
SDA障がい者福祉センターは1995年、宣教百周年記念事業の一つとして決議され、2000年に発足した組織です。現在、教団内にある四つの福祉団体により構成されていて、各団体の活動を円滑に行うため、教団との連絡窓口となり、運営を担う組織です。年に二回運営委員会を開催し、各団体の課題を確認し、活動状況を報告し合います。また、四年に一度の全日本障がい者大会を開催し、会員の霊的向上と会員同士の相互親睦を図っています。センターは、各団体の活動を円滑にするだけでなく、障がい者と健常者が共に「在る」福祉の実現を目指した活動も大事な役割だと考えています。そのために、教団・教区・教会はもちろんのこと、各機関との協力関係の中で、広く多くの方々にご理解とご支援をいただけるように活動して参りたいと思います。

教会を超えたこれらの活動を祈りと共に支援するだけではなく、それぞれの教会においても障がいを持っておられる方々にどのような支援や伝道ができるのか考え、具体的に取り組んでいきたいものです。

2023年1期アドベンチスト・ミッション
アドベンチストミッション