安息日学校部

第8課 聴覚しょうがい者用 池増 益男

2024年第4期「ヨハネによる福音書の主題
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第8課  旧約聖書の預言の成就    池増 益男

 

1.安息日午後

[暗唱聖句]

しかし、わたしにはヨハネの証しにまさる証しがある。父がわたしに成し遂げるようにお与えになった業、つまり、わたしが行っている業そのものが、父がわたしをお遣わしになったことを証ししている。(ヨハネ5:36、新共同訳)

 

ヨハネは、キリストはこの世界が創られる前から父なる神と共におられた神であり、この世界を創造された神であると紹介しています(ヨハネ1:1〜3)。この神のひとり子なる神が罪人の救い主となるために人間(イエス)となってこの世界に来られたにもかかわらず、宗教指導者たちはイエス様を天から送られたメシア(救い主)として受け入れようとしませんでした。しかも旧約聖書の預言に基づいておいでになった救い主を拒んだのです。今週はイエス様のご生涯、その教え、奇跡やしるしがすべて旧約聖書のメシア(救い主)預言の実現であったことを学びます。

 

2.日曜日:しるし、御業、不思議な業

イエス様は病人を癒し、目の見えない人を見えるようにし、耳の聞こえない人を聞こえるようにされました。それはご自分にその力があることを人々に見せるためではありませんでした。それはご自分が天の父のもとから遣わされたメシア(救い主)であることを明らかにするためでした(ヨハネ5:36 暗唱聖句)。しかもそのしるし(奇跡)は、「父がわたし(イエス)の

内におられ、わたしが父の内にいること」(ヨハネ10:38、同14:10、11も参照)を明らかにしていました。

 

3.月曜日:聖書の権威ある役割

イエス様は、ご自分が天からおいでになった救い主であることを、しるし(奇跡)によってばかりでなく、旧約聖書を証拠として示されました。「あなたたちは聖書の中に永遠の命があると考えて、聖書を研究している。ところが、聖書はわたしについて証しをするものだ。それなのに、あなたたちは、命を得るためにわたしのところに来ようとしない」(ヨハネ5:39〜40)と宗教指導者たちに言われました。たとえばご自分が十字架につけられる時が来ることを民数記21:5〜9の出来事を用いて、「モーセが荒れ野で蛇を(竿の上に)上げたように、人の子(イエス)も

上げられねばならない」(ヨハネ3:14)と言われました。そのほかにユダの裏切りも(詩編41:9)、十字架上での喉の渇きも(詩編22:18)預言が実現したのでした。

 

4.火曜日:イエスに関する旧約聖書の預言(その1)

新約聖書が、イエス様がメシア(救い主)であることを証しするために、どのように旧約聖書を用いているか2つの例を見てみましょう。

① 洗礼者ヨハネの証言

「ヨハネは、預言者イザヤの言葉を用いて言った。『わたしは荒れ野で叫ぶ声である。「主(救い主)の道をまっすぐにせよ」と。』」(ヨハネ1:23←イザヤ40:3の実現)

② イエス様の神殿の清め

「鳩を売る者たちに言われた。『このような物はここから運び出せ。わたしの父の家を商売の家としてはならない。』弟子たちは、『あなたの家を思う熱意がわたしを食い尽くす』と書いてあるのを思い出した。」(ヨハネ2:16、17←詩編69:10の実現)

 

5.水曜日:イエスに関する旧約聖書の預言(その2)

昨日に続いてイエス様が約束の救い主であることを旧約聖書の預言から2つ見てみましょう。

① イエス様のエルサレム入場で上がる喜びの声

「なつめやしの枝を持って迎えに出た。そして、叫び続けた。『ホサナ。主の名によって来られる方に、祝福があるように、イスラエルの王に。』」(ヨハネ12:13←詩編118:26の実現)

② イエス様がロバの子に乗ってエルサレム入場

「イエスはろばの子を見つけて、お乗りになった。次のように書いてあるとおりである。『シオンの娘よ、恐れるな。見よ、お前の王がおいでになる、ろばの子に乗って。』」

(ヨハネ12:14、15←ゼカリヤ9:9の実現)

★あなたはイエス様を救い主と信じている確かな証拠をどこにもっていますか?

 

6.木曜日:下のものに

これまで学んできたように、イエス様のなされてきた御業や旧約聖書の預言の成就を示されても、宗教指導者たちはイエス様を救い主と受け入れないばかりか、反抗し、最後には殺そうとします。なぜだったのでしょうか?

イエス様は彼らに言われました。「あなたたちは、わたしもわたしの父も知らない。」(ヨハネ8:19)「あなたたちは下のものに属しているが、わたしは上のものに属している。あなたたちはこの世に属しているが、わたしはこの世に属していない。」(ヨハネ8:23)

彼らは霊的に新しく生まれていなかったのです。この世のこと、自分のこと、自分の利益しか考えていなかったのです。神を心から愛し、隣人を愛する心をもっていなかったのです。

 

7.金曜日:さらなる研究

「キリストは、ご自分がメシヤである証拠をユダヤ人に十二分にお与えになった。彼の教えは、人々の生活に決定的な変化を要求した。もし彼らがキリストを受けいれるならば、彼らが尊重している人間の教えと伝説、利己的で不敬虔な習慣を捨てなければならなかった。・・・福音の宝であり、道であり、真理であり、命であるお方が彼らの中におられたにもかかわらず、彼らは天からの最大の賜物(イエス様)を拒んでしまったのである」(『希望への光』1223ページ、『キリストの実物教訓』第8章)。

 

<話し合いのための質問>

★今週の学びを振り返ってイエス様に対する信仰をさらに強め、成長するためには自分には何が必要だと思いますか?