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第7課 不滅の希望 小濱守宏
1.安息日午後
今週のポイント
神のご品性を理解する時「希望は失望に終わることはない」と聖書は教えています。
今週のキーワード(重要な言葉)は、希望です。私たちが苦しい時、悲しい時、つらい時でも希望を持ち続ける事ができるように学んでいきます。
2.日曜日:大きな絵
殆どの人は、苦しみに襲われた時、その苦しみだけに注目してしまいます。
南ユダ王国がバビロン捕囚にあう、少しまえに活躍した預言者ハバククもそうでした。
ハバククは、「どうして、あなたはわたしに災いを見させ/労苦に目を留めさせられるのか。暴虐と不法がわたしの前にあり/争いが起こり、いさかいが持ち上がっている。」(ハバクク1:3)とユダ王国の人々の悪い行いを見て、心を痛め神様に訴えました。きっと、ハバククは、神様に「なぜ、なぜ、なぜですか、できない事は何一つないあなた様は、ユダの国民の悪い行いを止めないのですか?」と自分の苦しい思いに集中してしまい、神様のご計画を信じる事ができなかったのかもしれません。
預言者ハバククの思いに対して神様は、「定められた時のために/もうひとつの幻があるからだ。それは終わりの時に向かって急ぐ。人を欺くことはない。たとえ、遅くなっても、待っておれ。それは必ず来る、遅れることはない。」(ハバクク書2:3)と語ります。
神様は、大きな絵を描いて教えるように、聖書の言葉を通して私たちに希望を与えてくださいます。
3.月曜日:私たちの父なる神
月曜日は、父なる神様の考え方について、学んでみます。
神様と人間は比べようがありません。神様は、完全で罪のないお方です。一方私たちは、不完全で罪人です。神様の計画やお考えは、レベルが高すぎて私たち人間には、理解できません。
「神は決してしようとされることをあなたに告げない」のです。神様は、「神がどのような方であるかをあなたに示す」だけです。わかりやすく言えば、私たちに不幸が襲ってきたとしても神様は、「私は、愛の神様だ。あなたを幸せにする。たとえ苦しい事が起きても希望を持って歩みなさい」と。
聖書は、私たちにヨブの人生を見せて分かりやすく教えています。
ヨブに突然、多くの不幸が襲ってきます。ヨブの奥さんからは、「神様を呪って死になさい」とまで言われ、ヨブは、絶望の中にいました。しかし神様はずっと黙っています。ヨブは、神様の態度に怒りと悲しみを感じますが、実は、神様の計画はヨブにとって完璧でした。ヨブの物語の最後に神様は、口を開きます。ヨブ記38:18「お前はまた、大地の広がりを/隅々まで調べたことがあるか。そのすべてを知っているなら言ってみよ。」神様のお考えは理解できない時が多くあります。それでも私たちは、神様の大きな愛を信じて希望を持って歩んでいきます。
4.火曜日:父なる神の臨在
火曜日は、いつも一緒にいてくださる神様について学びます。
私たちは時々、神様を遠くに感じる時があります。神様が遠くに感じる時はだいたい試練の時です。神様を忘れたユダ王国の人々は、バビロン帝国に奴隷として連れ去られた時に神様を遠くに感じました。しかし、そんな時でも神様は預言者イザヤを通して未来の救いを保証してくださいました。「・・恐れるな、私はあなたを助ける、と」(イザヤ41:13)。宇宙を創造し管理してくださっている神様は、地球から遥か遠くの王座から地上の出来事を全て導いてくださいます。それと同時に私たちの右の手をしっかり握りしめて一緒にいてくださるもう一つの姿があります。
「わたしは主、あなたの神。あなたの右の手を固く取って言う/恐れるな、わたしはあなたを助ける」と。イザヤ41:13に書いてある通り、私たちは神様と一緒にいるのですから恐れる必要はないのです。
5.水曜日:父なる神の私たちのための計画
水曜日は、私たちの希望はどこにあるのかについて学びます。
バビロン帝国の奴隷となったユダ王国の人々は、バビロンの川の側に座って泣いていました。そんな時預言者エレミヤは、この試練は神様のゆるしのもとに起こっている事だから、心配してはいけないと語ります。次に、「異国で苦しんでいても生活ができている事」に気づくように語ります。最後に、70年後にはエルサレムに帰れる事を伝え、希望を持つように励ましの言葉を語りました。全て神様のご計画の中にあることを受け入れる事が、私たちの希望の土台です。希望は、神様の計画に目を向ける時に与えられます。
6.木曜日:父なる神の鍛錬
木曜日は、神様から教育を受けるとはどういう事かについて学びます。
「・・・『わが子よ、主の鍛錬を軽んじてはいけない。主から懲らしめられても、力を落としてはいけない。』」ヘブライ12:5の中に「鍛錬」という言葉がでてきます。これは、ある意味、教育と言ってもいいかもしれません。神様が私たちの先生となって色々と教えてくださいます。この教育は、鍛錬、苦しい事も含まれますので、力を落としやる気がなくならないようにしなければなりません。なぜなら、「およそ鍛錬というものは、当座は喜ばしいものではなく、悲しいものと思われるのですが、後になるとそれで鍛え上げられた人々に、義という平和に満ちた実を結ばせるのです。」ヘブライ12:11に書かれている通り、実が与えられるからです。
7.金曜日:まとめ
今週は、希望について学んできました。なぜ希望を持つ必要があるのでしょうか。それは、私たちの毎日の生活は、快いことばかりではなく、激しい失望や心が悲しみに満たされる事が多くあり、それらの出来事に負けずに素晴らしい人生を歩むためです。
私たちが、神様が側近くおられる事実を信仰を通して知る時、この世の出来事に神様のご計画がある事や私たちにとって都合の悪い出来事を通して私たちを教育(鍛錬)してくださる事、そして神様と似た品性を与えようとされていることに気付くのです。
私たちは、神様がなされる事は理解できない事がありますが、神様の愛の品性は聖書を通し、人々との優しい交わりを通し、また、自然の素晴らしさから感じとる事ができます。神様のご品性を学ぶ時に希望が湧き上がります。与えられた希望は、私たちの品性を磨くエネルギーとなります。