安息日学校部

第3課 青年用:藤田 佳大

2020年第1期「ダニエル書―主イエス・キリストの愛と品性の啓示」

PDFダウンロード

第3課 秘密から啓示へ 藤田佳大

  • 今週のポイント
  1. ダニエル書2章に記されたネブカドネツァルが見た夢を通して、人類の歴史がすべて神様の御手によって支配されていることを学びます。エレン・ホワイトはこのように書いています。  「人類の歴史の記録の中では、世界の諸国民の発展や諸帝国の興亡は、人間の意志や勇気に左右されているかのようにみえる。いろいろな事件の形成は、その大部分が人間の能力や野心やあるいは気まぐれによってきまるかのようにみえる。しかし神のみ言葉である聖書の中には幕が開かれていて、われわれはそこに、人間の利害や権力や欲望の一切の勝ち負けの上に、また背後に、あるいはそれを通して、あわれみに満ちた神の摂理が、黙々と忍耐づよくご自身の目的を達成するために働いているのを見るのである」(『国と指導者』108ページ)。
  2. 神様は、ネブカドネツァルが見た夢を解釈するために、ダニエルを選ばれました。ダニエルは、いつも神様に忠実で、神様を第一にしたがために降りかかるであろう困難をも恐れず、常に神様に祈りを捧げる人物でした。神様は彼を特別に「秘密を啓示」にするために選ばれたのです。他の学者たちには与えなかった解釈のための時間を王はダニエルに与え、神様の特別な働きかけにより王の夢を解釈し、それが現代を生きる私たちにとっては重要な預言のメッセージとなっているのです。
  3. ダニエルは、「夢を解く」ために知恵と力を与えてくださった神様に心から感謝しました。誰かが見た夢を、しかも、記憶にない夢を解くなど到底人間にできるわけがありません。ダニエルたちは特別な祈りの時を持って、必死に神様に求めました。祈りが聞かれたダニエルは心からの感謝と賛美を神様に捧げたのです。「神の賜物一つ一つについて記憶を新たにすることは、われわれ自身のためである。....他人の信仰と経験についての話を残らず読むよりも、自分自身が神から受ける一番小さな祝福の方がずっと大きな励ましとなる。...神の恵みに答える魂は『潤った園』のようになる。...だから主のいつくしみとそのやさしい多くのあわれみとを忘れないようにしよう」(『各時代の希望』中、76ページ)。
  4. ダニエル書2章の像の夢は、将来確実に起こる預言のメッセージです。ダニエルが夢を解き明かした時点では、純金の頭の時代以降を彼は知りません。しかし、メディア・ペルシャの時代から鉄と陶土の足までの出来事はすでに起こりました。神様が与えたメッセージは、これまでのところ確実に実現したのです。それならば、人手によらずに現れる石も確実に起こるでしょう。「その時」が近づいていることは、マタイ24章に記されたイエス様の預言から明らかです。神様がダニエルを通して与えてくださった預言のメッセージを厳粛に受け止め、一人ひとりが主の再臨に備えなくてはなりません。
  • ディスカッションのためのテーマ
  1. ダニエルを通して与えられた大切な終末のメッセージを、まだ何も知らない人たちに伝えるために、私たちはどんなことができるでしょうか。