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第3課 秘密から啓示へ 柴田 寛
1.安息日午後:今週のテーマ
世界中で戦争がおこっています。環境がどんどん悪化し、いままで経験したことのないことが次々おこっています。そんな時、私たちは将来に不安を覚えます。でも、安心して下さい。今週は、神様がそれら全てを超えて、歴史を導いておられ、また、それを私たちにわかる形で教えて下さっているので、私たちもダニエルのように、いつも神様を賛美し、礼拝する者となることができる・・・ということを学びます。
2.日曜日:神の内在
神様はある時、バビロンの王ネブカドネツァルに「夢」を通して、世の終わりにいたる歴史の流れを示されました。神様はこのように、私たちに話しかけ、教えて下さる方です。神様は私たちの遠くにおられる方ではありません。また、神様は黙ったままで、何かをされません。私たちが安心できるように配慮して下さるお優しい方です。
3.月曜日:祈り
私たちが神様にささげている祈りについて考えてみましょう。もしかしたら、その多くが「お願いごと」で終わっていませんか? ダニエルとその仲間たちは、夢を解き明かせないバビロンの賢者たちに腹を立てたネブカドネツァル王に殺されそうになりました。そのような時も、ダニエルは二つの祈りをしました。一つは、夢の秘密を教えて下さいという「お願いの祈り」。そしてもう一つは「感謝と賛美の祈り」でした。ダニエルは神様を心から信頼していたので、自然と感謝と賛美の祈りをすることができました。私たちの祈りがお願いだけで終わり、感謝と賛美が無いなら、それは「信頼心」が薄いことの証拠です。神様は信頼する者に、全てを明かして下さいます。
4.火曜日:像 ~ 木曜日:石
王が見た夢は、異なる金属と陶土でできた巨大な像が、石(キリストの象徴)によって打ち砕かれるという内容でした。これは、人間の力で築き上げられた金や銀といった立派(に見える)なものは、結局は崩れ去り、最終的に、キリストの御再臨によって、永遠の神の国に入れ替えられる・・・ということの預言、希望です。
5.まとめ
この世界の主人公は富豪、政治家、大国ではなく、イエス・キリストです。それを信じることができた時、不安は喜びに、失望は希望に変わります。ガイド副読本28ページに記されていた次の言葉が心に残りました。
「捕囚生活をしていたイスラエルは、神に見捨てられたのではなく、彼らがそのように感じていただけでした。同様に、現在の政治、経済、社会状況を見回す中で、私たちは、神はこの世界を見放したと思いたくなるかも知れません・・・何が起きようと、神は至高(この上なく、すぐれていること)のお方です・・・歴史は・・・人間の気まぐれで浮き沈みしているわけではありません・・・まもなくして、すべての世界の列強(強い国々のこと)は、神の永遠の王国に取って変えられるでしょう。・・・将来は神の御手の中にあるので、私たちは希望を抱いて生きることができます。」(『安息日学校聖書研究ガイド副読本 2020.1)28ページより)
ダニエル書を学ぶ時、私たちは、見捨てられていないどころか、神様の大きな愛で守られ、導かれていることがわかります。すべては、この世界から、悪の根である「罪」が消し去られるために、通らなければならない道なのでしょう。だから忍耐して、良い時も悪い時も、神さまを信頼し、賛美し、礼拝いたしましょう。
【グループで分かち合いましょう】
ダニエル書2:20〜23に記されている「感謝と賛美の祈り」を、色々な訳で読み、自分の言葉に置き換え、自分の祈りとして紙に記し、壁や冷蔵庫など好きなところに貼って、何度も繰り返して読みましょう。以下に参考の一例として、リビングバイブル訳を記します。
「神の御名が、永遠にほめたたえられますように。
神だけがすべての知恵と力をお持ちです。
世界の出来事は、すべて神の支配下にあります。
王を退け、ほかの者を王位につけるのは、神にほかなりません。
知者に知恵を与え、学者に知性を与えるのも、神です。
神は、人の理解を越えた 深い奥義を明らかにしてくださいます。
人の目に隠されているどんなこともご存じです。
神は光ですから、どんな暗闇も 見通してしまわれるのです。
私の先祖の神よ。心から感謝し、賛美します。
私に知恵と健やかな体を与えてくださったばかりか、
今、王の夢とその意味をお教えくださいました。」 (ダニエル書2章20〜23節)