安息日学校部

第13課 聴覚しょうがい者用:平本 光

2021年第1期「イザヤ」(わが民を慰めよ 

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第13課 惑星地球の再生 平本 光

1.安息日午後:今週のテーマ

私たちは将来(未来に起こること)がはっきりと分かるわけではありません。天文学(星の動きや星の大きさ、宇宙についての学び)の本を読んだ12歳の男の子ビリー君は、生きている間には起こらないけれども、地球がなくなってしまうという考えを知って、「これから先の将来に何をしても意味がない。だって何もかも無くなってしまうのだから」、と考えました。地球がなくなってしまうかもしれないという天文学の教えは、遠い未来の話なのではっきりと分からないところがあります。しかし、分からないから何もかも捨ててしまうことや信じることをやめるのではなく、将来に向けて私たちにできる準備を続けていくことが大切です。イザヤは想像が追い付かないくらい他と比べられないほど良い将来に向けて、神が救われる計画に興味をもって考えられるようにイザヤ書にまとめます。神は信仰を持つ共同体(人々)を清くされ、罪のない状態に回復されるだけでなく、清め回復する範囲を全ての国々に広げられます。最終的に、神を信じる信仰を持つ共同体をエデンの園で神様が人を創造された状態にまで戻す範囲は、惑星(太陽の周りをまわる星)地球全体へと広がり、神の御臨在がその民にとっての究極の慰めとなることを学びます。

 

2.日曜日:新しい天と新しい地

神はイザヤを通して予告しておられるのは、65章で「新しい天と新しい地」を再創造され、神の目から見てはなはだよかった状態に回復されるということです。イザヤ書65:25「おおかみと小羊とは共に食らい、ししは牛のようにわらを食らい、へびはちりを食物とする。彼らはわが聖なる山のどこでもそこなうことなく、やぶることはない」状態にされるのです。神は新しい創造を約束しておられます。イザヤの時代にはこの預言は成就しませんでした。しかし、イエス・キリストの再臨の後に大きな成就を見ることになるのです。そのとき、神は地球を再創造して人もすべての生き物も傷つけあうことなく永遠に平和な世界で死ぬことなく生きることができるのです。

 

3.月曜日:神の「磁力」

神はここで、イザヤ書を通して今までも一貫(意見を変えることなく続ける)して繰り返していた、偶像礼拝や自己中心の生き方をやめて、聖書の神を愛して罪から離れるようにとの訴えと罪の結果として神の守りから離れたときにどれほど危険があるのか、その結果として滅ぼされることを警告しています。「悔い改め」です。悔い改めるものに神は回復を与えます。神によって守られ、必要を満たしてもらえます。しかし、神から離れるものを神は滅ぼされます。多くの人は死刑と聞くと「そこまでしなくとも良いのでは?」と思います。ですから神から離れるものに滅び(命が絶たれる)があるのは受け入れにくいものです。しかし、それ以外に神が助ける方法がないとき、罪に対して、滅ぼす以外の手立てがないほどまで進んでいるものはそれ以外の処置する方法がないので滅ぼすという選択を神はされるのです。神は慈悲深いお方であり、誰も滅びることを望んではおられませんが、この方法しかないというときに死を与えるのです。人が避けるべき危険は永遠の生死に関わっています。神は、神と神に従うものに敵対するものを滅ぼした後で、磁石が鉄を吸引してくっつけるように、神に従うものを呼び集め、その呼び集めた神の民に喜びと平和を与え、その住むところを回復されることを教えています。

 

4.火曜日:宣教師と礼拝指導者

ユダヤ人のみが神の使命者(神から使命を受けた者)となるのではなく、異邦人からもこの役割を担うものが現れる予定が示される話です。

宗教指導者の大きな変革が預言されています。神は特別な目的、イスラエルの人達の信仰を通して所属や文化を越えて神の民となるように導く働きを12部族のレビ族に任せていました。そして、その中でも聖所での働きのために神の祭司としてアロンとその子孫を選ばれました。しかし、神はイスラエル人ではない人たちにこれらの役割を任されることを告知されました。異邦人(外国人)が神の働きをするものとなり、レビ族やその中のアロンの祭司制度が終わることを教えています。またこの異邦人によってイスラエルの民がキリストに導かれていくのです。その先駆けとしてイエス・キリストが私たちの大祭司として働いてくださり、新しい祭司制度すべての人がキリストに従うものとして、キリストを知らない人に聖書研究や祈り方などを伝える宣教師、礼拝指導者になれることを説明しています。

 

5.水曜日:信仰の共同体

異邦人が神の働きをするものとなり、レビ族やその中のアロンの祭司制度が終わるというイザヤの預言が成就したのは使徒行伝に記録されている使徒たちの働きです。しかし変更がある一方で神が選ばれたイスラエルの民は、永遠にとどまります。その価値が下がるわけではないということを確認しています。新しく役割を担う人が与えられたらお払い箱で、全く価値のない存在になるわけではないのです。遅く雇われた労働者が早く雇われた労働者を自分よりも劣っていると見るべきではないよう(マタイ20:1-16)に、先に神を知って働く人が後からその信仰に入る人を劣っていると見て良いわけではありません。互いに励まし合うことが必要です。優越感を持つことも、自分自身を無価値な存在と考えることもしないように教えています。

 

6.木曜日:あなたたちの子孫とあなたたちの名が永く続く

イザヤ書66:22-24で新しい天と新しい地で、私たちの子孫と私たちの名が永遠に続くことが約束されています。神が私たちの世界を最初に創造したときのように罪も死も苦しみもない世界に再創造されるとき、安息日の役割が終わるのではなく、聖なる日として継続して、私たちは神によって創造され、キリストの十字架によって罪をゆるされていることを確認して礼拝するために必要です。新月については黙示録22章で新しい地球でも新しいエルサレムにおける命の木が毎月、異なった種類の実を結び、一か月ごとに神様への讃美と感謝の礼拝が行われるためにも重要な役割を持っています。神がイザヤを通して語られたことを聞いていた当時の人々は永遠の命を得て新しい存在となって歩める希望を持っていました。この希望から離れて永遠の命を捨てるのではなく、いつでも神の側に居ることを選びましょう。そのためにも偽善(形式的で心のない)の礼拝するのではなく、心から神様を讃美し礼拝していきましょう。

 

7.金曜日:さらなる研究

現在を生きる私たちは、このキリストの再臨や再創造が近くに来ているかのように、世の終わりを感じる出来事の中にいます。神が守ろうとされる一方で、神から離れさせようとサタンは戸口に入って待ち伏せていて、押し入ってくるか潜り込もうといつも狙っています。しかし、イエス・キリストは戸口に立って私たちが扉を開けるのを待っておられます。私たちの自由な選びを大切にして下さいます。好き勝手に自由に生きる選びではなく、キリストにある自由を選んでいきましょう。神は私たちに再創造された世界を与えてくださり、神の賜物で満たそうとして下さいます。無理に神は与えられません。キリストは戸の前で待たれます。選ぶのは私たちなのです。良い方を選びましょう。

 

質問:神を選んできてよかったと実感する経験があるでしょうか。またどのような時に神様から離れそうになるでしょうか。苦しいときに助けとなってくれる神の家族からはどのような助けを得ていますか。話し合ってみてください。