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第12課 つむじ曲がりな預言者 松下晃大
1.安息日午後
今週はヨナ物語から学びます。
ヨナは預言者として働いていましたが、神様の命令に逆らったり、神様の導きに文句を言ったりします。そのようなヨナはいらだちを覚え、平安がありませんでした。今週、私たちは神様に信頼することによって真の平安を得ることができることを学びます。
2.日曜日:逃れて
ヨナ書1章を読みましょう。
神様はヨナに「ニネベの町に行って、ニネベの民が悔い改めるようにメッセージしなさい」と言います。しかし、ヨナはニネベに行かず、反対の方向に進みます。
ニネベは大きく豊かな都市でしたが、とても悪い町でもありました。犯罪や暴力がたくさんありました。ヨナはニネベの町が悪い町だということをよく知っていました。もしニネベで「悔い改めなさい!」とメッセージをしたら、ニネベの民に追いかけられ殺されるかもしれない、とヨナは考えました。ヨナは神様の命令に逆らい、逃げ出します。ヨナは神様に頼るのではなく、自分自身に頼って、平安と休みを見つけようと思ったのです。
3.月曜日:3日間の休み
神様の命令に逆らい、ニネベとは反対の方向に逃げたヨナは、船に乗ります。船に乗った後すぐ、大嵐が船をおそいます。どうしても嵐がおさまらないので、船乗りたちはくじを引き、くじが当たったヨナを海に投げ込みます。ヨナは海の中で死んでしまうのでしょうか。神様は奇跡をおこしてヨナを助けます。大きな魚がヨナをパクリと飲み込んだのです。そして、ヨナは3日間、魚のお腹の中で過ごし、3日目に陸地に吐き出されます。ヨナは自分自身に頼って平安と休みを見つけようとしましたが、自分自身に頼る方法では平安を見つけることができませんでした。
ヨナ書2章を読みましょう。ヨナが魚のお腹の中でささげた祈りが書かれています。
ヨナは祈りの中で、救いを求め、天の聖所について語ります。そして、「救いは神様にある」と、大切なことを理解します。ヨナは、平安と休みは神様から逃げ出すことではなく、神様のみ心の内にいることで得られるのだということを知ったのです。
4.火曜日:達成された使命
ヨナ書3章を読みましょう。
神様の救いを知ったヨナは、陸地に吐き出されたあと、すぐにニネベに向かいます。ヨナはニネベに着くと、「あと40日するとニネベの町は滅びる。悔い改めなさい!」とすぐに神様のメッセージを伝えます。すると、ニネベの民・町全体はヨナの言葉を信じ、悔い改めました。王様から動物まで断食し、悔い改めたのです。ニネベの民は、完全に神様を信頼し頼ったのです。そこには救いがあります、そして平安と休みがあります。
ヨナは、ニネベを救うすばらしい働きをしました。しかし、ヨナ物語には続きがあります。
5.水曜日:怒りと不満に満ちた宣教師
ヨナ書4章を読みましょう。
4章はヨナが神様に対して怒っている場面から始まります。ヨナは、ニネベの民が救われたことを不満に思っていました。ヨナはニネベの民に、「40日するとニネベの町は滅びる!」と言っていたので、ニネベの町が滅びなかったら、自分がうそつきになってしまうと思ったからです。神様は怒っているヨナをなだめ、ニネベの町を滅ぼさなかった理由を話します。
ヨナは心から神様に従っていましたが、同時に弱さを持っていました。私たちもヨナと同じ人間ですから、多くの弱さを持っています。しかし、神様はそのような私たちを忍耐してくださり、恵みと救いを与えてくださいます。
神様はヨナもニネベも救われました。「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである(ヨハネ3:16)」。全ての人を救うことが神様の思いなのです。
6.木曜日:互恵関係
ヨナの物語は、ニネベを救ったヨナの活躍が書かれてあります。それと同時に、ヨナの失敗と成長も書かれてあります。ヨナは、神様が愛するように隣人を愛するということを学んでいませんでした。神様は、ヨナがニネベに行くことで成長し、神様に似た者になることを望んでいました。神様はヨナに、神様との救いの関係に入ることによって、そして神様のみ心を行うことによってのみ得られる、真の休みを見出すことを望んでおられたのです。
7.金曜日:さらなる研究
ヨナは自分自身に頼ることで平安と休みを得ようとしましたが、それは間違いでした。神様との救いの関係に入り、神様のみ心を行うことで真の平安と休みを得ることができます。私たちも憐れみ深い神様に頼り、神様のみ心に従う歩みをしていきましょう。
話し合いのための質問
①ヨナは自分自身に頼り、神様の命令から逃げました。そのような経験をしたことはありますか? 神様から逃げた時、心の中はどのようだったでしょうか。平安や休みがありましたか?
②神様に頼り、真の平安と休みを受けた経験はありますか? 真の平安と休みは、どのような時に、どのような方法で得ることができましたか? 真の平安と休みを受けた時の喜びを分かち合いましょう。