第10課 交戦規定(3月8日) 佐藤由歩
1.安息日午後
聖書を読んでいると、人々が自分たちで造った神様を礼拝する場面がしばしば見られます。それ(自分たちで造った神様)は偶像と呼ばれ、私たちの信じている本当の神様ではありません。そして「偶像に献げる供え物は、神ではなく悪魔に献げている」(第一コリント10:20 新共同訳)とパウロが言っているように、私たちの背後(見えないところ)で偶像を拝む人々を操る悪魔の存在を知る必要があります。今週は、偶像の背後(見えないところ)で身を隠しながら働く悪魔と、悪魔の働きを抑える神様について学びます。
2.日曜日:遅れた天使
ダニエル書10章1節から14節を読んでください。ここでは、神様のために働く天使たちでさえ、悪魔の勢力によって思うように働くことができないことを表しています。しかし、神様は「神意を知ろうとし始めたその最初の日から、お前の言葉は聞き入れられており、お前の言葉のためにわたしは来た。」(12節)と言われ、結果的に「大天使長のひとりミカエルが(ダニエルを)助けに来てくれた」(13節)とあります。どんなに悪魔に抵抗されようとも、神様は私たちを必ず助け出してくださるお方です。
3.月曜日:黙示録の竜
黙示録13章1節から8節を読んでください。竜はサタンを表し、獣はサタンによって力を与えられた地上の宗教的・政治的勢力を表します。獣は神様を信じる人を迫害するためにサタンから力を与えられますが、それは「四十二か月の間」(5節)、つまり三年半の間に限られた期間でした。私たちは、悪魔の働きが一時的であり、永遠に続かないことを知ることができます。
4.火曜日:ヨブの場合
ヨブ記1章1節から12節を読んでください。サタンは、神様に忠実だったヨブの信仰を試すために、あらゆる試練をヨブに与えました。ところが神様は、「それでは、彼(ヨブ)のものを一切、お前(サタン)のいいようにしてみるがよい。ただし彼(ヨブ)には、手を出すな。」(12節)と言われました。どんなにサタンの勢力が強くても、神様の許可がなければサタンは何一つとしてできないことを教えています。
5.水曜日:この世の(一時的な)支配者
ヨハネによる福音書14章30節を読んでみましょう。「もはや、あなたがたと多くを語るまい。世の支配者が来るからである。だが、彼(悪魔)はわたしをどうすることもできない。」(新共同訳)
これまで学んできたように、無限(永遠)の力を持っておられる神様に対して、悪魔の力と働きは一時的なもの(少しの間)です。それは神様が最終的に勝利なさることを意味しています。
6.木曜日:制限と規定
悪魔の働きの一番の目的は、私たちに神様の品性に疑問を持たせることです。「神様は本当に愛なる方なのか」と。マルコによる福音書9章14節から29節を読んでみましょう。この箇所は、信仰と祈りの重要性を教えています。特に29節は、神様の力を求めるためには単なる形式的な行為ではなく、深い(心からの)祈りによる神様とのつながりが必要であることを示しています。自分の力に頼りすぎていた弟子たちに、イエス様は「祈り」による神様への完全な信頼こそが、霊的戦いの勝利の鍵であると教えています。
7.金曜日:さらなる研究
今週は、偶像の背後(見えないところ)で身を隠しながら働く悪魔と、悪魔の働きを抑える神様について学びました。私たちは、悪魔の働きに抵抗することはできません。しかし、愛するみ子イエス様を十字架にかけるほど私たち一人一人を愛される神様は、そんな悪魔の力を制限できる(抑えることができる)唯一のお方なのです。「神の民が助けを求めて、力強い征服者に謙虚に願うならば、キリストに固く寄りすがっている真理のうちにいる最も弱い信者でも、サタンとその軍勢を首尾よく(すぐに)撃退できます。」(『教会への証』第1巻分冊2・136ページ)
★振り返りの質問★
1、今、どんなに理解し難いことが起こっていても、最終的には神様が悪魔に勝利します。この素晴らしい約束を忘れないために、今日あなたにできることは何ですか?
2、ローマ人への手紙8章18節と黙示録21章3節、4節を読んでください。これらの聖句は、たとえ私たちの知らないことがたくさんあっても、神様が最善のことをご存知であること、そして神様が最善のことを望んでおられ、悪に終止符を打ち、永遠の福音をくださるという確信をどのように与えてくれますか?(木曜日の話し合いのための質問より)