安息日学校部

第13課 聴覚しょうがい者用:武田 将弥

2021年第3期「キリストにある休み」 

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第13課    武田 将弥

1.安息日午後

あなたは神様とサタンが闘っていると感じたことはありますか? 世の中を見ると自然災害や戦争などがあちこちで起こっています。自分の人生を見ても仕事や病気など、不安を感じる出来事が多いなと感じると思います。明日は何が起こるかわからないから、みんな不安になるのです。

聖書の説明では、神様は人間の幸せを守るために闘い、サタンは人間を不幸にするために闘っています。これを「大争闘」といいます。目には見えないかもしれませんが、今も激しい戦いがずっと続いているのです。

 

2.日曜日:終末の幻

イエス様の12弟子だったペテロやアンデレ、ヤコブたちなどは次々と殉教していきましたが、弟子のヨハネだけは仲間の中で一番長生きをしました。ヨハネは若いときにイエス様が十字架にかけられて死んだ後、復活して天に上げられていく様子を自分の目で見ましたが、その時に天使が現れて「イエス様はまたいつか地上に帰ってこられますよ。」と、再臨があることを説明してくれました。

ヨハネは自分が生きているうちに再臨が起こると勝手に決め込んでいましたが、再臨がない状態が続いて年をとり、すっかり老人になりました。年をとったヨハネは、まだイエス様が再臨しないので、不安な気持ちになっていましたが、その時にパトモス島という場所で不思議な幻を見せられました。(幻の内容は「黙示録」に詳しく書いてあります)

イエス様が幻に現れて将来に起こる出来事を見せて「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる(マタイ28:20)」と言ってくれた時、ヨハネはイエス様が再臨の約束を忘れてしまったわけではなく、まだ再臨の時期が来ていないだけだと知って、不安な心がとても慰められました。ヨハネは安心した気持ちで休みに付くことが出来たことでしょう。

 

3.月曜日:カウントダウン

イエス様は説教を何度もされましたが、再臨について繰り返しお話してくださいました。そして弟子たちが「再臨が起きるのはいつですか? そして世の終わりはどんな感じになるのですか?」とイエス様に質問したことがあります。(マタイ24章で詳しく説明されています)

ノアの大洪水が起こったときに備えが出来ていたのは8人だけでしたが、イエス様は再臨の時に備えが出来ている人が一人でも増えることを願って、私たちに再臨がいつ起きても大丈夫なように準備をするように言っています。私たち人間を救うために神様は一生懸命に闘っています。神様に忠実だったノアがそうしたように、私たちも神様に協力をすることが求められています。

 

4.火曜日(かようび):前進命令

再臨は神様がお決めになったことなので、望む・望まないに関係なく、必ず起こることになっています。そして「自分は何の役に立つのだろう? 何をしたって世の中は変わらないし、無駄じゃないかな?」と思う人がいるかもしれません。しかし勇気を持ってほしいと思います。「あなたがたは世の中を清める地の塩であり光なのです(マタイ5章参照)」とあるように、神様のことを知っているあなたは神様の宝物なのです。

たしかに自分1人だけでは小さな光かもしれませんが、光のある場所には人が集まって来るものです。神様の導きによってあなたの持つ光に引き寄せられ、救いを求めて人が増えてくるかもしれません。

聖書によると神様を求める人には「安心」という休みが与えられますが、サタンに付いて行く人には絶対に「安心」は与えられず、いつまでも心が落ち着かない状態が続くことを教えています。

 

5.水曜日:安らかに休む

クリスチャンはイエス様の再臨を楽しみにして待っていますが、タイミングが合わなくてすでに亡くなってしまった人たちも大勢います。すでに死んでしまった人たちは、どうなってしまったのでしょうか?

聖書によると、死は「眠っている状態」に例えられています。ぐっすりと眠っている人は、いま自分が眠っていることに気が付きませんし、色々と考えることも出来ません。目が覚めて気がついたら「もう朝か。いつの間にか眠ってしまったんだな。」となるように、死んでしまった人も「あ! いま自分は死んでいるな。生き返ることの出来る再臨はいつ起こるのかなぁ?」と考えることが出来ません。死んでしまった人も気がついたら再臨の時なのです。すでに死んでしまった人たちは眠ったような状態で、今もイエス・キリストが迎えに来てくださるのを静かに待っているのです。

 

 

6.木曜日:主にあっていつも喜んでいなさい

パウロは「主において、いつも喜んでいなさい」と言いました。しかしこの世は楽しいこともありますが、辛いことや悲しいことも沢山あるので、いつも喜んでいることは難しいです。そう言ったパウロだって、死ぬような目にあったことが何度もあるくらいに多くの苦労をしました。しかしパウロは「主において、いつも喜んでいなさい」と言ったのです。何度もひどい目に合ったパウロが途中でくじけないために特別な良い方法がありました。それはイエス様を心に思い浮かべて祈ることです。

イエス様は神様なのに、人間のために何の罪もなく十字架にかかって死んでくださいました。しかし愚痴や文句も言わずに人間の幸せを守るため、ずっとサタンと闘い続けてくださっているのです。パウロはそれを思い浮かべる度に「ありがたいなぁ、嬉しいなぁ。少しでも神様に恩返しをして協力しなきゃ!」と、勇気をもらっていたのです。神様を思い浮かべることと、お祈りすることは、心が一番休まる方法なのです。

 

7.金曜日:さらなる研究

何ごとも「焦りは禁物」です。お祈りをしたら、すぐに祈りが叶うように願ってしまうものですが、神様は一番良い方法とタイミングで祈りを叶えてくださるので、私たちは焦ってはいけないのです。

「神様、こうしてください! ああしてください! 私の願いを叶えてください!」という、自分勝手な祈りではなくて、むしろ「私の祈りの願いが、神様のお気持ちに叶いますように。」と、神様の目的が実現するように祈りましょう。

 

★振り返りの質問★

あなたは、病気や苦労を多く経験したあなたの大切な人が亡くなり、いま静かに眠っていることを知ることによって、どのような慰めを得られますか? 考えたことを話し合ってみましょう。