第1課 道を指し示すしるし 松下 晃大
◯暗唱聖句
「このほかにも、イエスは弟子たちの前で、多くのしるしをなさったが、それはこの書物に書かれていない。これらのことが書かれたのは、あなたがたが、イエスは神の子メシアであると信じるためであり、また、信じてイエスの名により命を受けるためである。」(ヨハネ20:30、31 )
1.安息日午後
今週から「ヨハネによる福音書」の学びが始まります。ヨハネは、私たちが「イエスは神の子メシアであると信じるためであり、また、信じてイエスの名により命を受けるため」(ヨハネ20:31)に「ヨハネによる福音書」を書きました。
今週は、イエス様が救い主としての働きを始めてから最初におこなった奇跡の物語から学びます。ヨハネは奇跡のことを「しるし」と表現しています。イエス様はたくさんの奇跡を行うことで、ご自分が救い主であることを伝えました。
2.日曜日:カナの婚礼
ヨハネ2:1~11にはイエス様が最初に行ったカナの婚礼の奇跡が記されています。水をぶどう酒に変えた有名な奇跡です。カナの婚礼の奇跡は、弟子たちがイエス様を救い主として信じるために必要な奇跡でした。ガイドでは、イエス様とモーセを比較して、イエス様が新たな預言者であり救(すく)い主(ぬし)であることを教(おし)えています。
3.月曜日:ガリラヤでの2回目のしるし
ヨハネ4:46~54の奇跡の物語を見てみましょう。この物語は、イエス様がカナの婚礼と同じ町でおこなった2回目の奇跡の物語です。この時の奇跡は役人の息子の病気の癒やしでした。そしてこの奇跡では、イエス様の言葉を信じることが大切と教えています。役人がイエス様の言葉を信じたことにより、息子は癒やされました。
4.火曜日:ベトザタの池の奇跡
ヨハネ5:1~9はベトザタの池の奇跡が記されています。イエス様はベトザタの池で長い間病気だった人を癒やされました。この奇跡では、イエス様を信じて行動することの大切さを教えています。病気の人はイエス様を信じて、イエス様の言葉に従いました。ただそれだけで癒やされたのです。
5. 水曜日:かたくなな心
ベトザタの池の奇跡のあと、ユダヤ人たちはイエス様が安息日に癒やしの仕事をしたとして、イエス様に文句を言いました。ヨハネ5:10~16には癒やされた人とユダヤ人のやりとり(話し合い)が書いてあります。ユダヤ人たちは、イエス様に対して「かたくなな心」を持っていました。かたくなな心とは、素直ではないこと、頑固でいじっぱりなこと、人の意見を認めようとしない心のことです。
イエス様の言葉を素直に信じて癒やされたベテスダの病人と、文句を言うユダヤ人、どちらが良いでしょうか。
6.木曜日:イエスの主張
ベトザタの池の奇跡のあと、かたくなな心を持つユダヤ人たちに対して、イエス様はご自分を説明されます。この説明は、ヨハネ5:19~47に記されていてとても長いです。
イエス様はご自分について順番に説(せつ)明(めい)されます。
まず、イエス様は自分が父なる神様と親しい関係にあることを説明しました(ヨハネ5:19~30)。そして、父なる神様と親しい関係である証拠を示します。その証拠は、バプテスマのヨハネの言葉、イエス様の行う奇跡、父なる神様と聖書です(ヨハネ5:31~39)。最後に、イエス様はご自分の働きとユダヤ人たちの考えの違いをはっきりと示されました(ヨハネ5:40~47)。
6.金曜日:さらなる研究
エレンホワイトの『各時代の希望』第21章をぜひお読みください。
イエス様は奇跡を通してご自分が救い主であることを教えています。私たちはイエス様を信じることによってのみ、心が癒やされ救いを受けることができます。ヨハネによる福音書の学びが始まりました。素直な心で聖書を読み、イエス様についてたくさん学んでいきましょう。
話し合いのための質問
・ベトザタの池の病気の人は、イエス様を信じて従いました。イエス様を信じて従うことは簡単なことでしょうか、難しいことでしょうか? 信じて従うことができた経験、できなかった経験を分かち合いましょう。
・ベトザタの池の奇跡のあと、かたくなな心を持っていたユダヤ人たちは文句を言いました。かたくなな心をもっていた経験はありませんか? どうすればかたくなな心を無くすことができるでしょうか?