2021年第1期「イザヤ―わが民を慰めよ」
第8課 わが民を慰めよ 平本光
- 今週のポイント
- 安息日学校聖書研究ガイドのメインテーマと同じ「わが民を慰めよ」というのが今週のテーマです。イザヤ書の39章まで描かれていた主の民の状態や苦しみの期間の終わりを祝う言葉が40章には描かれています。争いや不安が一時的に止まっているという意味の「不安定な平和」ではなく、主の民の緊張と苦しみの時期が本当に終わったという宣言が、現在の私たちに何を意味するのか学びます。
- 主の民であることを誇りとして、どのような悪い行いをしても神の守りから外されることは無いと考えていたために偶像崇拝に浸り、神様ではなく他の偶像にわが子を献げ、また殺人を犯して主との契約を破棄した彼らに対して、第一にアッシリアを通して、第二にバビロンを通して、神は正しい神様との関係に戻れるように刑罰を与えられました。そしてその後に、主の民の苦難が終わるという神の約束として捕囚から、主の民の慰めと回復に焦点が当てられます。
- 主の民は3つの段階で慰めを受けます。第一に「道備え」。第二に「将来への希望」。第三に「救い主の到来」です。
- 「道備え」― 将来、主とお会いするために、正しい状態に戻ることができるよう準備をするということです。バプテスマのヨハネを通して、彼の施したバプテスマは「罪の赦しを得させるための悔い改めのバプテスマ」でした。
- 「将来への希望」― 一生が短く、罪のために死ぬべき運命にある、その栄えが野の花のようにはかない主の民に、将来における揺るぐことのない確信を通して、主は民に将来の希望を与えられます。イザヤの時代から、新約聖書のイエス様のお生まれになった時代の年老いたシメオンやアンナなどを通しても繰り返し教えられています。
- 「救い主の到来」― 揺るぐことのない確信とは、主(羊飼い)がきて、民(羊)を養ってくれるという約束を確信することです。この救い主イエスがいたわり、育ててくれることはなんという慰めでしょうか。
- この憐れみ深い羊飼い、私たちを養い育て、いたわってくださる創造主イエスに全面で信頼を置くことが大切です。
- 偶像の神は、礼拝する人が気に入った形や必要な機能を持つものとして信じられています。このイザヤの時代も何か信じている人は神が喜びそうなものをささげると、その代わりに助けてくれるという考えで礼拝されていました。雨の神は雨を降らせ、作物を実らせ収穫を与えてくれる。行いによって受け入れてくれたり、自分たちの困ったことを助けてくれる自分に都合のいい神を考えていきました。偶像礼拝とは、役に立たない神様には価値がないとみなし、捨てて、もっと自分たちが神を利用して神以上の存在として過ごすことを選ぶことなのです。
- ディスカッションのためのテーマ
- イエスさまに会う備えをするために、気を付けていることはありますか。
- イエスさまに全ての面で信頼を置くことを邪魔するものは何かありますか。