安息日学校部

第6課 青年用:下地英樹

2022年第1期「終わりの時代に生きる」

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第6課   忠実な祭司イエス   下地英樹

  • 今週のポイント
    1. 今週は、祭司としてのイエスの働きを学びます。
    2. 祭司は、「神と人との間を仲介する人」(副読本、43ページ)であり、「神と人間の間の仲保者」(聖書研究ガイド、44ページ)です。「大祭司は皆、人々の中から選ばれ、罪のための供え物やいけにえを献げるよう、人々のために神に仕える務めに任命されています」(ヘブライ人への手紙5章1節、聖書協会共同訳)。
    3. 人間が罪を犯した結果、神と人間との間には深い淵ができました。イエスは、その淵を超えて橋を架けて下さいました。
    4. 祭司には二つの役割がありました。一つ目は民を代表して神の御前に立つ役割、二つ目は民の前で神を代表する(神について正しく示す)役割です。しかし、罪人である人間には、その役割を完全に果たす事はできませんでした。祭司としての完全な姿を示すことができるのは、神でありながら人となられ、人でありながら罪を犯さず、人間の罪のために十字架にて自らを捧げ、救いの道を開いて下さったイエスだけです。
    5. 創世記14章にメルキゼデクという人物が登場します。彼については、サレムの王であり神の祭司であったこと、アブラハムを祝福し、アブラハムは彼に十分の一をささげた、という事しか書かれておりません。ヘブライ人への手紙では「彼には父もなく、母もなく、系図もなく、また、生涯の初めもなく、命の終わりものなく、神の子に似た者であって、永遠に祭司です」(ヘブライ人への手紙7章3節 聖書協会共同訳)と書かれておりますが、イエスがメルキゼデクの後継者であったとか、アブラハムの時代に受肉したイエスだったとか、天使だったというわけではありません。「ヘブライ人への手紙は、メルキゼデクの誕生、死、系図について聖書が何も語っていないことを利用し、メルキゼデクをイエスの祭司としての働きとイエス自身が永遠であるという事実の予型、象徴としています」(聖書研究ガイド、43ページ)。
    6. 「メルキゼデクを通して語られたのは、至高者なる神の祭司であるキリストであった。メルキゼデクはキリストではなかったが、神は世にあっては神の声であり、天父の代表者であった(『セレクテッド・メッセージ』第1巻409ページ、英文)。
    7. 祭司は、神と人間の間の仲保者です。旧約時代は、レビ人がその役目を担っていましたが、レビ人自身も同じ罪人なので、完全な救いを提供することができませんでした。「レビ人の祭司と彼らの犠牲は一時的なものであり、予表にすぎませんでした。神は、彼らの奉仕を通して、人々の信仰を来るべき未来の「世の罪を取り除く神の小羊(ヨハ1:29)なるイエスの奉仕に向けさせたいとお望みになったのです」(聖書研究ガイド、44ページ)。
  • ディスカッションのためのテーマ
    1. 祭司としてのイエス・キリストについて考えてみてください。
    2. 「イエスは新しい契約の連帯保証人です」(聖書研究ガイド、45ページ)という事について考えてみてください(火曜日参照)。