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第6課 アブラハムの子孫 鈴木優人
1.安息日午後
神様は全世界がイスラエルによって神様のもとへと導かれるよう、戦略的に世界の中心ともいわれる地域にイスラエルをおかれましたが、イスラエルは神様によって与えられた使命を進めることができませんでした。しかし、そのような中でも、神様に与えられた使命を忘れずに進めようとする人たちがわずかにいました。今週の学びは、真の神の民の役割を確認します。
2.日曜日:「すべての民の中から・・・」
神様はこの世界に神様のことを伝えるために特別にひとつのグループを選びました。それが、アブラハムとその子孫たち(ヘブライ人=イスラエル人=ユダヤ人)でした。(以下イスラエル)
なぜ神様がこのグループを選ばれたかというと、それは神様が彼らをただ恵みによって愛されたからです。しかし、本来であればイスラエルは神の恵みを受けるに値しない人たちでした。それでも神様は彼らを愛されたのです。
神様の計画では、イスラエルを王の系統を引く祭司として、世界中の人々の模範となって、人々を神様へ導く存在とする予定でした。しかし、実際にはイスラエルはそのような模範とはなることができなかったのです。
3.月曜日:土地の分与
神様はイスラエルに土地を与えると約束されました。最初はアブラハム、次にイサク、ヤコブへとその約束は受け継がれました。しかし実際にイスラエルの人たちが約束の土地を手に入れるまで400年以上もかかったのです。
申命記28章では、「イスラエルが神様に従うなら得られるであろう祝福」がまず書いてあり、その後に、「もし従わないならば下るであろう呪い」について書かれています。神様がイスラエルに与えた約束は無条件のものではなく、「神様に従う」という条件が必要だったのでした。従わない場合は、せっかく与えられたものが取り上げられるとまで聖書には明記されていました。
4.火曜日:イスラエルと契約
イスラエルは神様から恵みを受けていたにもかかわらず、神様から離れてしまっていました。まるでノアの洪水以前の罪深い世界の人々とおなじような心の状態になっていました。イスラエルが神様に約束されていた広い土地すべてを統治できたのはダビデとソロモンの時代など、ほんの少しの短い間だけでした。神様との契約は結婚の誓いのように生涯を通して固く守り通していくことが求められています。イスラエルと神様の関係は壊れた状態にあったのです。
5.水曜日:残りの者たち
神様に不服従であったイスラエルですが、それぞれの時代において、わずかながら、神様に忠実な人たちがいました。そして、終わりの時代に生きるそのような人たちのことを「残りの者たち」と聖書は呼んでいます。この人たちの働きを通して、他のいろいろな人が神の民として忠実な者となっていくのです。たとえ国家全体が神様に不忠実であっても、神様は必ずその中にわずかな忠実なしもべを備えられます。この人達はたくさんの苦しみを経験することになりますが、神様の与える永遠の命の約束を受ける人たちとなるでしょう。
6.木曜日:霊的イスラエル ・金曜日:さらなる研究
現代において、文字通りのイスラエルはキリストを拒み、もはや神の民として特別に選ばれたグループの役割を果たしていません。聖書は真の神の民としてのイスラエルが文字通りの国家や民族的なイスラエルから、霊的なイスラエルへと移っていくことを預言しています。霊的イスラエルとは、「世界に福音を伝える働きを進める忠実な信じる者たちの集まり」のことです。この人達は古代イスラエルの時代とは違い、ユダヤ人や異邦人に限らず、神様に心から忠実な人であれば民族は問わないグループです。
アブラハムに与えられた約束を真に受け継ぐことができたのは、キリストでした。私達はキリストを信じることによって、キリストを通して、霊的イスラエルとしてアブラハムに与えられた約束を受けることができます。ここに必要なのは、私達が信仰をもつということです。この約束は再臨のときに私達がキリストと永遠に生きることができるようになったときに成就されるのです。