安息日学校部

第5課 聴覚しょうがい者用:平本 光

2019年第2期「家族の四季ー神の約束という光の中で生きる」

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第5課 家族のための知恵に富む言葉 平本 光

 

今週のガイドは、箴言を通して夫婦の関係や父親としての責任、子供のしつけや家族が楽しく過ごす方法、良い相手との結婚について箴言を通して学びます。

 

1.安息日午後:今週のテーマ

子どもが大きくなるにつれて、来ている服や靴が合わなくなって、新しいものが必要なように、キリストを信じて過ごす私たちにも心の成長や、環境にあった、キリストを知らなかったときとは違う新しいクリスチャン同士の関係ができていきます。キリストを信じる父親と母親の関係、キリストを子どもたちに正しく伝えて家族がキリストと共に成長していくために、自分の考えを決める手がかりとなる教えが箴言には多くあります。箴言には父親としてソロモンが子どもに、伝えたい大切なキリストと一緒に歩んでいく人生を送るためにとっておきの方法が記されています。

 

2.日曜日:ふさわしい女性を愛しなさい

結婚生活を壊すものには、結婚した相手以外の人を愛することがあります。肉体関係(相手との性的な結びつき・セックス)は結婚した二人にだけ与えられる特別なものです。聖書において相手を「知る」ということは、結婚した二人が心も体の全ても知ることができるということです。相手のすべてを知るためには、長い時間をかけていかなければなりません。他の相手に心が向いてしまっていてはできないことです。誘惑に負けないために、結婚を決めた一人の相手を愛し続けることが必要です。結婚した二人が、お互いの欠点(不十分なところ)を愛し続ける必要を教えています。喧嘩をすることがあったとしても、決して相手から離れず、いつまでも夢中で愛することです。

 

3.月曜日:父親への召し

父親の持っている品性(性格)は、妻や子供に影響を与えます。言葉遣いや親切な態度、神様への祈り方、神様への求め方の手本となるからです。神を信頼して生きる生活、神を知る生活、神を愛する生活の手本を家庭において伝えることが望まれています。エレン・ホワイトは「子どもが最初にもっとも長く続く教えを得る学校が身内の人たちです」と言っています。父親は仕事よりも家庭を優先することを大切にして、一緒に子どもたちと関わることも必要です。仕事を優先する家庭の父親を、子供たちは12歳ぐらいまでお小遣いをくれる相手としか思わないなどとテレビの番組で言っていたことがあります。ですから、忘れられないように家族を優先する必要があります。また、エレン・ホワイトは「両親は、子供に神を礼拝し、愛するよう、教えていくべきです。子供たちに、知識(情報を持つこと)や知恵(情報を使えるようになること)を持てるように支え、社交的で、愛情深くあって、仕事や勉強に全力で打ち込み、節約すること、神を第一として自己中心にならないように教えなければならない」と教えています。これは父親が一人ですることは難しいことなので、妻(子どもの母親)との関係をしっかりとしたものとできるように愛し続けることも教えています。

 

4.火曜日:愛を伴う懲らしめ

しつけとはただ暴力によって支配することではありません。何が正しいことで悪いことなのかを子ども自身が判断できるように教え、神に導いていくことです。そのために有益なことが副読本にあります。

  1. 勧告する(どのように行動するか教える)こと、助言を与え、警告(危ないこと)を与える
  2. 慰めること、なだめ、元気づけること
  3. 子どもたちに責任を持たせること、教え諭し、行為(自分の行動)の責任を持たせること

以上の3つに加えて、子供たちは誰も同じではなく輝いている存在であると認めることです。その子どもにあった助けを与え、成長のためにつらいことや苦しみを一緒に乗り越えていけるように愛することを教えています。

 

5.水曜日:屋根の上の生活の方が良いか

家庭の平和は、すべての人が求めている祝福です。箴言を通してソロモンは健全なユーモア(人の心を安心させる上品な笑い)を持っていたことがわかります。箴言15:13「心に楽しみがあれば顔色も喜ばしい、心に憂いがあれば気はふさぐ」とあるように、家庭の中にユーモアがあるとき明るく生きていくことができます。井上ひさしという方の言葉に「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに」できる知恵を箴言ではいくつか紹介されています。また、ユーモアは真剣に向き合わなければならない問題から逃げるために用いるものでないことも指摘されています。難しい問題が起こったときに真剣に話し合える良好な関係を持つために、ユーモアが用いられることを進めています。

 

エレン・ホワイトのアドベンチスト・ホームから一文章を紹介します。

「どの家族も周囲から独立した神聖な関係がある。そしてこれは維持しなければならないものである。ほかのどんな人もこの神聖な関係に割り込む権利はない。夫も妻も互いに相手のすべてでなければならない。妻は他人に言いながら夫にかくしておく秘密を持ってはならない。夫もまた、ほかの人に打ちあけておきながら妻にかくしておく秘密があってはならない。妻の心は夫の欠点の墓でなければならず、夫の心も妻の欠点の墓でなければならない。夫も妻も相手の感情を傷つけるような冗談を言ってはならない。冗談にでも、あるいはそれ以外の態度にでも、相手に対する不平を他人に言ってはならない。このおろかな、全く害のないように見える冗談でも、いつも言っていれば、最後にはそのために互いに苦しんだり、仲が悪くなったりすることがあるからである」。『アドベンチスト・ホーム』