2021年第2期「約束―神の永遠の契約」
第4課 永遠の契約 松本 裕喜
- 今週のポイント
- アブラハムに契約を与えられた神は「ヤハウェ」という名で聖書に書かれています。最近日本では何かすごいことをした人に対して簡単に「神」と言いますが、真の神は人間とは違う次元の存在です。誰にも依存せず存在し、過去、現在、未来に渡ってどこにでも存在できる方であり、創造者であり救済者です。
- 神のことを「ヤハウェ」という一方で、「全能の神」を意味する「エル シャダイ」という言葉も意味深いものです。すごいことをした人をいくら神格化したところで、「全能の神」にはかないません。「全能の神」ですから不可能はありません。実際、年老いたアブラハムに子孫を繁栄させたのは全能の神です。同じように、神は私たちに対しても「全能の神」「エル シャダイ」です。「アブラハムのように苦境に立ち、信仰にゆらぐ人は、契約の神は神が定めた時に、人の助けによらず、約束を果たす『全能の神』であることを再確認することができるかもしれません」(副読本30p頁)。
- アブラムがアブラハムと名前が変わった理由がガイドに説明されています。「不妊の老女を持つ99歳の老人であるアブラハムが、その契約の約束を信じるのを助けるために、彼の名前を変えられたのです」(31頁)。アブラハムと名前が変わった時に神は、妻のサラに子供が生まれるからイサクと名付けなさいと言われました。この出来事の前に、アブラハムは女奴隷のハガルに子供を産ませて、神の約束を自分の力で実現させようとしましたが、これが現在も尾を引く問題となりました。そこで神はもう一度契約を結び、そのことをアブラハムにしっかりと自覚させるためにも、アブラハムという名前に変えたのです。
- 「『アブラハム』という名前の意味は、すべての民を救いたいとの神の強い思いとそのためのご計画を再確認するものです」(32頁)。アブラハムという名前は「多くの国民の父」という意味ですが、ガラテヤ3:7,29によればイエスを信じる者はアブラハムの子孫ですので、私たちもそうであるということができます。
- 神の契約は恵みの契約ですが、私たちにはその契約を守る必要があります。確かに神は恵みによってアブラハムに契約を与えられましたが、アブラハムがそれに従わなければその契約は成就しませんでした。私たちにも恵みにより信仰によって救われるという素晴らしい約束が与えられましたが、それに応答し神を信じ従うことなしに私たちの救いが実現するでしょうか。
- ディスカッションのためのテーマ
- あなたが「ヤハウェ」という名を聞くとき、自動的にどんな特徴を思い浮かべますか。
- 主とのあなた自身の経験の中で、なぜ服従はそれほど重要なのですか。