安息日学校部

第4課 聴覚しょうがい者用:眞田 治

2019年第1期「ヨハネの黙示録ーイエス・キリストの働きを知る」

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第4課 小羊はふさわしい方 眞田 治

1.安息日の午後(1月19日)

今年1月から3月までの安息日学校ガイドでは、「ヨハネの黙示録」を学びますね。

黙示録を読むときに大切なことの1つは、イエスさまを中心に読むことです。たとえば、今週の暗唱聖句、黙示録5章5節、これもイエスさまのことです。「ユダ族のしし、ダビデの若枝であるかた」、「ユダ族から出た獅子、ダビデのひこばえ」といのはイエスさまです。そのことは火曜日にくわしく勉強しましょう。

 

2.日曜日(1月20日)

黙示録を読むときに大切なこと、1つめは、イエスさまを中心に読むことでしたね。2つめは、天国の希望を持って読むことです。

黙示録4章1節には、「その後、わたしが見ていると、見よ、開かれた門が天にあった。そして、ラッパが響くようにわたしに語りかけるのが聞こえた、あの最初の声が言った。『ここへ上って来い。この後必ず起こることをあなたに示そう。』」と書いてあります。

ヨハネは、天国を見せていただくことになりました。

黙示録4章に書いてある天国には、「玉座」(ぎょくざ)という言葉が何度も出てきます。玉座とは、父なる神さまが座っておられる場所のことです。天の神さまの周りには「エメラルドのような虹が輝いていた」(3節)と書いてあります。天国は、とても美しい場所なんですね。

天国は礼拝する場所です。神さまが「万物を造られ、御心によって万物は存在し、また創造されたから」(4章11節)、私たちは神さまを礼拝します。そして、イエスさまが「御自分の血で、神のために人々を贖われ」(5章9節)たから、私たちは礼拝します。贖い(あがない)というのは、なにかを捨てて他の人を救うことです。イエスさまは御自分の命を捨てて私たちを救ってくださいました。私たちが礼拝する理由は、神さまが造り、救ってくださったからです。

 

 

3.月曜日(1月21日)

黙示録を読むときに大切なこと、1つめはイエスさま中心、2つめは天国の希望でした。3つめは、象徴的な表現に気をつけることです。

象徴というのは、なにかを示すことです。たとえば、十字架はキリスト教の象徴です。十字架が付いた建物があれば、キリスト教の教会だと分かります。十字架によってキリスト教を示す。その「示す」ことが象徴なのです。

黙示録4章4節では、「24人の長老」が父なる神さまの玉座の前に座っています。この24人の長老も象徴なのです。象徴とは、なにかを示すことでしたね。聖書では、12という数字が、神さまを信じる人々のことを示しています。24は12の2倍ですので、24人の長老は、旧約聖書の時代に神さまを信じていた人々と、新約聖書の時代に神さまを信じていた人々の、両方が救われて父なる神さまの前にいることを象徴として示しています。どんな時代の人でも、天国で神さまを礼拝することができるんです。(24人しか救われないとか長老しか救われないとかいう意味ではありませんから、気をつけてくださいね。)

そして黙示録4章6から8節には、「四つの生き物」が登場します。これは天使です。天使にはいろいろな仕事がありますが、この四つの生き物は、神さまの近くで働く天使を象徴しています。

 

4.火曜日(1月22日)

暗唱聖句の黙示録5章5節について火曜日にくわしく勉強しましょうと書きましたが、その火曜日になりました。

黙示録5章1から4節には、巻物のことが書いてあります。巻物といのは、字が書いてある紙を巻いてあるものですが、封印(ひも)がほどけないので開くことができず、読みたくても読めないのです。この巻物を、だれも開いて見ることができません。だからヨハネは「わたしは激しく泣いていた」(4節)と言っています。読めなくて泣くということは、どうしても読みたいということですよね。

では、この巻物を読みたいのは、どんな理由でしょうか? じつは、この巻物には、黙示録4章1節の、「この後かならず起こること」が書いてあるのです。この後のこと、つまり将来のことを知るためには巻物を読まなければなりませんが、開いてくれる人が、だれもいないのです。だからヨハネは泣いています。

そのとき、開いてくださる御方が、黙示録5章5から7節で紹介されます。その御方は、イエスさまです。イエスさまは5節では、「ユダ族から出た獅子」として紹介されていますね。獅子とはライオンのことです。イエスさまが育った家庭の先祖には旧約聖書のユダがいます。ユダ族の子孫のライオンのように強い存在、それがイエスさまです。紹介されたのは獅子:ライオンでしたが、実際にヨハネが見たのは、6節に書いてあるように「屠られたような小羊」でした。屠られるとは殺されることです。本来はライオンのように強いイエスさまが、小羊のように弱くなって十字架で殺されてくださいました。

安息日学校ガイドの教課テキストを持っている方は、表紙を見てください。ライオンとヒツジの絵が描いてありますね。この絵は、イエスさまの象徴です。強いけれども弱くなってくださった主イエスさまです。

巻物を開くことができるのは、そのイエスさまだけでした。神さまの強さを持っているのに人間を救うために弱くなって十字架にかけられたイエスさま。そのイエスさまを信じなければ、「この後かならず起こること」を理解することはできません。イエスさまが十字架で殺されたから、この後(将来)のことが分かります。(来週以降に勉強する黙示録に、その将来が書いてあります。)

 

5.水曜日(1月23日)

月曜日のところで、「24人の長老」が登場しました。その人達は救われた人々の象徴でした。そして「四つの生き物」も登場しましたね。それは、天使たちの象徴でしたね。象徴というのは、なにかを示すことです。天国には天使たちと救われた人達とがいることが、この象徴によって示されています。

その人達や天使たちは、天国で、神さまとイエスさまを讃美する歌を歌っているのです。黙示録5章9節には、「御自分の血で、神のために人々を贖われた」イエスさまに向かって歌うと書いてあります。イエスさまは「屠られた小羊」(12節)です。13節には、「玉座に座っておられる方(父なる神さま)と小羊(イエスさま)とに、讃美、誉れ、栄光、そして権力が、世々限りなくありますように」という歌が書いてあります。

この世で声を出しづらい人も、天国では大きな声で歌うでしょう。この世で手話を覚えられない人でも、天国では体ぜんたいを使って神さまを讃美するでしょう。

 

6.木曜日(1月24日)

イエスさまは今、父なる神さまと一緒に天におられます。イエスさまと父なる神さまは、天から私たちに、聖霊を送ってくださいます。黙示録5章6節には、小羊イエスさまには「全地に遣わされている神の七つの霊」があると書いてありますが、イエスさまが地上に送ってくださる聖霊は、私たちの心の内で、あるいは家庭や教会でも充分に働かれます。

ヨハネ福音書14章26節には、「弁護者、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊が、あなたがたにすべてのことを教え、わたしが話したことをことごとく思い起こさせてくださる。」というイエスさまの御言葉が書いてありますが、聖霊の大切な仕事は、イエスさまのことを私たちに思い出させてくださることです。

天から送られる聖霊を心に受け入れましょう。天から送られる聖霊を家庭に受け入れましょう。天から送られる聖霊を教会に受け入れましょう。今は分からないことがあっても、必ず分かるように助けてくださいます。

 

7.金曜日(1月25日)

今週の「まとめ」です。

大切な点は、イエスさまを中心に黙示録を読むこと、そして、困ったことがあっても天国の希望を忘れないことです。今でもイエスさまは聖霊を送って、私たちと一緒にいさせてくださいます。聖霊が一緒にいてくださるのとは、イエスさまが一緒にいてくださるのと、同じことです。