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第4課 永遠の契約 小濱守宏
1.安息日午後
今週は、アブラハムと神様との契約を通して、私たちが契約を交わした神様がどういうお方なのかを、詳しく学びます。
① 神様の御名の意味について。
② 神様はなぜ、アブラムという名前からアブラハムという名前に変えられたのでしょうか。
③ 契約の意味について考えてみます。
2.日曜日:ヤハウェと「アブラハム契約」
私たちもそうですが、聖書が書かれた中近東という場所の人々は、自分の名前をとても大切にしていました。なぜなら、名前のもつ意味は、その人の性格を表すからです。また、名付け親は、思いや愛情をこめて名前をつけるので、どれだけ大切にされて生まれてきたかがわかるからです。
勿論、神様も自分の名前を大切にしています。なぜなら、神様自身の性格も表すからです。では、神様は、どんな名前で自分をアブラムに紹介したのでしょうか。
ヤハウェと自分を紹介しました。
ヤハウェの意味は、永遠に生きるもので、存在しているという意味です。神様は、「私は、架空の存在ではなく、ちゃんといるよ。安心しなさい」と、伝えたかったのかもしれませんね。
アブラハム契約
創世記12:1 「主(ヤハウェ)はアブラムに言われた。『あなたは生まれ故郷/父の家を離れて/わたしが示す地に行きなさい。』」アブラハム契約の箇所を神様の名前の意味をイメージしながら読んでみました。「私は、嘘の神様ではなく、本物でちゃんと存在し、信用できる神様です。だから安心して、住み慣れた場所から私の示す新しい土地に引っ越しをしなさい。」とう具合に私に語りかけてくださいました。すると神様がもっと近くに感じることができ、神様の名前の意味を知ると聖書を読む事がもっと楽しくなります。
3.月曜日:エルシャダイ
エルは、力と権威の神という意味です。シャダイは、全能という意味です。
神様は、創世記17:1で自分の事を全能の神であると言いました。「アブラムが九十九歳になったとき、主はアブラムに現れて言われた。『わたしは全能の神(エルシャダイ)である。あなたはわたしに従って歩み、全き者となりなさい。』」
神様は、アブラムに対してわざわざ「私は全能の神」できない事は何1つない、すごい力を持っている神だと語ったのです。アブラムに語ったように私たちにも「私は全能の神」全てを可能にする事ができるから安心しなさいと、語りかけられている事を覚えたいと思います。
4.火曜日:アブラムからアブラハムへ(創17:4、5)
なぜ、神様は、アブラムからアブラハムに名前を変えて呼ばれたのでしょうか。
名前の意味を調べてみますと、アブラムという名前は、父は高められるという意味です。そして、アブラハムは、多くの民の父という意味となります。
99歳のアブラハムが多くの民の父つまり、子孫を残して、民族の始まりの人となるという意味になります。信じられるでしょうか。普通でしたら、年老いたアブラハムとサライの間には、もう子供を授かる見込みはなかったでしょう。しかし、エルシャダイ(全能の神)である神様には、不可能はないのです。
聖書的には、呼び名が変わる時にその人が置かれている立場や環境が変わることも暗示しています。そして、神様は、名前の意味のような人物に成長するように導かれるのです。
5.水曜日:契約の段階(創12:1、2)
神様は、はじめに信仰深いアブラハムに近づいて特別な恵みの契約をする人として選びました。そして、神様は、アブラハムが新しい土地に引っ越しするように命令し、それに服従するように求めました。神様は、アブラハムに引っ越しをして新しい土地でアブラハムの子孫を祝福すると約束したのです。これが契約の第一段階です。
創世記15:7〜18を読んでみますと、神様がアブラハムと契約を結ぶ儀式をしている事がわかります。アブラハムは、儀式の準備をするように命令を受け、それに従います。神様の命令に従う事は非常に重要です。10節「アブラムはそれらのものをみな持って来て、真っ二つに切り裂き、それぞれを互いに向かい合わせて置いた。・・・」17節「・・・突然、煙を吐く炉と燃える松明が二つに裂かれた動物の間を通り過ぎた。」煙とか、燃える火は、聖書では、神様の存在として表されます。
裂けた動物の間を歩くとは、もし、自分が約束を破ったなら、同じように自分も引き裂かれてもいいという事を表しています。
契約とは、両方がするものですが、動物の間を歩いたのは、神様だけです。つまり、人間が約束を破っても、引き裂かれて命を捧げる事は、私たちはしなくていいのです。人間にとって有利な契約なのです。これが契約の第2段階です。
アブラハム、つまり「多くの国民の父」という意味のとおり、聖書が示す神様は、ユダヤ人とイエス様を信じる人々を結び合わせた多くの国民の父となりますという契約が永遠にむすばれました。これが契約の第3段階となります。
6.木曜日:契約に伴う義務
神様と人間の代表であるアブラハムとの間で結ばれた契約は、恵みの契約です。神様が私たちに「あなたを救いたい」と申し出た時に、私たちは、神様に服従するということによって「はいお願いします」と答える事ができます。
私たちの服従は、「私は、神様の恵みによって救われたいです」と私たちの願いを表現するものなのです。
創世記18:19 「わたしがアブラハムを選んだのは、彼が息子たちとその子孫に、主の道を守り、主に従って正義を行うよう命じて、主がアブラハムに約束したことを成就するためである。」
7.金曜日:さらなる研究
今週の学びの中でアブラムからアブラハムへと名前が変わるという事を通して、「あなたはこれから多く国民の父となるのだから」と祝福を与えられました。アブラハムは、「自分から子孫が多く与えられるのだ」と、自覚し責任感も生まれたのではないかと想像します。
神様はアブラハムを選び、契約を結び、必ず祝福すると約束をしました。この約束は、私たちに受け継がれています。
私たちは、信仰と服従をとおして、神様の恵みの契約を受け入れますと答えることができます。