2022年第4期「永遠の命」
第3課 人間の本質を知ること 朴 昌
- 今週のポイント
- 今週は旧約聖書を通して人間の本質と死の状態を学びます。
- 人と動物は神様が直接「土の塵」を通して創られましたが、人は特別に神様が鼻に命の息を吹き入れられ、ご自身にかたどって創られました。それは、神様のご品性(自由意志)を反映する全人的な存在として、体と魂(霊)が分離することのない存在で創られたことを意味します。
- 残念ながら多くの人々は、「霊魂不滅」を信じています。それは、魂(霊)が永遠に生きるという考え方です。しかし、始まりがあるなら、終わりもあるように、それは命も同じです。聖書は命を持った存在は皆死ぬと言います。また、死ぬことは、体も魂も、存在の停止を意味します。罪によって汚れたすべてのものは決して永遠ではありません。それは人間の体や魂も同じです。しかし、聖書にはキリストを信じるものは最後の日に、体も魂も復活(全人的回復)することを約束します。
- 多くのクリスチャンは「魂」と「霊」を分けて考える傾向があり、人が死んだら霊や魂が残ると考えます。しかし、「魂(ヘブライ語:ネフェシュ)」と「霊(ヘブライ語:ルアフ)」は同意語であり、「命の息(風)」を表す言葉です。コヘレト12:7はすべての人の死の過程を説明して、体は塵に戻り、霊は神様が与えられた命の息が神様に帰ることを意味します。そのため、死は生命体としての存在の停止を意味します。
- 聖書は「死は眠り」であると言いますが、具体的には「無意識の状態」を意味します。そのため、死後に地獄や煉獄で永遠に苦しむことはありません。そして、「命」の反対は「苦しみ」ではなく、「死」であることを覚える必要があります。聖書は人が死んだら、何も知らない無意識状態になり、終わりの時(キリストの再臨)時まで続くと明確に話しています。
- 旧約聖書は様々な方法で、死と埋葬を表現しています。その中、最も多いのは「死を眠り」として表現します。私たちは皆、先に眠りについた先祖たちの後を追って眠りにつきます。それは誰でも避けられない悲しい運命ですが、キリストにおいて確かな希望があることを覚えましょう。私たちがキリストと結ばれるなら、死を超えたキリストによる復活の約束があることを覚えましょう。
- 用語解説
- 煉獄:カトリックの教義で、罪を犯した死者の魂がその浄めを受けるために赴く場所。煉獄は7階があると言う。
- ディスカッションのためのテーマ
- 人と動物の違いは何でしょうか。人は霊の存在、動物は霊の存在ではないという考え方は聖書的な考え方でしょうか。聖書が言っている命の存在(霊の存在)は具体的に何を意味するでしょうか。(創世記1:20~21;レビ記17:14参照。)
- 全人的回復について考えてみましょう。また、詩編96~98編、ローマ8章を読んで、救い(回復)について考えてみましょう。