PDFダウンロード ルビ付きはこちらからご覧ください
第2課 モーセによる歴史の教訓 小濱守宏
1.安息日午後
申命記は、出エジプトをした第一世代のイスラエルの民ではなくて、荒野で生まれた第二世代に向けてモーセが神様の愛を伝えたものです。
神様は、第一世代のイスラエルの民にとても優しく、愛を持って接してくださいました。たとえ、イスラエルの民が神様に逆らっても神様の愛は変わることなく、イスラエルの民に降り注がれました。モーセは、第二世代のイスラエルの民に伝えます。「過去に主があなた方にされたことを忘れるな」と。
今週は、私たちもイスラエルの民と同じ様に愛されるので、将来を怖がる必要はないという事を学びます。
2.日曜日:モーセの働き
モーセは、イスラエルの民にこれまで神様が人を導いてこられた歴史を授業のように伝えました。
神様の愛を知っているモーセは、人の歴史は罪の歴史であっても希望がある事を語ります。
モーセは神様を愛し神様に従う思いが強い人でした。自分の命よりも隣人が救われる事を望む人でした。モーセの働きは、私たちのお手本です。
具体的に見てみましょう。
モーセは、イスラエルの民が罪を犯して罰を受けなければならい事を悟り、神様にお願いをします。「今、もしもあなたが彼らの罪をお赦しくださるのであれば……。もし、それがかなわなければ、どうかこのわたしをあなたが書き記された書の中から消し去ってください。」(出エジプト32:32)。自分の命よりもイスラエルの民の命を選びました。
これは、イエス様の十字架の贖いと同じ法則です。罪の怖いところは、命を奪う事です。しかし、自分の命よりも大切にするという神様の愛をモーセは表しました。モーセと同じ愛を頂きたいと願います。
3.月曜日:成就した預言
神様は、約束を守るお方です。
イスラエルの人たちは、ヨシュアやカレブたち12名がカナンの地に偵察に行った時、先住民たちを恐れ神様の命令に従いませんでした。神様は、それから40年間、カナンの地に行く事は許さないと伝えました。その預言どおり、イスラエルの民は40年間荒野で生活しなければなりませんでした。
それから40年後、預言通りにカナンに進むように導かれました。40年という年月を示している証拠の聖句が「第四十年の第十一の月の一日に、モーセは主が命じられたとおり、・・・」(申命記1:3)です。
神様が預言された事は、必ずその通りになります。私たちは、聖書に書いてある預言を学び、将来に備える必要があります。何故なら、将来の預言も必ず神様が言われた通りになるからです。
4.火曜日:千倍にも増やして
神様の約束を信じなかったイスラエルの民は、40年間カナンに入る事ができないという罰を受けます。イスラエルの民は、きっと、後悔する思いがあったと思います。そんな時、モーセは語ります。「『見よ、わたしはあなたたちにこの土地を与える。』あなたたちは行って、・・土地を取りなさい。」(申命記1:8)
この言葉は嬉しかったでしょう。そして、モーセの言葉は、続きます。「・・あなたたちを千倍にも増やして祝福されるように。」(申命記1:11)。イスラエルの民の気持ちは、最高に幸せだったと思います。
神様からの千倍の祝福を受け取るために1000人、100人、10人、とグループを作り、それぞれに隊長を任命し、イスラエルの民全員が祝福を平等にもらうための組織を作るようモーセは伝えました。
神様の祝福は大きく、祝福を受け取る方法まで教えてくれる神様に感謝します。
5.水曜日:カディス・バルネア
イスラエルの民は、カナン地方の人々を恐れ、不平を言い、神様の命令を伝えるヨシアやカレブを殺そうとした。イスラエルの民は、神様の導きより、自分にとって都合のいいものを求め、それが叶わないと八つ当たりをしました。このイスラエルの民は、私たち自身の姿ではないでしょうか。
罪深いイスラエルの民のためにモーセは、自分の命と交換に赦しを神様に求めました。同じ様に私たちの罪の身代わりとしてイエス様は、自分の命を差し出しました。これほどまでに愛されている私たちは、なんと幸せな者なのでしょうか。
幸せな私たちに神様は、仕事を与えました。
その仕事とは、私たちを通して神様の栄光を表わすことです。神様の愛が私たちを通して世に伝わる事です。神様の願いに答えていきたいと思います。
6.木曜日:アモリ人の罪
イスラエルの民がカナンに向かうためにアモリ人シホン王が支配する土地を通らなければなりませんでした。シホン王に通行料を払うと言ってもイスラエルの民が通るのを許しませんでした。そこで主は、アモリ人と戦争をする事を許され、勝利に導きました。戦争の後、神様は命令します。
「我々は町を一つ残らず占領し、町全体、男も女も子供も滅ぼし尽くして一人も残さず、」(申命記2:34)にあるように全滅せよと、命令されたのです。神様は、なぜ?そこまでされるのでしょうか。私たちは、理解できないでいます。しかし、神様は、知っておられたのです。「彼らの(アモン人)変化を待たれたとして、彼らは変わることがありませんでした。」と。
私たちは、厳しい出来事があっても理解できなくても神様を信頼する事が求められているのではないかと思います。
7.金曜日:さらなる研究
今週、モーセは、イスラエルの民の歩みをまるで歴史の授業のように私たちに教えてくださいました。そして、神様がイスラエルの民をどれほど愛されたかをモーセ自身の働きを通して示してくださいました。
そして、神様のお考えは私たちにとって理解できないことも確認することができました。
モーセの働きを通して、私たちは、イスラエルの民のように愛されているということを覚える事ができました。ですから、将来、困難なことが起きても怖がる事なく前に進み、カナンに入る事ができるのだと教えられました。