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第12課 聖書の世界観 山地 悟
1.安息日午後
黙示録は、終わりの時代に全世界で起こる二つの出来事について書いています。一つは、全世界が偽りのメッセージに従うこと(黙示録13:7、8、12、16)、もう一つは、全世界に真理のメッセージが伝えられることです(黙示録14:6、7)。「困難な時期」に、多くの人々が「真理から耳を背け、作り話の方にそれて」いきます(2テモテ3:1、4:4)。霊魂不滅のメッセージもその一つです。私たちは、キリストが来られるまで、真理を信じる信仰を守り続けるために、聖霊の導きを求めなければなりません。
2.日曜日:イエスの模範
イエスは完全な人間でした。ルカ2:52によれば、子供時代のイエスはあらゆる面でバランスよく成長しました。「イエスは知恵が増し(知的)、背丈も伸び(身体的)、神と(霊的)人とに愛された(社会的)。」
宗教は、霊的なことだけに関係するのではありません。人間の心と体と霊は強く結びついています。それぞれを切り離すことはできません。心と体と霊のすべてに神様の姿を回復させることが、救いの働きであり、再臨の備えの一部です。
3.月曜日:神の宮としての体
私たちの体は、「聖霊が宿ってくださる神殿」です(1コリント6:19、20)。罪を犯してから、人間の中にあった「神のかたち」は傷ついてしまいました。しかし、罪の影響を受けたのは人間の品性だけではありません。人間の身体も、救いの計画によって神のかたちに回復される必要があります(3ヨハネ2)。この回復は一生のプロセスで、イエスが来られる時に完成します(1コリント15:53)。私たちは、「食べるにしろ飲むにしろ、何をするにしても、神の栄光を現すために」することができます(1コリント10:31)。身体の健康については、神様に信頼して最善を尽くした上で、結果は神様にお任せしましょう。
4.火曜日(かようび):キリストの心
罪の誘惑や問題がなくなるためには、人間の心が変わらなければいけません。「人間の心から、悪い思いが出て来るからである」(マルコ7:21〜23)。またイエスは、神様の律法は心で守るものだと教えています(マタイ5:17〜48)。神様は、ご自分の律法を人の心に記すと約束されました(エレミヤ31:31〜33)。心の中から罪の思いを追い出すためには、この約束を信じて受け入れなければいけません。
私たちはこの世で完全ではありませんが、キリストの正しさがわたしたちを覆ってくれるとき、完全だと見なされることができます(フィリピ3:12〜15)。「わたしたちがキリストと一つになるとき、わたしたちはキリストの心を持つようになります」(『セレクテッド・メッセージ』第1巻337ページ、英文)。イエスに自分の心を毎日ささげるなら、私たちの生き方は変えられるのです。
5.水曜日:御霊の働き
聖霊は、私たちの心に神の愛を注いでくれます(ローマ5:5)。また、わたしたちを真理に導き、キリストを証しする力を与えてくれます(ローマ16:13、使徒1:8)。聖霊は神様の代理人で、サタンの働きを打ち破ります。
聖霊に導かれる人は「神の子」と呼ばれます(ローマ8:14)。聖霊は聖書のみ言葉に従うようにわたしたちを導きます。また、他の人々を真理に導くための力を与えてくれます(マタイ28:18〜20)。朝ごとに神様に祈り、自分をささげるなら、神様は私たちに聖霊を送ってくださいます。間違った選びを避け、正しいことを行うことができるように、聖霊に心を開きましょう。そして、私たちの生き方の中に聖霊の力が表されるように求めましょう。
6.木曜日:成熟の試練
サタンは、人が作った様々な楽しみで私たちの時間を奪おうとします。本当に価値あるものからわたしたちの心を引き離し、最後には滅ぼしてしまうためです。キリストを見失い、世の中のものに心を奪われないようにしましょう。「主人の帰りがおそいと」思って、再臨の備えを先延ばしにしてはいけません(マタイ24:48)。
詩編95:7~8を読んでください。聖書によれば、救いの時は「今日」です。私たちは、信仰に成長し続けなければ、心が固くなり、疑いや不信仰な思いを持ちやすくなります。人生最後の日がいつになるか、誰にもわかりません。ですから、一日一日を、イエスの再臨に備えて過ごすべきなのです。
7.金曜日:さらなる研究
「日々に信仰の人生を生きなさい。悩みの時を思って心配したり、嘆いたりしてはなりません。……あなたは現在を、今日という日だけを生きるのです。明日はあなたのものではないからです。あなたは今日、自己に勝利するのです。今日、祈りの人生を生きるのです。今日、信仰の戦いを戦うのです。今日、神があなたを祝福してくださると信じるのです。そうしてあなたが暗黒と不信に勝利するなら、あなたは……周囲の人々の祝福になるのです」(『サインズ・オブ・ザ・タイムズ』1887年10月20日号)。
★問い★
・今日がイエスのおいでになる日であるなら、あなたはどのような備えをしますか。
・再臨の備えができているかどうか、どのようにしてわかりますか。
・自分を過信せずに、かつ救いの確信を持つことはできるでしょうか。