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第10課 サタンの最後の欺き 佐藤由歩
1.安息日午後
すっかりインターネットが普及した今日、この世界には様々な情報が飛び交っています。そのすべてが本物、つまり正しい情報であるかのように見えるため、知らないうちに私たちは誤った情報を頼りにしてしまうことがあります。黙示録は、この地上に住む私たち人間がサタンによって持ち込まれたバビロンのぶどう酒に酔わされる危険性を繰り返し指摘しています。なぜなら、バビロンのぶどう酒は猛毒であり、私たちを永遠の死にいたらせるからです。
今週は、私たちを騙し、惑わすサタンの働きと、そんなサタンの働きから私たちをお救いになるイエス様の働きについて学びます。
2.日曜日:人が見て自ら正しいとする道
先週学びましたように、聖書において「酔う」という表現は常に否定的な意味を持ちます。文字通り、人は酔うことによって正しい判断ができなくなるのです。厄介なのは、終わりの時代におけるサタンの惑わしがあまりにも巧みなので、神様に忠実な者たちでさえサタンに惑わされてしまう危険性があるということです。マルコによる福音書13章22節、23節を読んでみましょう。
「にせキリストたちや、にせ預言者たちが起って、しるしと奇跡とを行い、できれば、選民をも惑わそうとするであろう。だから、気をつけていなさい。いっさいの事を、あなたがたに前もって言っておく。」(口語訳)
イエス様は、23節においてサタンの惑わしが世の終わりとともに激しさを増すということを「前もって言っておく」と預言しておられるのです。このように、私たちはイエス様のみ言葉を学び続けることによって、あらゆるサタンの攻撃から身を守ることができるのです。
3.月曜日:昔ながらの不死という噂
終わりの時代における、そんなサタンの大きな惑わしの一つが「霊魂不滅説」です。これは一度命を落とした者が、もとの肉体を離れて存在し続けることをいいます。日本はテレビアニメが大変有名ですが、死者がこの世界に現れ、生前のようにまだこの世に生きている人々と接する場面が当たり前のように登場します。まして、「霊魂不滅説」が聖書を土台としているはずのキリスト教界においてさえ存在するというのです。確かに、人は愛する家族や友人を失うと、その者との再会を願って容易に霊魂不滅説を受け入れてしまうでしょう。早く会いたい、天国からいつも見守っていて欲しいという思いは励みになるかも知れません。しかし、伝道の書(新共同訳ではコヘレトの言葉)9章5節にあるように、「死者は何事をも知らない」と書いてある通りに信じなければ、サタンに惑わされ続けることになってしまいます。ですから、「私たちを守る唯一の方法は、聖書の教えにしっかりと根ざし、イエスの再臨まで、死は眠りであるという聖書の教えにしがみつくことです。」(ガイド10課「サタンの最後の欺き」69ページ)
4.火曜日:太陽崇拝の中心地、バビロン
太陽系の中心に位置する太陽の直径は約139万2000キロメートルで、地球の約109倍、月の約400倍もあります。地球が直径1メートルの球だとすると、太陽は東京ドームくらいの大きさです。また太陽はとても高温で、表面温度だけでも6000度、中心にいたっては1500万度もあり、わずか45分間で地球に注がれる太陽エネルギーは、全世界で1年間に使われる電気や燃料と同じ量といわれています。地球はそのような太陽から発せられる巨大なエネルギーによって日々支えられていることは事実ですが、太陽が万物の創造主なる神様に代わってこの世界や宇宙を支配することはありません。
昨日、霊魂不滅説について学んだように、この太陽崇拝もまたイエス様を信じる者たちを惑わし続け、「日曜休業令」という形で今日もキリスト教会に入り込むということを聖書ははっきりと告げています。
5.水曜日:忠実であるようにとの召し
黙示録14章8節の第二天使のメッセージは、真の神様を礼拝するようにと呼びかける第一天使のメッセージを無視する者に与えられたメッセージです。私たちは、自身の力で第一天使のメッセージである「神を畏れること」、「神様に栄光を帰すこと」、「神様の裁きに備えること」、そして「創造主なる神様を礼拝すること」(黙示録14章7節参照)を実行できません。イエス様が「真理によって彼ら(当時の弟子たち、そして今日の私たち)を聖なる者としてください。あなた(父なる神様)の御言葉は真理です」(ヨハネ17章17節)と祈られたように、聖書のみ言葉こそが、この地球の歴史の危機的な時に私たちを導く唯一の光なのです。
安息日の午後で学んだように、この世界は様々な情報で溢れています。サタンは、私たちに次々と真理に似せた誤った情報を注ぎ、自らの力を頼りとするように仕向けます。ですから、日々、聖書に触れ続けることができるように祈りつつ励みたいと思います。
6.木曜日:従順へと導く恵み
ヨハネの黙示録17章1節から6節を読んでください。ここでは、紫と赤の衣を着た女が、赤い獣にまたがり、彼女のぶどう酒の杯を回し、世界はバビロンの偽りの教えに酔いしれてしまいます。このぶどう酒は、サタンによって持ち込まれた偽りの教えを意味しています。それは十戒の第四条である安息日の否定と、霊魂が不滅であるという教えです。キリスト教を含む、実に多くの人々がこの教えに引きずり込まれていますが、イエス様は「わたしの民よ、彼女から離れ去れ。その罪に加わったり、その災いに巻き込まれたりしないようにせよ」(黙示録18章4節)との訴えを続けています。なぜなら、終わりの時代に伴う裁きの時が近づいているからです。イエス様は私たちを救うため、永遠の命を与えるために裁きをなさいます。創造主であり、また贖い主であるイエス様以外のものを愛することは全て罪にあたります。ですから、私たちは日々聖書のみ言葉を学び続ける必要があるのです。
7.金曜日:さらなる研究
今週は、私たちを騙し、惑わすサタンの働きと、そんなサタンの働きから私たちをお救いになるイエス様の働きについて学びました。私たち人間の力ではサタンの惑わしを見破ることはできません。なぜなら、サタンが示す教えがあまりに本物に似ているからです。しかし、祈りつつ聖書に書いてあることを素直な心を持って読み、疑いなしに受け入れることによって、イエス様だけが本物であるということに気づけるでしょう。大切なのは、その日読んだみ言葉の中に「イエス様の約束は何か?」を探りながら読むことです。
黙示録17章13節と14節を読んでください。
「この者ども(サタンの軍勢)は、心を一つにしており、自分たちの力と権威を獣にゆだねる。この者どもは小羊と戦うが、小羊は主の主、王の王だから、彼らに打ち勝つ。小羊と共にいる者、召された者、選ばれた者、忠実な者たちもまた、勝利を収める。」
ここに「心を一つにする」とあるように、世の終わりにつれてサタンの惑わしは激しさを増してきます。しかし、イエス様に対して忠実な者がサタンとサタンの軍勢に「勝利を収める」ということまで約束されていることは大きな喜びではないでしょうか。
<質問>
1、エゼキエル20章1~20節から、個人的にどのような教訓を得ることができますか?
クラスで分かち合ってみましょう。
2、もしあなたがサタンの惑わしに遭った時、あなたはどのようにサタンの惑わしに対処しますか?