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第1課 何が起きたのか 松下晃大
1.安息日午後
今週から新しい学びに入ります。テーマは「約束−神の永遠の契約」です。神様が私たちにしてくださった約束や、神様の契約について詳しく学びます。
第一課の学びは、天地創造についてです。神様が創造された素晴らしいものについて学び、その後、何が起こったのかを見ていきます。最後に、神様が世界を正しい状態にするためにしてくださった「約束」を知ります。
2.日曜日:どのようにして、私たちはここに?
多くの人間は、人の存在に関わる基本的な疑問を持っています。それは、「なぜ私たちはここにいるのか、どのようにして私たちはここにいるのか、私たちはどこに行くのか」です。これらの疑問の答えを知っていることは、私たちがこの世界でどのように生き、どのように行動するべきかを考えていく上でとても大切なことです。
聖書にはその疑問の答えがはっきりと書いてあります。
「初めに、神は天地を創造された。」(創世記1:1) 聖書の最初に書いてあるとても有名な言葉です。創世記1:1もそうですし、聖書のその他の箇所でも、この世界のすべてや私たち人間は神様が造った、と聖書に書いてあります。神様は私たちを目的をもって造ってくださり、守り、導いてくださっています。私たちはそのことを信仰をもって受け入れていくことが大切です。
3.月曜日:「御自分にかたどって」(創1:27)
創世記1:27を読んでみましょう。
「神は御自分にかたどって人を創造された。神にかたどって創造された。男と女に創造された。」
聖書には、神様は私たち人間をただ造っただけではなく、「御自分にかたどって」、特別なものとして造った、と書いてあります。創世記1:27の聖句から私たち人間について知ることができるポイントがいくつかあります。
①私たちの身体的、知的、霊的性質の中に、私たちは何らかの方法で、神様を反映しています。
②私たちの心の霊的な部分や知的な部分を、私たちは新しく発見し、向上させることができます。そして、神様との関係を育むことができます。
③神様は男と女を平等に造られ、二人とも神様との特別な関係の中に置かれました。
私たち人間は、他の動物とは異なる特別な存在として作られました。それは、私たちがより成長し、神様とさらに深い関係をきずいていくためです。
4.火曜日:神が人と共に(創1:28、29)
創世記1:28、29を読んでみましょう。
「神は彼らを祝福して言われた。『産めよ、増えよ、地に満ちて地を従わせよ。海の魚、空の鳥、地の上を這う生き物をすべて支配せよ。』神は言われた。『見よ、全地に生える、種を持つ草と種を持つ実をつける木を、すべてあなたたちに与えよう。それがあなたたちの食べ物となる。』」
この言葉は、神様がアダムとエバに最初に語られた言葉です。この言葉は、人間がこの世界と関わりを持つことの大切さを述べています。私たち人間は、子孫を増やし、この世界の管理をします。また、神様が造られた植物を食べて成長します。神様は、人間にこの世界の主人となって、神様の造られた物のお世話をするようにと求めておられます。
人間がこの世界と関わりを持つということは、大きな祝福になります。神様の造られた物を通して、人間は満たされ、神様の愛や守りを感じます。人間は、その神様の愛に感謝して、神様と愛の関係をさらに広げます。そうして地球を神様と人間の愛の関係で満たすことが、神様の計画でした。
5.水曜日:その木のところで
神様は創造した素晴らしい世界、エデンの園に1つの木を置かれました。善悪の知識の木です。
「主なる神は人に命じて言われた。『園のすべての木から取って食べなさい。ただし、善悪の知識の木からは、決して食べてはならない。食べると必ず死んでしまう。』」(創世記2:16、17)
神様は、エデンの園に善悪の知識の木を置くことによって、アダムとエバに自由に考え行動する機会をお与えになりました。神様は、同じように私たち人間に自由意志(※自由に考え行動する力)を与えています。この善悪の知識の木(自由意志)は、神様との関係に対して、前向きに応えるか、否定的に応えるかを迫ります。アダムとエバは、この自由意志を使い、神様に否定的に応えてしまいました。私たちはこの自由意志を日々どのように用いていくべきでしょうか。
6.木曜日:関係を壊すもの
アダムとエバは、ヘビ(サタン)の誘惑により、善悪の知識の木の実を食べ、神様との関係を否定してしまいました。神様との関係から離れることを自ら選んだのです。その結果、神様が造った美しい世界に罪が入り込みました。神様と人間の関係が壊れ、神様と人間は共に過ごすことができなくなりました。その関係は今も続いています。私たちは痛みや苦しみ、病気を経験し、死に向かう存在となってしまっています。
神様はそのような罪の状況を誰よりも悲しまれます。そして、私たちに希望と約束をお語りになりました。善悪の知識の木の実を食べたアダムとエバの前で、ヘビに向かって神様はこう語りました。
「お前と女、お前の子孫と女の子孫の間にわたしは敵意を置く。彼はお前の頭を砕き、お前は彼のかかとを砕く。」(創世記3:15)
お前というのはヘビのことです。女はエバです。神様はヘビとエバ、ヘビの子孫とエバの子孫の間に敵意を置くと言います。「敵意」は、「憎しみ、恨み、対立」などとも訳すことができる言葉です。神様は、エバを誘惑したヘビを憎しみ、恨むのです。
そして、最後の一文です。「彼はお前の頭を砕き、お前は彼のかかとを砕く。」これは救い主がサタンの頭を砕く、救い主の勝利を約束している言葉です。
アダムとエバは、罪の悲しみの中にいて、救い主が罪から助けてくださる希望を知りました。神様が助けると約束をしてくださったのです。私たちは、サタンの頭を砕いた救い主はイエス様であると信じています。神様の素晴らしい約束と救いの希望、十字架にかかってサタンに勝利されたイエス様に感謝をしたいと思います。
7.金曜日:さらなる研究
神様はご自身にかたどって私たちを造られたので、神様と私たちの間には愛の交わりがありました。罪が入ってきたことによって、この関係は壊れましたが、神様は救いの計画を立て、イエス様の十字架によって壊れた関係を回復しました。私たちは神様に感謝し、神様との交わりを通して、愛の関係を広げていきましょう。
話し合いのための質問
・私たちは今、どのように神様とイエス様の大きな愛に応えることができるでしょうか。
・人間の幸福にとって、愛の関係はどのように欠かせないものですか? 神様と人間、家族、友達、仕事、地域など、それぞれの関係の中で愛の関係を持つことはどのように大切ですか?