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第1課 パウロとエフェソの信徒 小濱守宏
1.安息日午後:今週のポイント
パウロは、エフェソの人々にイエス様を伝えました。イエス様を受け入れたエフェソの人々は愛と喜びに満ちていました。しかし、時間が経って、その喜びは消えてしまいました。
喜びの消えたエフェソの教会の人々のために、パウロは手紙を書きました。この手紙は、人種や考え方の違う人々が、一緒にキリストの戦士になるという内容です。今週、私たちは神の教会を建てる戦士について学びます。
2.日曜日:エフェソへ向かう伝道者パウロ
エフェソは港街で、25万人も暮らす大都会です。そして偶像(アルテミス)礼拝が盛んな都市です。そんな場所にパウロは3年間住んで伝道しました。
パウロは、イエス様を多くの人々に伝えました。大都市であるエフェソは、ユダヤ人やギリシャ人などいろんな国の人々が集まっていたでしょう。
沢山の人がイエス様を信じてクリスチャンとなりました。そして、今まで信じていた偶像の神様を捨てました。しかし、中には偽クリスチャンもいました。イエス様が嫌いな悪霊達は、この偽クリスチャンに怒りをぶつけます。霊的戦いの始まりです。パウロがエフェソで伝道することにより多くのクリスチャンが生まれましたが、同時に大きな迫害も始まったのです。
3.月曜日:野外劇場での暴動
月曜日は、伝道者の強さについて学んでみます。
偶像を作って商売している人たちが「・・あのパウロは『手で造ったものなどは神ではない』と言って、・・多くの人を説き伏せ、たぶらかしている。」(使徒19:26)と言ってパウロを訴えました。偶像を売っている人たちにそそのかされた群衆約2万5000人は、野外劇場に入り、2時間も「アルテミスは偉大な方」と叫び続けます。「・・彼らは、パウロの同行者であるマケドニア人ガイオとアリスタルコ・・」を捕らえています。2人の命が危険にさらされている中、エフェソのクリスチャンは協力し合って暴動を収め2人を救出します。まさに奇跡です。神様は生きておられます。
この事件のためにパウロは、エフェソから離れなければなりませんでした。しかし、パウロは、エフェソの人々との関係は切れませんでした。パウロはエフェソ教会の長老たちと会って励ますと同時に、パウロ自身が今後直面する困難と二度と長老達と会うことはないことを伝えます。パウロとエフェソのクリスチャンから、伝道は命をかけるくらい尊い働きであることを教えられました。
4.火曜日:エフェソの信徒への手紙を聞く
火曜日は、パウロが書いた手紙について学びます。
パウロがエフェソを去ったあと、伝道は進み家の教会が増えました。その家の教会に集まる人々のためにパウロは手紙を書きました。きっと、多くの教会員がこの手紙の朗読を聞いたことでしょう。
この家の教会は、パウロが願っていたユダヤ人やギリシャ人、奴隷や主人といった階級や考え方の違う人々が一緒になってイエス様を礼拝する一つの家族となっていました。エフェソの信徒への手紙は、神の家族に宛てて書かれた手紙です。
エフェソの信徒への手紙の特徴
① 2:11~22 ユダヤ人と異邦人が一緒に教会を建てる。
② 4:17~32 一致を育む新しい生活を実践する。
③ 6:10~20 共に立つキリストの戦士の集まり(軍隊)
キリストにある一致がエフェソの信徒への手紙の特徴です。
5.水曜日:当時のエフェソの人々
水曜日は、自分の安全よりも信仰第一と考えるパウロについて学びます。
パウロは、パウロの投獄によってエフェソの人々が動揺しないように、また、困難の中にあっても強く信仰を保つ様に励ましています。また、エフェソの人々が悲しみと不安な気持ちにならない様に「信仰によってあなたがたの心の内にキリストを住まわせ、あなたがたを愛に根ざし、愛にしっかりと立つ者としてくださるように。」(同3:17)と手紙に書きました。パウロの思いやりは、信仰第一とする心から生まれるのかもしれません。
6.木曜日:エフェソの信徒への手紙 ―― キリストに満ちた手紙
木曜日は、この手紙のテーマについて学びます。
パウロは、エフェソのクリスチャンが、この世をキリストの愛に包まれた世界にするために働く姿を思い浮かべながら手紙を書きました。
キリストの愛に包まれた世界とは、「・・あらゆるものが、頭であるキリストのもとに一つにまとめられます。天にあるものも地にあるものもキリストのもとに一つにまとめられる。」(同1:10)一致した世界です。私たちは、一致した愛の教会を作ります。それがテーマです。
7.金曜日:まとめ
今週は、神の教会を建てる戦士について学んできました。
イエス様の愛に触れたエフェソの人々は、今まで大切にしていた、銀貨5万枚(現在の約6億円)もする魔術、呪文、呪いが書いてある書物を捨てたのです。神様に立ち返って、神の軍隊に入隊したのです。
神の戦士となったエフェソの人々は、サタンの攻撃の的となりましたが、神様はパウロを通してちゃんと備えを与えました。それがエフェソの信徒への手紙です。
私たちも神様の軍隊に属する戦士です。エフェソの信徒への手紙を用いて戦いに備えたいと思います。