安息日学校部

神様のサプライズ

神様のサプライズ


2022年3期アドベンチスト・ミッション

人生は驚きでいっぱいです。神様は、私たちに驚きを与えてくださいますが、時に、嬉しい驚きを与えてくださいます。

山火事からラマの群れを救出し、安全な牧草地に移しました。すると1ヶ月半後、突然、群れに赤ちゃんがいたのです。とてもびっくりしました。赤ちゃんが生まれるなんて思ってもいなかったからです。しかし、結果的にこの赤ちゃんラマが大きな慰めになりました。私達だけでなく、地域の人々にとってもです。まるで、神様がぬいぐるみをくださったようでした。

彼は、最初から人が大好きなラマでした。生まれて初めて立ったときも、まっすぐ子どもに向かって行きました。それからずっと人が好きで、犬が好きで、子どもが大好きでした。とても穏やかなラマだったので、人々の心を癒すセラピーラマにしたらどうだろうかと思いました。

今ラマは大人気で、ラマの絵やおもちゃなどいろいろなものがあります。しかし、神様は本物を与えてくださいました。そして、そのラマを分かち合えることは大きな喜びです。炎の中で母親に守られてきたこの小さなラマのために、神様は様々なドアを開いてくださいました。

名前はフェニックス・ホープにしました。フェニックスは、焼かれても灰の中から再生すると言われる不死鳥、ホープは、希望という意味です。生き残った人々は、フェニックス・ホープと聞けば、希望によって、再生することを思い出すのです。

神様のタイミングは、早まることも遅れることもありません。神様はご自分が何をなされるかを前もって知っておられ、計画をお持ちだからです。そのことを、フェニックスを通して教えられました。私はフェニックスと何をするか、どこに行くか、その日の予定を知っています。しかし、優しく穏やかにゆっくりする必要がありました。神様も同じように私に語りかけてくださっていると気づかされました。

神様のお働きとご栄光のためにフェニックスを役立て、人々に喜びを与えることができるかもしれない。セラピーラマにすべきではないか? 私たちは、週に1回診療所に連れて行くことにしました。今では金曜日の習慣になっています。

フェニックスは診療所の前に立って、来る人全員に挨拶をし、1人ひとりが大切な存在であることを感じさせてくれます。すぐそばに近寄り、鼻で触れ、「あなたに興味があります。あなたは誰ですか。一緒にいたいです。撫でてください」と言ってくれるからです。

本当に驚くべき、思いがけない喜びでした。沢山の人に挨拶すればするほど、フェニックスは穏やかになりました。フェニックスは1人ひとりに興味を持ち、相手のすぐそばに近寄ります。ラマは鼻で挨拶するので、鼻で人の手に触れたり、身をかがめると鼻で顔を触ったりします。ウサギのように柔らかく、モコモコしています。

フェニックスはただそこにいるだけで、出会う人を幸せにし、喜びを与えます。撫でてみると、柔らかく、モコモコしているので、触った人は、元気づけられます。私たちの存在も、神様を幸せにします。私たちは神様を喜ばせご栄光を現すために生きているのです。

診療所の周りは焼けつくされ、まるで戦場のようです。しかし、フェニックスを見ると、人々の心は彼でいっぱいになります。神様は私達に、この素晴らしい小さな癒しを与えてくださり、私達の意識を神様の創造に集中させ、真の平安を与え、他に心を向けることがあると気づかせてくださったのです。