安息日学校部

氷の上に建つ教会

氷の上に建つ教会

アラスカは、過酷な気候と地形、そして孤立した環境から、「最後の未開拓地」と呼ばれています。そのほとんどの村には飛行機でしか行くことができません。

そんなアラスカにベセルという村があります。べセルは、Y-Kデルタと呼ばれる地帯にある55の小さな村に、食料やその他の物資を供給する拠点です。これらの村へは、川が凍結して、氷の高速道路網ができたときのみ、車でアクセスできます。

この広大な地域で唯一のセブンスデー・アドベンチスト教会がベセルにあります。天候や交通手段の困難にもかかわらず、教会のメンバーは自分たちのコミュニティに影響を与える方法を持っています。

〈フランク・ローレンス〉ホームレスの人たちがここに来ます。地元では「ホームレスの教会」として知る人もいます。

〈エイダン・ケラー〉私たちは安息日の度にパトラックを開いています。また、寝ることができる場所も提供しています。教会は、彼らにとって、少なくとも週に一度はメッセージを聞き、暖かい食事をとることができる場所なのです。

〈フランク・ローレンス〉こうした伝道の結果、バプテスマを受けた人もいます。

ベセル教会では、大人のための聖書クラスだけでなく、青少年のためのパスファインダーも始めました。フィリップとダーリーンはアラスカ先住民の夫婦で、聖書クラスの看板を見て教会を訪れました。

〈フィリップ〉「天使の講演会」と書いてあったので、「ちょっと行ってみようかな」と思ったのです。

〈ダーリーン〉講演会で、私の心は温かくなりました。「罪を告白して悔い改める時、あなたはイエス様と一緒にいるのです」と聞いたからです。今まで聞いたことのないメッセージでした。

〈フィリップ〉講演会の最終日に私たちはバプテスマを受けました。

信徒が増えたため、スペースが足りなくなりました。しかし、教会の建物は倒壊しつつあります。

〈フランク・ローレンス〉ここベセルには、気候変動に敏感な永久凍土があります。場所によっては、その厚さが数十センチしかありません。

永久凍土とは、何年も凍っている地層のことです。永久凍土が解けると、その上にある建物は倒壊することがあります。ベセル教会の地盤は均一ではないため、修繕が必要なのです。

〈エイダン・ケラー〉私たちはこの地帯で宣教活動をしていますが、建物が倒壊すると、やりたいことができなくなります。私たちはY-Kデルタ地帯で唯一アウトリーチをしている教会です。ここはとてつもなく広大な地域です。私たちが拠点、中核となり、地元コミュニティを支援することができれば、より多くの人々を派遣することができます。

今期の13回献金の一部は、より大きく安全な建物を建設するために用いられます。

皆様の献金と祈りは、この広大な未開拓伝道地域の拠点であるセブンスデー・アドベンチスト・ベセル教会が神様の働きを成し遂げるための助けとなります。プロジェクトへの皆様のご支援を感謝いたします。

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