2022年3期アドベンチスト・ミッション
フェルディナンドとアナ・スタール夫妻は、南米に福音の種をまきました。そしてその種は、その後何年にもわたって他の宣教師たちの働きによって芽を出すことになります。1909年、スタール夫妻は、米国を出発すると、ボリビアとペルーの先住民に長年奉仕し、学校や教会を設立しました。
また、2人は、20代前半の新婚カップル、後に中南米で生涯をかけて宣教活動を行うフォード夫妻のような宣教師たちへの指導も行いました。
一方ブラジルでは、リオとジェシー・ハリウェル夫妻がアマゾン川流域の人々に奉仕しました。2人は、伝道が極めて困難な川沿いで何年も働きます。「光を運ぶ人」を意味する「ルゼイロ号」という伝道用のボートを作って使って、人々に礼拝や医療を届けました。
ハリウェル夫妻が奉仕した人々は、30年間でおよそ25万人にも及びます。2人の遺志は、希望と癒しを届けるルゼイロ号を通して、今も、生き続けています。
南米地域には250万人以上のセブンスデー・アドベンチストがいます。そして、大勢の教会員が発想力豊かな方法で地域社会に奉仕しています。
ブラジル育ちのジャイールは、若い頃、人々から信頼されず、問題ばかり起こす人だと思われていました。その後アドベンチストのメッセージを学び、イエス様に心を捧げる決心をしました。そして、キリストを受け入れた彼は、自分のタラントを活かして他の人を助けたいと思うようになりました。
人々が、自分をどのように思っているかを知っていた彼は、地域の子どものためにユニークな伝道方法を思いつきました。
自分の自転車工房を、都市伝道センターに変身させたのです。教会の子どもたちに、近所の友達を誘って自転車に乗ることを勧めました。すると、30人以上の子どもたちが参加しました! 古い自転車を修理し、持っていない子どもにはプレゼントしました。この活動は「フレンズ・オブ・バイク」と名付けられました。
「フレンズ・オブ・バイク」は、自転車に乗った後、聖書研究を行います。その結果、2人の子どもがバプテスマを受け、現在3人の子どもがバプテスマを受ける準備をしています。
今日、地域の人々はジャイールを信頼しています。彼は、変えられたからです。昔、彼を批判していた人達は、今、子どもや孫たちを彼の自転車工房に送っているのです。
ジャイールは、南米地域の教会員が「全員参加伝道」を心がけ、希望のメッセージを人々に熱心に広めている一例に過ぎません。
この地域のために、また、この地域で神様がなさっておられる伝道活動のために、お祈りください。皆様のご支援を感謝いたします。