コトル湾には、教会、ビーチ、城郭都市が点在しています。年間を通して天候に恵まれているため、ここには多くの観光客が集まってきます。事実、モンテネグロという国は、人口の3倍近い観光客を毎年受け入れています。
ゼレニカの町の海岸沿いでは、アドベンチスト教会が長年にわたってサマーキャンプを開催しています。イリヤは、この地域を開拓伝道した最初のアドベンチストの一人で、開拓当初の困難をよく覚えています。
〈イリヤ(ゼレニカのアドベンチスト開拓者)〉
伝道の働きはここで組織され、1940年代に始まりました。しかし、第二次世界大戦直後、この地域を統治していた共産主義政府の大きな抵抗にあいました。そのために、家に集っていた兄弟姉妹たちは、数多くの問題に直面しました。彼らは集まることを禁止されたのです。法律が少し緩和されて、落ち着いてくると、礼拝は家で行うことができるようになりました。しかし、報告する必要がありました。
やがて、私たちはこの建物を教会として購入しました。
しかし、金曜日の夜、礼拝が一度だけ行われたあと、土地と建物は没収され、地元当局のものになりました。教会指導者たちは別の場所を見つけて、夏にユースキャンプを始めましたが、当時は許可されておらず、危険なことでした。現在、ゼレニカで働くダニロ牧師は、子どもの頃にキャンプに参加し、その経験が牧師として生きる、きっかけとなりました。
〈ダニロ(ゼレニカの牧師)
28年前、私たちはここでユースキャンプを始めました。テントがたくさん張られ、礼拝し、賛美し、共に聖書を学びました。この場所で、 何年もユースキャンプが行われました。
およそ35年後、教会は元の土地と建物の所有権を取り戻すことができました。
〈イリヤ〉
共産主義が倒れたとき、モンテネグロでも政権交代が行われました。その後まもなく、奪われていた、この建物が戻ってきたのです。
敷地内にある既存の建物は、何十年もの間、若者や子どもたちのサマーキャンプやミッションキャンプのために使われています。ここで多くの若者がイエス様に心を捧げ、近くの海でバプテスマを受けています。
しかし、築90年近いこの建物は、老朽化が急速に進んでいます。これまで何度も修繕してきましたが、もはや修復不可能な状態です。最新の安全衛生規格を考慮すると、既存の建物を取り壊し、新しい建物を建てることが最善な選択です。
今期の13回献金の一部は、この施設のために用いられます。
〈ダニロ〉
私たちはビジョンを持って、この地域だけでなく、教団や支部全体の若者や大人たちに年間を通して奉仕できる、新しい建物が与えられるように祈っています。
ユースキャンプを継続するだけでなく、新しい建物を外部のグループに貸し出し、維持費を得ることもできます。この施設を地域の必要に応える感化センターにしたいと考えています。
モンテネグロのプロジェクトのため、これらの計画が地域の人々の心に触れるようお祈りください。13回献金のへのご支援を感謝いたします。
2023年3期アドベンチスト・ミッション
アドベンチストミッション