安息日学校部

ポリ、ポリ、ポリ (フィリピン)

ポリ、ポリ、ポリ (フィリピン)

小さな男の子はとても悩んでいました。手足がかゆくて、どうしたら治るか、わからなかったからです。

男の子と家族は、病院から遠く離れたところに住んでいました。近くにお医者さんや看護師さんもいません。フィリピンの山に住んでいたのです。村にいるほかの子どもたちも手足にかゆみがありました。どうしたら治るか、みんなわかりませんでした。

ある日、2人の若い女性が村にやって来ました。男の子は、彼女たちが宣教師だと言っているのを耳にしました。1年間、村に住むことも聞きました。それから、そのうちの1人が、男の子を見つめ、神様のお話を聞きに来ませんかと、招待しました。

「川のところにいらっしゃい。お友だちも誘ってね」と、彼女は笑顔で言いました。

やがて、男の子とたくさんの子どもたちは、2人の宣教師と一緒に川岸に座りました。1人の宣教師がきれいな絵が描かれた本を開き、神様のお話を始めました。男の子は興味深く聞いていました。しかしその時、手がかゆくなりました。かゆいところをかきました。今度は足がかゆくなりました。それから別の手と足もかゆくなりました。ほかの子どもたちも同じようにかゆくなり、みんな、かいて、ポリ、ポリ、ポリ。お話に集中するのがむずかしくなってしまいました。

宣教師たちは、子どもたちがかゆみに悩んでいることに気づき、彼らの手や足を注意深く観察しました。

「いい考えがあるわ」と、宣教師が言ました。「私が小さい頃住んでいた村で、同じような発疹(ほっしん)を見たことがあるの。その時、グアバの葉っぱを煮て、手と足を浸したの。それをここでもやってみましょう。」

宣教師たちは子どもたちに、村にグアバの木があるかどうか尋ねました。男の子はグアバの木を指差しました。彼女たちは、その葉っぱを集め、子どもたちに家からバケツやボウルを持ってくるように言いました。男の子は急いで取りに行きました。

戻ってくると、宣教師たちは大きな鍋でグアバの葉っぱを煮ていました。次に、鍋を火から下ろし、冷めるのを待ちました。待っている間、宣教師たちは楽しい讃美歌を教えてくれました。それからバケツやボウルに冷ました鍋の水を注ぐと「さあ、神様にお祈りしましょう」と言いました。そして、目を閉じ、手を組んで祈る方法を教えてくれました。「神様、この子たちをどうぞ癒してください。イエス様のみ名によって祈ります。アーメン。」

男の子とほかの子どもたちは両手を浸して、20分待ちました。それから水を取り替え、今度は足を浸して、20分待ちました。讃美歌を楽しく歌っていたので、時間はあっという間に過ぎました。

それから毎日、宣教師たちは木の葉を煮て、祈り、子どもたちの手足を浸しました。また、親たちにもやり方を教えました。そして2週間後、子どもたちの発疹は消えました。みんな大喜びです!

それから、再び宣教師たちは、神様のお話をするために子どもたちを川岸に招きました。男の子も行きました。もうかゆくなくなったので、集中してお話を聞くことができます。男の子は、祈りに答え、自分を癒してくれた神様について、もっと知りたいと思いました。

二人の若い女性は、1986年の13回献金によって建てられた研修センターで宣教師になる訓練を受けました。

アジアのより多くの子どもたちにイエス様を伝えられるよう、今期の13回献金へのご協力をお願いいたします。

(ADVENTISTMISSION.ORG)

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