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第6課 2人の証人 下村和美
1.安息日午後
中世(1100年ごろから1600年ごろの500年間)の教会では、聖書がバラバラにされ、聖書を信じる忠実な神様の民(クリスチャン)は疑われ、捨てられ、修道院で鎖につながれ、広場で焼かれるなど、※1迫害されました。フランス革命によって「神様はいない」という考え方が国の宗教となりました。しかし、聖書は復活し、輝きを放ってきました。
※1迫害:疑われ、捨てられ、修道院で鎖につながれ、広場で焼かれるなどひどく苦しめていじめられること
2.日曜日:2人の証人
ゼカリヤ4章、黙示録11:3~6を読みましょう。
旧約聖書のゼカリヤ書4章と新約聖書の黙示録11章に書かれている「オリーブの木」について。オリーブの木から取れる油は燭台に注がれ、燭台が光を放ち続けるようにしていました。オリーブの木の油は「聖霊」を、燭台は「神様の言葉」を表します。
黙示録11章の幻は、神様の言葉(光)を聖霊(油)によって世界中を照らし、世界中に宣べ伝えられることを表しています。
2人の証人とは、神様の言葉(光)をこの世に伝えている「旧約聖書」と「新約聖書」です。
3.月曜日:預言の期間
ダニエル書7:25と黙示録11:2,3,12:5,6,14、15を読みましょう。
神様の敵(サタン)は1260日間、神様の言葉(聖書)を※2踏みにじります。神様の2人の証人である「旧約聖書」と「新約聖書」は、この同じ1260日の期間に神の敵(サタン)が働く期間について預言します。1日は1年を表すので、1260日間は1260年間となります。
・民数記14:34 「その一日を一年として、」
・エゼキエル書4:6 「わたしは一日を一年として」
ダニエル書7:25はローマ帝国の分裂後に起こって来た「小さな角」(ローマ法王)の勢力が「1時期、2時期、半時期」の1260年の間、神の民(クリスチャン)を※1迫害すると言っています。「1時期」とは1年のことで360日です。「2時期」とは2年のことで360日×2年で720日、「半時期」とは1年の半分を示し、360日÷2=180日となりますから、「1時期、2時期、半時期」は360日+720日+180日となって1260日となります。この1260日の期間は「1260年間」として、黙示録12:6では「千二百六十日」、黙示録12:14では「1時期、2時期、半時期」、黙示録11:2,3では「四十二か月」と「千二百六十日」の両方で表し、いろいろな見方で説明しています。
「1時期、2時期、半時期」 = 1260年
・1時期 = 1年 = 360日
・2時期 = 2年 = 720日
・半時期 = 半年 = 180日(360日÷2)
360日+720日+180日 =1260日
1260日の期間 = 1260年間
・黙示録12:6では「千二百六十日」
・黙示録12:14では「1時期、2時期、半時期」
・黙示録11:2、3では「四十二か月」と「千二百六十日」
神様の聖書を無視して、西暦538年から1798年までの1260年の間、ローマ法王に絶対に従わなければならない時代にローマ法王が支配するローマ教会はヨーロッパ全土に広まりました。この人々の心を神様から引き離す暗黒の時代にも、神様の言葉(聖書)はワルド派、ヨハン・フス、ヒエロニムス、ルターなどによって広められました。
※2踏みにじります:無視すること
4.火曜日:2人の証人が殺される
黙示録11:7~9を読みましょう。
1798年2月10日、ナポレオンの命令で教皇ピウス6世は捕まえられて、死亡。教皇ピウス6世の死で、聖書のダニエル書と黙示録に示された預言の1260年間のローマ法王に絶対に従わなければならない時代が終わりました。※3フランス革命の政府は、聖書を路上で焼き、神様は存在しないと宣言し、神様の2人の証人である「旧約聖書」と「新約聖書」をこの世からなくすために働き、神様の2人の証人である「旧約聖書」と「新約聖書」を読めなくしてしまいました。この聖書を読めなくしてしまった状態が三日半(黙示録11:9)、=3年半、1793年11月26日から1797年6月17日の期間、パリで宗教禁止令が出されました。
※3フランス革命:市民により国王が支配する政治を倒した後の時代
5.水曜日:復活した2人の証人
黙示録11:11,詩編119:89,111:7,8を読みましょう。
フランス革命が終わると、神の言葉(聖書)は、再び誰でも読めるようになります。18世紀末、神様は、地の果てまで福音を宣べ伝える男女を起こされました。黙示録の預言が予告したように、神様の言葉(聖書)に従おうとする人々に新しい命を吹き込んでいます。
6.木曜日:真理の勝利
黙示録11:15~18を読みましょう。
キリストとサタンの大争闘(大きな戦い)は、キリストがサタンに勝利することで終わります。罪は宇宙から永遠になくなります。「人間の権威の上に建てられたものはみな崩れますが、神の不変の言葉の上に基礎を置いたものは、永遠に立つのである」(『希望への光』1732頁、『各時代の大争闘』15章)。私たちは信仰を通して恵みによってのみ救われますが、神様の律法に従うことは、私たちの信仰が本物であるかを明らかにします。
7.金曜日:さらなる研究
1260年の霊的暗黒時代、フランスは神様を拒み、聖書を捨てて、サタンのなすがままとなりました。教会が神様の光を受け入れなければ、宗教は形式化(神様がいない形だけになること)し、神様を信じる心は失われます。