第6課 アブラハムの子孫 下地英樹
- 今週のポイント
1.今週は、アブラハムの子孫について考えます。
2.神は、地上の特別な代表者としてヘブライ人(イスラエル)をお選びになりました。イスラエルが特別に優れていたから選ばれたわけではありません。「イスラエルは、彼らに対するヤハウェの愛によって選ばれたのである」(聖書研究ガイド44頁)。彼らは、神の一方的な愛と恵みにより神の民として選ばれました。「‥‥‥この選びは完全に神の側の行為であり主の恵みの表れであったという点です。民の側には、この恵みに値するものは何もなかったということです。恵みとは受けるに値しない者に与えられるものだからです」(聖書研究ガイド44頁)。
3.神との契約には義務が伴います。聖書には「もしあなたがあなたの神、主の声に必ず聞き従い、今日わたしが命じるすべての戒めを守り行うならば‥‥‥」(申命記28章1節 ・聖書協会共同訳)と記されています。神の声に聞き従い、すべての戒めを守り行う時に祝福が与えられるとはっきり明記されているのです。同時に、神の声に聞き従わず、戒めと掟を守り行わなければ、あなたがたに呪いが臨むことも記されています。
4.神との契約は愛によって結ばれる契約であり、それは結婚の誓約のようなものです。「神が私たちと結ぶことをお望みになる契約とは、単に自分たちの利益だけを求めて交わされるビジネスの世界の冷たい法的な協定のようなものではありません。主ご自身が聖書の中にたとえておられるように、神との契約は献身であり、誠実かつ神聖な結婚の誓いのようなものです」(聖書研究ガイド46頁)。
5.神はいつの時代でもご自分の民を持っておられます。その人々は「残りの者(残りの民)」と呼ばれ、神様の栄光を国々に伝えるために、神から召し出された人々です。
- ディスカッションのためのテーマ
1.アブラハムの子孫とは誰の事でしょうか?
2.神はイスラエルと、どのような契約の約束を結ばれましたか? また、その約束にはどのような条件が伴いましたか?
3.どうすれば、主との深い愛の関係を築くことができますか?
4.残りの者たち(残りの民)にはどんな特徴がありますか?
- 補足・コメント
アブラハムの子孫とは誰の事を指すのでしょうか? もちろん、実際のアブラハムの子孫であったイスラエル人を指すでしょう。神様はアブラハムに対して、あなたの子孫を祝福すると約束されました。しかし、ガラテヤの信徒への手紙3章26-29節をみると、イエス・キリストを信じる者が約束の相続人であり、アブラハムの子孫であるとも書かれております。つまり、アブラハムの信仰に倣い、神の言葉に聞き従い、イエス・キリストを救い主として信じる者がアブラハムの子孫であり、約束の相続人であると聖書は記しているのです。イエス・キリストを信じる者には素晴らしい約束が与えられています。