安息日学校部

第1課 聴覚しょうがい者用 磯部 豊喜

2022年第1期「主のために管理する-主がおいでになるその日まで

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第1課  神の家族の一員として 磯部 豊喜

 

1.安息日午後

新しい2023年を迎えました。今年の第1期は「主のために管理する」です。そして副題が「主がおいでになるその日まで」となっています。すべてのものは、神様から与えられていますが、わたしたちはそれを管理(いつも好ましい状態に)することが求められています。神様がアダムとエバを造られた理由の一つは、神様のものであった動物や植物に名前をつけ、園を守り、その子たちで世界をいっぱいにすることでした。神はご自分で造られたものをすべて、神の家族にお選びになった人間にまかせられました。まかせられたということは、すばらしいことです。信頼しているという証拠だからです。そういう意味では、人間はみな神の家族の一員です。

 

2.日曜日:私たちは神の家族の一員

家族と言うとき、私たちの家族の中心にあるのは「父」だと思います。その父のもとに家族がいるように、私たちの本当の「父」も「天の父」と呼ばれていて、その「天の父」はすべての源(中心)です。「こういうわけで、わたしはひざをかがめて、天上にあり地上にあって『父』と呼ばれているあらゆるものの源なる父に祈る。」(エペソ3:14、15)と聖書に書かれています。そして主が、私たちを「あなたは私の家族だ」と呼ぶときには、私たちは「神の子」の仲間に入ります。イエス様がその長子です。神の家族で求められる最高の生き方は、互いに「愛し合う」ことです。天の父は私たちがイエス様の愛をたくさん受けて、「互いに愛し合うこと」をとても喜ばれます。愛し合う家族には、戦争も人種差別も起きません。クリスチャンは、愛の父を知り、人類を神の家族だと認める人々のことです。

 

3.月曜日:すべてのものの所有者なる神

この世界では国家の所有権(国のもの)があり、さらに国民にもそれぞれの所有権(その人のもの)があります。しかしそれらの本当の所有者は神です。林、獣、家畜、鳥、…世界にあるものは、「すべて私のものだ」と神は言われます。そのわけは、神はすべてのものの創造者だからです。イスラエルの2代目のダビデ王は、すべてのものは神のものであることを心から信じていました。彼は、①神のために家(神殿)を建てたいと願い、②この建築のための材料を集め(神殿建てたのは、息子のソロモンです)、③その材料も神から来たものであると語っています(⇒歴代誌上9:14)。私たちも同様で、神がすべての所有者であることを認めることが大切です。

 

4.火曜日:神の家族のための資産

神が人類に与えられた最大の賜物はイエス・キリストです。「神はそのひとり子を賜わったほどに、この世を愛して下さった。それは御子を信じる者がひとりも滅びないで、永遠の命を得るためである。」(ヨハネ3:16)、「しかし、彼を受けいれた者、すなわち、その名を信じた人々には、彼は神の子となる力を与えたのである。」(ヨハネ1:12)。

これらの聖句には、最大の神の賜物を信じる者の祝福が約束されています。救いも、神の子としての資格も、神の賜物(プレゼント)です。「わたしには乏しいことがない」(詩篇23:1)「食物を請いあるくのを見たことがない」(詩篇37:25)「いっさい必要を、イエス・キリストにあって満たして下さる」(ピリピ4:19)というみ言葉は、神を信じる者への神様のかたい約束です。

 

5.水曜日:神の家族の一員としての責任

神(イエス)は「心をつくし、精神をつくし、思いをつくして、主なるあなたの神を愛せよ」(マタイ22:37)と言われます。「尽くす」とは、「私心を交えず、力を出し切る(全力を注ぐ)」という意味です。果たして、私は全力を注ぐほどの愛を持っているでしょうか。申命記10:12,13、Ⅰヨハネ5:3では、神のご命令、または戒めを守ることが神を愛することであると教えられています。戒めを守ることによって、神の愛を知り、体験できるとも読むこともできます。主は、私どもに愛を尽くされました。その極みが十字架です。永遠の滅亡から永遠の命に導くために支払われた愛を考えることは、「尽くす愛」の土台になりますが、戒めを守ることによっても神の愛を体験し、愛が成長するとも言えます。

 

6.木曜日:天に宝を積む

マタイ6:20、21には「…天に、宝をたくわえなさい。あなたの宝のある所には、心もあるからである。」とあります。地上の宝はいつか終わりがきますが、天の宝はずっと続きます。ですが富める青年のように地上の宝を天の宝よりも大切にしている人がいます。富める青年が選んだ地上の財産はどうなったかでしょうか。エルサレムがローマ軍に包囲されてどうなったか。今日も同じです。戦争、犯罪、暴力、自然災害、貨幣価値の暴落…一瞬にして財産は消えます。天の銀行に預けることが大切です。「わたしは、サタンが彼の天使たちに命じて、キリストの再臨を待望し、神の戒めをみな守っている人々を陥れるために、特にわなをしかけるのを見た。…彼は言った。『しかし、われわれは、安息日を守る一派を憎む。彼らは常に、われわれに反抗し、われわれの民を奪って行って、憎むべき神の戒めを守らせる。行って、土地や金銭を持っている人々をこの世の思い煩いで夢中にさせよ。もし彼らの思いを土地や金銭に執着させることができれば、われわれは、まだ彼らを捕らえることができる。…彼らの前に、この世を最も魅力的に見せて、彼らがそれを愛し、偶像化するようにさせよ。』」(『初代文集』p.432〈復刻版p.236〉)天に宝を積む選びをしたいものです。

 

7.金曜日:さらなる研究

「あなたが自我を捨て、自分自身をキリストにささげるなら、あなたは神の家族の一員であり、父の家のものはすべて、あなたのものなのである。神の宝はすべて、今の世にあっても来るべき世にあっても、あなたに開かれている。…世界と、その中にあるすべてのものは、それがあなたに役立つ限り、あなたのものである。」(『祝福の山』p.138)は心に残る言葉です。

 

★1課のまとめ…神からの最大の賜物は、イエスと救いの計画です。この福音に触れ、生かされる時、私たちに与えられたこの世の賜物は、天にささげられる賜物へとかたちを変えていくことでしょう。