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はじめに 池増益男
みなさんは、神様の恵みに感謝し、喜びに満たされるとき、感謝と喜びをどのように神様に表したらよいかわからないことはありませんか。また苦しいとき、悲しいときにどう祈ったらよいかわからないことはありませんか。実は、そのような時にこそ詩編を読めば理解します。私たちと同じ人間の喜びや賛美、叫びや苦しみの祈りで書いてあるからです。詩編は神の民の祈りであり、イエス様もこの地上で詩篇を学び祈られました。私たちも詩編の学びを通して、神様の慰め、平安、喜び、力をいただきましょう。
第1課 詩編の読み方
1.安息日午後
[暗唱聖句]
イエスは言われた。「わたしについてモーセの律法と預言者の書と詩編に書いてある事柄は、必ずすべて実現する。これこそ、まだあなたがたと一緒にいたころ、言っておいたことである。」そしてイエスは、聖書を悟らせるために彼らの心の目を開いて、言われた。(ルカ24:44~46、新共同訳)
★救い主の地上生涯のことは聖書(旧約聖書=モーセの律法+預言者の書+詩編)の中にすでに書いてあるとイエス様は言われました。「詩編」は聖書の中に入っています。詩編は人間の歌でも祈りでもありません。神の言葉です。救い主イエス様のことも預言されているのです。
2.日曜日:古代イスラエルの礼拝における詩編
さあ、われらは主にむかって歌い、われらの救の岩にむかって喜ばしい声をあげよう。
われらは感謝をもって、み前に行き、主にむかい、さんびの歌をもって、喜ばしい声をあげよう。
(詩篇95:1〜2 口語訳)
★詩編はひとりで神を礼拝するときばかりでなく、イスラエルの民が一緒に神を賛美し、礼拝するときにも使われました。特に1年に3回(過越の祭り、仮庵の祭り、五旬節の祭り)のとき、エルサレムに上り、神殿で礼拝するとき詩編は大切なものでした。
3.月曜日:詩編記者の紹介
★詩編の多くはダビデ王によって作られました。その他に音楽担当になっていたレビ人のアサフ(50編、73〜83編)、コラの子ら(42編、44〜49編、その他)、さらにソロモン(72編、127編)、モーセ(90編)も作りました。
4.火曜日:折々の詩編(人生のさまざまの場面で作られた詩編)
たとえば
★詩編3編→反対や苦難からの救いを神に訴える歌(祈り)
★詩編33:1〜3→悩みや苦しみから助けてくださった神を、楽器(立琴)をもってほめたたえる歌
★詩編109:6〜15→善に対して悪を行う者を正しく裁いてくださいと訴える歌(祈り)
5.水曜日:霊感による祈り
これはダビデの最後の言葉である。/「エッサイの子ダビデの言葉。/高く上げられた者/ヤコブの神に油を注がれた者の言葉。/イスラエルの麗しい歌。主の霊は私の内に語り/主の言葉は私の舌の上にある。(サムエル記下23:1、2 新共同訳)
同様に、“霊”も弱いわたしたちを助けてくださいます。わたしたちはどう祈るべきかを知りませんが、“霊”自らが、言葉に表せないうめきをもって執り成してくださるからです。人の心を見抜く方は、“霊”の思いが何であるかを知っておられます。“霊”は、神の御心に従って、聖なる者たちのために執り成してくださるからです。(ローマ8:26、27 新共同訳)
★上の2つの聖句から、神を賛美するときも、神の言葉を語るときも、祈るときも、聖霊が働いてくださるのです。聖霊のお導きを心から求め、感謝して祈り、賛美しましょう。
6.木曜日:詩編の世界
問5 詩編16:8、44:9(口語訳44:8)、46:2(口語訳46:1)、47:2、8(口語訳4:1、7)、62:9(口語訳62:8)などを読むと、神がどんな方であることがわかりますか?
★神は天地の創造者、全地の王、正しい裁き主である。
★神は高い天におられるだけでなく、わたしの右にいてくださる。
★神はわたしたちの逃げるところ、苦しいときは必ず一緒にいて助けてくださる。
ですから、どんなときでも神に信頼しましょう!
7.金曜日:さらなる研究
★詩編は5つの書に分けられています。
第1巻(1〜41編)
第2巻(42〜72編)
第3巻(73〜89編)
第4巻(90〜106編)
第5巻(107〜150編)
詩編の多くはダビデ王と最初の王国時代(紀元前10世紀)のものですが、バビロンに捕え移されたあとまで詩は作られ集められました。
<話し合いのための質問>
★これまでの信仰生活の中で、詩編の言葉を通して励まされ、強められ、慰められ、またあるときには悔い改めに導かれた経験がありましたら、その聖句を皆さんと分かち合いましよう。