セブンスデー・アドベンチスト教会

三つの絆

三つの絆

「起きよ、光を放て。主は来たりたもう!」。この言葉をモットーに、日本における宣教使命を果たすため、いま私たちに三つの絆が求められています。それは「天との絆(Reach Up)」「教会の絆(Reach In)」「地域との絆(Reach Out)」です。
「天との絆」は、アドベンチスト一人ひとりが聖霊の器として整えられること、「教会の絆」は、キリストの愛による一致した教会、教団を形成すること、「地域との絆」は、すべてのアドベンチストが地の塩、世の光として地域にキリストを証しすることを意味します。私たちはこの三つの絆によって、大宣教命令に応え、人々をキリストの再臨に対する備えへと導くことを祈り求めています。
いつの時代も、この世界で最も欠乏しているのは人物です。聖霊にすべてを明け渡した神の器です。同様に、終末時代のアドベンチスト教会が最も必要としているものは、より良い組織や建物、新しい伝道方法ではなく、聖霊が用いることのできる人、つまり祈りにおいて力ある人です。「天との絆」に生きるアドベンチストが求められています。聖霊に満たされ、天よりの力にあふれたアドベンチストが最大の必要なのです。み言葉を大切にしましょう。777の祈り、新しく提唱されている234の祈りを実行しましょう。天につながるものだけが神に喜ばれる何事かをなすことができるのです。
キリストが最後に弟子たちに与えた新しい掟は重要なものでした。「あなたがたに新しい掟を与える。互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。 互いに愛し合うならば、それによってあなたがたがわたしの弟子であることを、皆が知るようになる」(ヨハネ13章34、35節)。キリストを頭とするキリストの教会には愛があります。相互の愛と一致があります。いま教会に来ている同信の友に対しても、長く教会を欠席している兄弟姉妹に対しても、いまだキリストを知らない人々に対しても、キリストの愛をもって愛するのがキリストの弟子の証です。分裂、不一致、争い、それは明らかに反キリストによる罪の種です。真実なキリストの愛に基づく「教会の絆」が求められています。
キリストは、この世の罪人を救うために天より降ってこられました。この人類救済の働きの完成を教会にゆだねられ、いま天の至聖所において最後のご奉仕をなさっています。教会は、キリストの再臨直前のこの時に、キリストの心をもって人類救済の最後の奉仕のために立ち上がらなければなりません。「大いなる救いにあずかった者がすべて、主のための伝道者になるように神は計画された」(『希望への光』65ページ)。いま「地域との絆」をしっかりと築き、すべての方々にキリストの愛を示し、永遠の福音を伝え、救いのみ国に招きたいと思います。地域の人々の救いに、キリストの教会は決して無関心であることはできないのです。

教団総理 島田真澄 アドベンチスト・ライフ2016年9月号