セブンスデー・アドベンチスト教会

三天使のメッセージ

三天使のメッセージ

主イエスは弟子たちに愛し合うように命じられました。愛し合うのであって依存し合うのではありません。愛し合うのが霊の教会です。依存し合うのは肉の教会です。そんなものが存在すればの話ですが。真に愛し合うものは、お互いに依存しません。なぜなら、ただイエス・キリストにのみ依存しているからです。イエスと聖霊を通して父なる神にのみ依存します。そこに初めて私たちがお互いに自由に愛し合う道がひらけます。

第一天使のメッセージは、創造主なる神に立ち返れということです。創造主なる神に依存しないとき、私たちは様々な誤ったものに依存するようになります。もちろん子どもたちが幼い頃は親に依存しているのですが、その成長の過程の中で、依存の対象は親から神に変わっていかないといけません。それが正しい家庭での宗教教育のあり方です。子どもたちが親から離れ、創造主なる神を見いだし、より頼むようになるように導いていくのです。
第一天使のメッセージは三つにして一つなる神のみにより頼み、他のものにより頼まない、真の自由への道を示しています。安息日はその創造主に週ごとに出会い、さらにこの方への信頼を深めていく聖なる時間なのです。

第二天使のメッセージは、「バビロンは倒れた」ということです。ユダ王国を滅ぼし、地上の聖所を破壊し荒廃させたのはバビロンです。同じように、天上の聖所で行われる大祭司イエス・キリストの取りなしと私たちを贖うその恵みのすばらしい業を、覆い隠してきたのが現在のバビロンです。そのバビロンが倒れたというのです。もはや私たちは教会の儀式や牧師の説教に依存しません。そのもたらす祝福を感謝して受けますが、そこに依存しません。なぜなら主イエス・キリストに直接つながることができたからです。
バビロンはまた、神との関係は教会を通してのみ可能との誤った教えで人々を神から遠ざけてきました。しかし、今や直接主イエスにあったものは、そのような教えに惑わされません。教会組織を支えても教会組織に依存しません。そして、教会組織は何よりもまだ救われていない人々を救うことがその第一の目的であることをよく知っています。終わりの時代に後の雨が降ったとき、私たちは何者にも依存しなくなるでしょう。愛し合っても依存し合わない真の霊の共同体がそこに出現するでしょう。そこには支配・被支配の関係は完全になくなるのです。世の人々はキリストの弟子たち、神の子たちが終わりの時代に出現するのを目撃します。

第三天使のメッセージは、獣への警告です。結局この世の力に屈服するか、私たちの造り主、贖い主の愛に全的に頼るかということです。獣がすべてを支配するように見える世界で私たちは、主イエスの贖いの恵みが確かな現実であることを証ししていくのです。

*聖句は©️日本聖書協会

アドベンチスト・ライフ2024年12月号
教団総理 稲田 豊