セブンスデー・アドベンチスト教会

救霊は神の働き、教会の使命

救霊は神の働き、教会の使命

「教会は人類救済のために神がお定めになった機関である」(『希望への光』1359ページ)。
救霊は神の願いであり働きです。同時に救霊は教会に与えられた最も大切な使命です。
復活のキリストは弟子たちに命じられました。「だから、あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい」(マタイ28章19節)。そして、約束されたのです。「あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして……地の果てに至るまで、わたしの証人となる」(使徒言行録1章8節)。
弟子たちは、「すべての民をキリストの弟子とする」というこの不可能とも思える命令に応えようと聖霊を受けるために必死に祈りました。「彼らは皆、婦人たちやイエスの母マリア、またイエスの兄弟たちと心を合わせて熱心に祈っていた」(使徒言行録1章14節)。そして、あのペンテコステの日、約束の聖霊の注ぎを受けたのです。
聖霊が降り、使徒たちはキリストを大胆に力強く証ししました。聖霊が働いて多くの魂を揺さぶり、叫びを起こしました。「兄弟たち、わたしたちはどうしたらよいのですか」。 ペトロが答えます。「悔い改めなさい。めいめい、イエス・キリストの名によって洗礼(バプテスマ)を受け、罪を赦していただきなさい」(使徒言行録2章37、38節)。その日、3000人が救われました。まさに神の働きです。聖霊が働いて多くの魂を救いへと導いたのです。その聖霊の働きに教会も応えました。使徒たちは臆することなくキリストを証ししました。そして多くの民をキリストの弟子としたのです。
教会はキリストを主とし、聖霊を通してキリストと一体となって働きます。キリストとの絆がしっかりと結ばれるとき、教会は初めて教会の使命を果たすことができるようになります。「わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である。人がわたしにつながっており、わたしもその人につながっていれば、その人は豊かに実を結ぶ。わたしを離れては、あなたがたは何もできないからである」(ヨハネ15章5節)。
北アジア太平洋支部は、2020年までに現在の70万人の教会員を100万人にしようという目標を立てました。可能でしょうか? 人間的に考えればとても可能とは思えません。しかし、現在礼拝に出席している30万人の信徒の数を向こう5年間でキリストに導くことができれば、これは到達可能な目標となります。各教会が、神の働きを信じ、神に協力するかどうかが鍵です。
日本教団もこの支部の目標に賛同することにいたしました。2020年までに5000人を救霊することにしたのです。可能でしょうか? もし私たちが、救霊は神の働きであると本気で信じ、祈り、聖霊の導きのままに愛をもってキリストを証しすれば、つまり教会の使命を忠実に遂行すれば、この目標は現実となると信じます。

教団総理 島田真澄 アドベンチスト・ライフ2016年7月号