セブンスデー・アドベンチスト教会

『Tell the World ~全世界に宣べ伝えよ』について

『Tell the World ~全世界に宣べ伝えよ』について

『Tell the World ~全世界に宣べ伝えよ』について

『全世界に宣べ伝えよ』は、1830年代に始まったミラー運動から、1863年のセブンスデー・アドベンチスト教会の設立、1870年代初頭にアドベンチスト教会最初の宣教師としてJ.N.アンドリュースをヨーロッパに派遣する決議をするまでの約40年間を描いた映画です。現在、教会員数2,000万人を超えるアドベンチスト教会の原点がここにあります。

※ この映画は、「ホープチャンネル」http://www.hopechannel.jp/ でご覧いただけます。

物語の背景

 1800年初頭、米国のキリスト教会の多くは千年期の後に再臨が来ると信じ、さらに「聖所」はこの世界であると理解していました。そのような時期にウィリアム・ミラーがダニエル書8章14節の「2300日の預言―聖所の清め」の真理を見出し、「再臨が近い」と訴えはじめました。やがてこのメッセージを何万人もが受け入れ、「ミラー運動」と呼ばれるようになったのです。しかし彼らが信じていた1844年10月22日にキリストは再臨されず、「大失望」を味わうこととなりました。

この運動に参加した多くの人々は離散してしまいましたが、100人ほどの小さなグループがもう一度聖書を徹底的に調べ直すことにしたのです。そこにジェームス・ホワイト、エレン・ホワイト、ジョセフ・ベイツなどがおり、後のセブンスデー・アドベンチスト教会組織の中心的役割を果たすことになるのです。

ちなみに日本では、明治維新前から西南戦争の時代にあたります。

主な登場人物

  • ウィリアム・ミラー:

若い頃は理神論に傾倒していましたが、やがて聖書を徹底的に研究してダニエル書8章14節の「2300日」の預言からキリストの再臨が近いことを見出します。当初は彼自身気乗りがしませんでしたが、各地でそれに基づいた説教を行うよう導かれ、「ミラー運動」が始まります。彼は大失望の後もキリスト再臨の信仰を持ち続けましたが、安息日の真理を十分には受け入れませんでした。エレン・ホワイトは神が彼の働きを十分に祝福し、彼の墓に天使を送って守られている光景を見せられました。 

  • エレン・ハーモン(後のエレン・ホワイト):

小学3年生の時に他の子供の投げた石が頭に当たって大怪我をし、それ以来病弱となって教育を受けることができなくなりました。しかし17歳の時に主から幻が与えられ、主の働き人として召されます。多数の著書があり、現在、140以上の言語に翻訳されています。スミソニアン財団は、アメリカの歴史上、最もアメリカに影響を与えた人物の一人に彼女の名前を挙げています。

  • ジェームス・ホワイト:アドベンチスト教会設立の中心となりました。エレン・ハーモンと結婚。
  • ジョセフ・ベイツ:元船長。アドベンチスト教会設立の中心的役割を果たします。
  • ジョシュア・ハイムス:ミラー運動を推し進める助けを行いました。大失望の後、彼はアドベント教会に加わりました。
  • レイチェル・プレストン:ミラー運動の最中から土曜安息日の真理を訴えました。
  • ウィリアム・ファンズワース:アドベンチストとして最初に土曜安息日を守りました。
  • サムエル・スノー:聖所の清めの日付を1844年10月22日と結論づけました。
  • ハイラム・エドソン:「2300日の預言」はキリストが至聖所に移り、天の聖所の清めの働きを開始することを示しているという真理を聖書から発見しました。
  • ユライア・スミス:アドベンチスト出版事業の初代編集長。
  • アニー・スミス:ユライア・スミスの姉妹。『希望の賛美歌』420番は彼女の作詞によるものです。
  • N.アンドリュース:アドベンチスト教会最初の海外宣教師としてスイスに派遣されました。アンドリュース大学の名称は彼の名前からつけられました。

製作過程の紹介

 この映画は、数年に及ぶ計画を経て、オーストラリア教団によって製作されました。撮影は、カナダなどの当時の家屋や風景が残っている地域で42日間にわたり行われました。俳優95名、製作スタッフ157名、エキストラは100名以上に及びます。

 

※ この映画は、「ホープチャンネル」http://www.hopechannel.jp/ でご覧いただけます。