安息日学校部

靴を履き替え、守られた日

靴を履き替え、守られた日

ダニールは、大喜びでした。友達と大好きなそり遊びに行くからです!

日曜日の午後、ダニールはお父さんがそりを車のトランクに入れるのを嬉しそうに見ていました。そりは普通のそりではなく、紫色のスノーレーサーです。スノーレーサーはシート、ハンドル、スキーの板がついているそりです。
そりを車に詰め込むと、ダニール、両親、友達は車に乗り込みました。
出発前に、お父さんがお祈りをしました。「神様、私たちを祝福し、道中をお守りください。アーメン。」

20分後、ゲレンデに到着しました。
セルゲイおじさんと別の車でやってきた友達も待っています。
ダニールと友達はゲレンデを登り、そりに乗りました! ダニールは、そりで丘を風のようにすべるのも、友達と遊ぶのも大好きでした。大喜びです。

2時間後、子どもたちは、まだ楽しんでいましたが、大人たちは寒くて疲れてしまいました。家に帰る時間です。
子どもたちは2台の車にのりこみましたが、ダニールのお母さんはブーツが濡れているので、先に乾いた靴に履き替えたいと言いました。
でも、セルゲイおじさんは早く帰りたいようです。「先に家に向かうから、家で会おう。帰ってきたときお茶が飲めるようお湯を沸かしておくよ」
寒いゲレンデの後の温かいお茶!みんな賛成しました。

それからお母さんは靴を履き替え、5分後に、出発する準備ができました。
出発前に、お父さんはお祈りしました。「神様、どうか私たちを祝福し、道中をお守りください。アーメン」

出発し、少し走ると、恐ろしい光景が目に飛び込んできました。交通事故が起きていて、1台の車が道路脇の雪山に、もう1台が木にぶつかっていたのです。
「セルゲイおじさんの車か?」お父さんが、雪に埋もれた車を見て言いました。

お父さんが車から出ると同時に、セルゲイおじさんも雪に埋もれた車から出てきました。
「大丈夫か?」とお父さん。
おじさんも、車に乗っていたみんなも無事でした。

助けを呼び、やがて救急隊員が到着しました。
木に衝突した車に閉じ込められた運転手を助けるため、車体を切断しなければいけません。
相手の運転手は酒を飲み、逆車線を猛スピードで走り、セルゲイおじさんの車に正面衝突しそうになりました。しかし、おじさんはギリギリのところでハンドルを切り、雪山にぶつかったのでした。酔った運転手は車のコントロールを失い、木に衝突しました。

ダニールは、神様が守ってくださったことに気づきました。自分たちの車がおじさんの後ろを走っていたら、酔っぱらいの車と衝突していたかもしれません。お母さんが靴を履き替えたおかげで、大事故が避けられたのです。
ダニールたちはほっとしてハグをし、お祈りしました。
「神様、みんなが助かって生きていることを感謝します」とお父さん。

最近、ダニールはどこかに行く前に必ず祈ります。「神様は祈りを聞いてくださるんだ。神様がどう答えてくださるか、僕はちゃんとわかっているんだ」

今期の13回献金の一部はダニールの故郷、ロシアの北極圏に、祈りを聞かれる神様について学ぶ特別センターを設立するために用いられます。皆様のご支援を感謝いたします。

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