安息日学校部

第5課 聴覚しょうがい者用 池増 信男

2024年第2期「大争闘

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第5課  困難に立ち向かう信仰   池増信男

 

1.安息日午後

[暗唱聖句]

「わたしは仰せを心に納めています/あなたに対して過ちを犯すことのないように。」(詩編119:11 新共同訳)

★今週の学びはイエス様とサタンとの大争闘という歴史の中で、聖書の教えが人生で真の目的と意味の基礎(土台)で、聖書にある永遠の真理を理解することが大争闘で最後の危機に備えることである事を学びます。

 

2.日曜日:神の言葉のみ(詩編119編より)

「あなたの命令から英知を得たわたしは/どのような偽りの道をも憎みます。」(詩編119:104)、「夜明けに先立ち、助けを求めて叫び/御言葉を待ち望みます」(詩編119:147)。

★御言葉を人生の灯火として受け止め、深く学び、※1瞑想することはダビデにとって最高の喜びでした。宗教改革者たちも、御言葉を一言一句大切にし、その約束を信じたので、信仰と勇気に満ち溢れました。困難な時代にある今も、御言葉は私たちの喜び、希望、そして光となる唯一(ただ一つ)のものです。日々御言葉を学ぶことが大きな喜びとなりますように!

※1瞑想:目を閉じて静かに考えること

 

3.月曜日:神の言葉を伝える

「神に感謝します。神は、わたしたちをいつもキリストの勝利の行進に連ならせ、わたしたちを通じて至るところに、キリストを知る知識の香りを漂わせてくださいます」(IIコリント2:14)。

★パウロは宣教活動が困難な時でも神が支えてくださるという信仰をもって、その働きを続けました。宗教改革者たちの一人であった英国人ウィリアム・チンダルは英国国教会の激しい反対にあいながらも聖書の※2翻訳に力を注ぎましたが、最後には逮捕・処刑されました。しかし彼の働きは報われ、死後4年後に4つの英訳聖書が出版されます。また75年後の1611年には欽定訳聖書が印刷されましたが、その大部分はティンダルの英訳聖書がそのまま用いられました。神様は宣教の働きを支え、導かれるのです。私たちも身近なところで信仰をもってキリストの証しに努めましょう。

※2翻訳:他の言語に変えること

※欽定訳聖書とは英国のジェームズ王の命によって翻訳された英語訳聖書のことです。

 

4.火曜日:霊によって啓発される

「何よりもまず心得てほしいのは、聖書の預言は何一つ、自分勝手に解釈すべきではないということです。なぜなら、預言は・・・人々が聖霊に導かれて神からの言葉を語ったものだからです」(IIペトロ1:20、21)

★聖書を正しく読むためには、聖霊の導きを祈りながら読み、理解させて頂くことが大切です。なぜならば聖書を書かせた方は聖霊なる神さまご自身だからです。自分勝手に、人間の考えだけで解釈しようとすると、クリスチャンであっても、その中に書かれている超自然的な出来事(イエス様や預言者たちが行った奇跡やしるしを)が信じられず、聖書をすぐれた文学や人々を縛り付ける宗教の一道具とする危険があるのです。

★宗教改革者たちも聖霊が—司祭、高位聖職者、教皇ではなく—聖書の聖なる解釈者であることをはっきりと見抜いておりました。ルターは聖書を読み続けていく中で心が照らされて、聖霊の導きを感じたのでした。

 

5.水曜日:キリストのみ、恵のみ

「罪が支払う報酬は死です。しかし、神の賜物は、わたしたちの主キリスト・イエスによる永遠の命なのです」(ローマ6:23)

★どうしたら人間は犯した罪とその刑罰から救われるのでしょうか。ある人々は善行、寄進(献金)、施し、巡礼・修業等によって赦されると思っています。でもそうではありません。聖書は旧新いずれも、キリストにある神の恵みによって人は赦され、救われると力説しています。特にパウロの書いた手紙には「キリストによって」とか「神の恵みによって」という言葉が多く用いられています。

マルチン・ルターもパウロの手紙から救いの経験をして、この※3事実を人々に伝えました。ルターの語るメッセージは聞く者にとって「砂漠の中のオアシス」となったのです。皆さんにとって、キリストによる救い、神の恵みによる救いのメッセージが今日も福音となりますように。

※3事実:起きた出来事

 

6.木曜日:従順—-信仰の実

「今や、キリスト・イエスに結ばれている者は、罪に定められる事はありません。キリスト・イエスによって命をもたらす霊の法則が、罪と死との法則からあなたを解放したからです」(ローマ8:1、2)。

信仰生活は自分の罪深さや足りなさではなく、救い主イエス様に目を向けることです。自分に目を向けても人は変わりません。しかし、私のために十字架につかれて私の罪の償いをしてくださったイエス様に目を向けると感謝と喜びがあふれてきます。それだけでなくこのイエス様に従い、イエス様のみ心に従う歩みがしたいと願うようになります。このようにしてイエス様の神の恵みが私たちを自分中心という罪から解き放し、イエス様に従う者へと造り変えてくださるのです。その結実が信仰(聖霊)(イラスト①)の実です。

 

7.金曜日:さらなる研究

宗教改革者たちは善と悪との大争闘の中で、サタンと悪天使らに囲まれているような経験をいたしました。自分一人で悪との戦いに置かれているように感じたことでしょう。しかし天の使いが彼らを保護したのでした。彼らの霊の目が開かれたなら、彼らの周囲にイエス様から遣わされた天使たちが存在していた事を見ることができたはずです。今日も善と悪との戦いの中で、私たちの周囲に聖天使らがおり、保護してくださっている事を心から信じてまいりましょう。