安息日学校部

第9課 聴覚しょうがい者用:武田 将弥

2019年第1期「ヨハネの黙示録ーイエス・キリストの働きを知る」

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第9課 サタンと盟友 小林 勝

 

先週、黙示録 12 章で、神の忠実な民に対するサタンの攻撃を見ました。今週の学びの黙示録 13 章は、キリスト教史を通じてなされたサタンの攻撃を更に詳しく説明しており、サタンの指図のもと、竜とこれら二つの獣が、時の終わりに団結して、神の贖あがないの働きに反対し、この世の忠誠を勝ち取ろうとすることを見ます。

 

1.海の中から上って来た獣

ヨハネは、不思議な獣が海の中から上って来るのを見ます。獣は政治的勢力をあらわしますが、この海の獣の描写は、顕著な特徴として宗教を持つ政治的な勢力を示しています。海の獣の特徴はみな、ローマ帝国から生じた教皇制を指し示しています。

 

2.月曜日:海の獣の活動

獣が活動する42 か月は、黙示録 12:6、14 における女(教会)に対する迫害の期間の1260日(年)と同じ期間です(預言的「1日」は「1 年」を象徴します〔民 14:34、エゼ 4:6〕。第7課木曜日の研究を参照)。

預言的1260日(年)間の海の獣の活動は、「冒瀆(ぼうとく)」という言葉で述べられています。新約聖書において冒瀆とは、神との平等を要求することや(ヨハ 10:33、マタ26:63~65)、神の権威を奪うこと(マコ2:7)を意味します。ローマへの服従を拒んだ者たちは、迫害や殉教を経験しました。

 

3.火曜日:地中から上って来た獣

黙示録 13:11を読んでください。ヨハネは、もう一つの獣が現れるのを見ます。最初の獣と違い、第二の獣は地中から上って来ます。この第二の獣は、最初の獣と同じくらいの影響力を持つ世界的勢力です。しかし、恐ろしい外見をしていた海の獣とは異なり、この陸の獣は、少なくとも最初、無害に見えます。

大多数がプロテスタントであるアメリカが、やがて竜のように、つまり悪魔のように、ローマ帝国と似た世界的影響力を持って話し始めるだろうと教えています。かつて教会に保護と安全な逃れの場を提供したアメリカ合衆国が、終末の諸事件の中のある時点で、迫害する役割を演じるだろうということです。

 

4.水曜日:獣の像

「獣の像」とは何でしょうか。そして、それは、どのようにして造られるものなのでしょうか。大争闘には次のように書かれています。

「米国の主要な教会が、その共通の教理において合同し、国家を動かして教会の法令を施行させ、教会の制度を支持させるようになるその時に、プロテスタント・アメリカは、ローマ法王制の像を造り、その必然の結果として、反対者たちに法律上の刑罰を加えることになるのである。・・・『獣の像』は、プロテスタント諸教会が自分たちの教義を強制するために公権力の助けを求める時に起きてくるところの、そうした背教のプロテスタント教会を表している」(『希望への光』1809、1810、1812 ページ、『各時代の大争闘』下巻 161~163、165 ページ)。

 

5.木曜日:獣の刻印

獣の刻印は、目に見えるしるしではありません。右手か額に押すことは、モーセがイスラエルの人々に、しるしとして神の律法を右手か額に結びつけなさい、と命じたことの偽物です(申 6:8)獣の刻印は、人間の掟を神の掟に置き換えることを伴います。

「獣の刻印は、法王制の安息日で……ある。……偽りの安息日施行の法令が出て、第三天使の大いなる叫びが獣とその像の礼拝に対して警告を発するに至る時に、……罪を犯し続ける者が獣の刻印を受けるのである」(『伝道』上巻 318 ページ)。

 

6.まとめ

安息日順守によってだれも救われないように、今日、日曜日順守によってだれも失われないことを覚えましょう。しかし、「獣の刻印」が重要な問題となり、礼拝日を選ぶことが忠誠の試金石になる時が、やがて来ます。黙示録は神の民に、聖書を手に取って、心をさぐりつつ預言の言葉を自ら研究し、今日、福音が伝えられていない人たちに福音を伝える努力をキリストのために全力でするように教えています。

サタンと盟友が戦いを挑むのは、誰でしょうか? それは「神の掟を守り、イエスの証しを守り通している者たち」です。(黙示録12章17節)しかし、心配することはありません。神様がすでに戦いに勝利することがわかっていますので、安心して神様に従いましょう。